『南極料理人』をDVDで鑑賞。 ひょんなことから南極観測隊員の調理係に任命されてしまった男の奮闘記――――というのがあらすじのようなものだろうが、実のところ中身は今流行りのスローライフ/フード系譜に連なる作品。いわゆるフードスタイリストが作ったウマそうな料理が出て来て、それを食べた人が幸せになって、というこれと言った物語があまりない「アレ」である。 ――――とまぁ、軽く茶化すような言い回しで書き始めたが、なんとこれが大傑作。南極観測での日々をゆるーく描くのかと思いきや、作品は『狼は天使の匂い』に通ずる、いい歳した男たちが“ごっこ”遊びを本気でし続ける男泣き必至の展開で、さすがにギャングは出ないし、誰かがエイリアンにのっとられて疑心暗鬼になるということもないが、そのごっこ遊びが徹頭徹尾二時間詰まっている。系譜こそ違うものの、北野武の『ソナチネ』沖縄パートを南極でやっているという感じ。『ソナチ
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