日本最強、自動車業界でも世界最強とも言えるトヨタ自動車が、世界の投資家の厳しい視線にさらされている。 トヨタは5月10日、2024年3月期の営業利益が前年同期比10%増の3兆円になる見通しだと発表した。日本企業としては初めて3兆円を超える営業利益の水準を示したものの、翌11日の株価は前日の終値を下回った。 また、10日には6月14日開催の株主総会において、定款の一部変更に関する株主提案を受けたことも明らかにした。内容は、「気候変動関連の渉外活動が及ぼすトヨタへの影響とパリ協定の目標との整合性に関する評価および年次報告書の作成」というものだ。トヨタの取締役会は、この株主提案を株主総会に付議した上で反対することを決議した。 提案した株主は、デンマークの年金基金「アカデミカーペンション」と、ノルウェーの金融サービス会社「ストアブランド・アセット・マネジメント」 、オランダの年金投資会社「APGア