【ワシントン=渡辺浩生】米中西部を流れるミシシッピ川が18日までに、記録的豪雨の影響で増水し、ミズーリ州からアイオワ州にかけて各地で堤防が決壊、水があふれ出て、穀物農地の多くが水浸しとなった。商品市場では供給不安が広がり、シカゴ商品取引所ではトウモロコシ価格が1ブッシェル当たり8ドル台に乗せ、最高値更新を続けている。 ブッシュ大統領は19日、現地視察する予定。ロイター通信によると、すでに22カ所が決壊。米軍工兵隊が語ったところによると、農業用地の比較的低い堤防が危険にさらされ、防護作業を続けているが堤防決壊はさらに拡大する見通し。 中西部は米最大の穀物産地だが、2万平方キロの農地が水浸しになり、今年の穀物生産は不可能とみられる。被害の深刻なアイオワ、イリノイ両州はトウモロコシと大豆でそれぞれ国内の3分の1を生産する。 原料のトウモロコシの供給不安でバイオ燃料エタノール価格も高騰。米国ではガ