イスラエル軍情報部でパレスチナ担当トップを務めたテルアビブ大のミハエル・ミルシュタイン研究員が11日、産経新聞とオンライン会見し、イスラム原理主義組織ハマスについて「われわれは見誤った。戦略失敗だ」と認めた。ハマスが台頭し、パレスチナ自治政府のアッバス議長が無力化したことで、2国家共存を目指す和平交渉の再開は極めて困難になったと指摘した。 ハマスの沈黙「策略だった」イスラエル軍がハマスの奇襲後、直ちにガザに地上侵攻しなかった理由について、ミルシュタイン氏は「国内に侵入した戦闘員1500人の掃討を優先した」からだと述べた。人質がいるため侵攻は難しくなり、レバノン国境沿いの北部でイスラム教シーア派民兵組織「ヒズボラ」の動きを封じる必要もあったと指摘した。バイデン米政権による東地中海への空母派遣は、「北部の不安化を阻止する」と歓迎した。 ハマスの動きについて、ミルシュタイン氏は「われわれは202