コンサルタントをしていた時、記憶に焼き付いた先輩からの一言がある。 『厄介なのは「わからない」ではなく、「わかりたくない」なんだよね。』 これは、聞いたときにはそうでもないと思ったが、時が経てば経つほど、含蓄のある言葉だったとわかった。 人は、自分の経験や知識の中にないことを聞いた時、二通りの反応を示す。 一つは「わからない」。 そしてもう一つは「わかりたくない」である。 ちょっとした言葉の違いくらいかと思いきや、この2つの差は天と地ほど大きい。 人は「わかりたくない」時がある。 例えば、こんな話がある。 目の前にボタンがあると想像して欲しい。あなたはその管理者から「好きなときにボタンを押してください」と言われる。 あなたはしばらくした後「そろそろボタンを押すか」と思い、ボタンを押す。 この「ボタンを押す」という行為。じつはあなたの意思でボタンを押したのではない…… と聞かされたら、どう思