1つのケガが選手のキャリアを大きく変える。スポーツの世界で時折生じる運命のいたずらが今、世界最高のGKとまで言われた男を苦しめている。 ディエゴ・ロペスとの定位置争いに敗れ、控えGKとして新シーズンをスタートしたイケル・カシージャスである。 長年不動の守護神としてレアル・マドリーとスペイン代表のゴールマウスを守ってきたカシージャスの運命は、今年1月に負った左手親指付け根の骨折をきっかけに一変した。 この負傷により1カ月の離脱が確定して間もなく、ジョゼ・モウリーニョ前監督はセビージャで控えに甘んじていたディエゴ・ロペスを獲得する。その後、レアル・マドリー出身のロペスが安定したプレーで周囲の信頼を勝ち取ったこともあり、カシージャスは復帰後も一度もピッチに立てぬままシーズンを終えた。 それでも6月のコンフェデレーションズカップでは信頼関係の厚いビセンテ・デルボスケ監督の下、カシージャスはグループ
![世界最高のGKがまさかのベンチ。カシージャスの鬱屈としたシーズン。(工藤拓)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/739bbaaba823afbb60e3fbfec52bc57f9d981ffa/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F1%2F7%2F-%2Fimg_174d91a6c9212db94dfd3e66a8e5742c319295.jpg)