イギリスの公共放送局であるBBCに、事業継続の危機がじわりと迫っている。日本のNHKの受信料に相当する「テレビライセンス料」のポリシー変更をめぐり、年金受給者たちから猛反発が相次ぐ。さらに若年層の視聴数も落ち込んでおり、監督機関にあたるオフコム(英放送通信省)は「公共放送が維持不能になる可能性がある」と警鐘を鳴らしている。 ︎高齢層は反発、不払い宣言も BBCは日本のNHKと同様、テレビライセンス料を実質的な収益源とし、広告に依存しないモデルで運営している。75歳以上の年金受給者らはこれまで支払いを免除されてきたが、BBCは今年6月、無償化措置の終了を発表した。2015年に無償化部分の費用負担が政府からBBCに移管されており、有償化はこれを受けての措置となる。英フィナンシャル・タイムズ紙によると、高齢者の有償化発表以降、BBCが広範囲に及ぶ批判にさらされてきた。 有償化は2020年夏から実
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