少し腐る。 社会に出て、社会を知ってから、ずっとモヤモヤしていたことがある。 子供の頃に見ていた社会は、それほど悪いものでなかったように思う。 だが社会に出る頃になると、その様子は違っていた。 それでも、これも時代の流れなんだと言い聞かせ、半ば諦めながらこれまで生きてきた。 文句を言っても仕方ない。 何かが変わるわけでもない。 あるものを、ありのままに受け入れ、そのなかで足掻くしかないと思っていた。 いつかきっと良くなる。 いつかきっと、今よりもっと良い社会になる。 そう信じてずっと生きてきた。 だが、そうはならなかった。 むしろ悪くなる一方だ。 良くも悪くも個人主義。 自ら責任を負おうとせず、無責任であるにも関わらず、人一倍保身にこだわる人間が跋扈する社会。 自分勝手で傲慢な人間で溢れる社会。 そんな社会が、良い社会であるはずもなかった。 悪いのは誰だ? つい最近まで社会を牛耳っていたの