日本を代表する男性アイドルグループのメンバーの1人が、番組のロケで母校の小学校にやってきた。 そのメンバーの3歳下の弟さんの担任をしていた先生と、兄であるメンバーが再会する話です。 短編小説なんで、10分くらいでパッと読めちゃうんですが、テーマとしては結構重たいと思いました。 佑の言い分も大概自分勝手で独りよがりで被害妄想。 大体してたかだか先生の言葉なんだから、そこまで悪意に受け取らなくてもいいんじゃないかな…兄貴(佑)が大げさに言ってるだけなのでは? という感じがしないでもない。 ただし、これはあくまで、「美穂先生」の目線に立った場合の印象です。 というのは、最初は「美穂先生=優しくていい女の先生」的な人物像をイメージしてしまうんですね。 それが「佑」のセリフを読んでいくにつれて、だんだんと「あれ?この人って実はいい先生じゃないの?実は偽善者なのか?」と印象をひっくり返されていくのです
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