並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 40 件 / 79件

新着順 人気順

フォトジャーナリストの検索結果1 - 40 件 / 79件

  • 「神様のような広河さんに私は服従した」。フォトジャーナリストからの性的被害、背景に支配関係

    Search, watch, and cook every single Tasty recipe and video ever - all in one place! News, Politics, Culture, Life, Entertainment, and more. Stories that matter to you.

      「神様のような広河さんに私は服従した」。フォトジャーナリストからの性的被害、背景に支配関係
    • 国籍と遺書、兄への手紙|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

      なぜだろう。30代になってからふと、亡くなった家族のことを思い出すことが増えたように思う。もしかするとそれは、当時の兄の年齢を、私が追い越してしまったからかもしれない。 兄が亡くなったのは、中学卒業を間近に控えた春だった。「前を向いて歩きなよ。過去は変わらないんだから」。当時の友人たちが、私にそんな言葉をかけてくれたのを覚えている。落ち込んでいる私を、何とか励まそうという精いっぱいの言葉だったと思う。その気持ちには今でも大きな感謝を抱いている。 けれども「過去は変わらない」というその言葉が、なぜか心に引っかかり続けた。 私の兄は母親が違い、兄の母親は私が生まれる前に他界していた。13歳年が離れた兄は、なぜかいつも父に対して「です、ます調」の敬語を使っていた。「家族なのになんでいっつも敬語使ってるの?」不思議に思って幾度彼らに尋ねてみた。 父も兄も、ただ笑って私を見つめ、何も答えてはくれなか

        国籍と遺書、兄への手紙|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
      • 性的被害を告発されたフォトジャーナリストの広河隆一氏が謝罪コメントを発表

        週刊文春の12月26日発売号で、複数の女性から性行為などの強要を告発されたフォトジャーナリストの広河隆一氏は12月26日午後、自身が発行するフォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」のサイト上に、コメントを掲載した。 内容は以下の通り。 週刊文春2019年1月3・10日号に、私に関する記事が掲載されました。 この記事に関して、私は、その当時、取材に応じられた方々の気持ちに気がつくことができず、傷つけたという認識に欠けていました。私の向き合い方が不実であったため、このように傷つけることになった方々に対して、心からお詫びいたします。 なお、今回の報道により、私は、株式会社デイズジャパンの代表取締役を解任され、取締役の地位も解任されたこと、また、認定NPO法人沖縄・球美の里についても、名誉理事長を解任されたことを、ご報告いたします。 週刊文春によると、広河氏はフォトジャーナリストを目指し

          性的被害を告発されたフォトジャーナリストの広河隆一氏が謝罪コメントを発表
        • 80年代のUK音楽シーン最先端を目撃した、日本人フォトジャーナリストの知られざる物語 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

          ニュー・エイジ・ステッパーズ、エイドリアン・シャーウッドとアリ・アップ(Photo by Kishi Yamamoto) 2021年3月、ジャイルス・ピーターソンとブルーイのプロジェクト「STR4TA」(ストラータ)がアルバム『Aspects』を発表したのをきっかけに、イギリスで70年代末〜80年代初頭に起こったブリットファンクの再評価が進んだ。そのタイミングで僕が行った両者へのインタビューにも多くの反響があった。個人的にも数年前からUK音楽史のリサーチを進めており、その流れでブリットファンクやその周辺の音楽への関心を深めていたので、ジャイルスとブルーイにいろんな疑問をぶつけることができたのは大きな収穫だった。 【画像を見る】日本人フォトジャーナリスト、キシ・ヤマモトが捉えた80年代UKの貴重写真 それらの対話を経て、僕は二人から得た情報も踏まえつつ、UKの音楽について引き続き調べていた。

            80年代のUK音楽シーン最先端を目撃した、日本人フォトジャーナリストの知られざる物語 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
          • 「在留資格がない方が悪いでしょ」という声に|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

            なぜこれほど、「真相解明」から遠のいていくのだろうか。 3月6日、スリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋入管の収容施設で亡くなってから、半年が経とうとしている。 8月10日に入管庁が公表した、ウィシュマさんの死についての「最終報告書」は、「最終」というにはほど遠いものだった。施設の医療の制約の問題など、表面的な問題をなぞるに留まり、そもそもの収容のあり方や制度の見直しには切り込んでいない。 さらに、ウィシュマさんの居室の監視カメラのビデオ映像2週間分を、入管庁は2時間に切り縮め、代理人である弁護士の同席を認めない状況で遺族のみに開示した。妹さんたちは耐えきれず、最初のビデオ”開示”の日は1時間強ほどの映像しか見ることができていない。 また、ウィシュマさんに関わる医療関係・処遇関係の書類等を遺族代理人が求めるも、入管側「法にのっとって、行政文書開示請求するように」と言われ、その通

              「在留資格がない方が悪いでしょ」という声に|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
            • 性欲よりも“支配欲” 女性フォトジャーナリストが撮り続けてきた、レイプ被害の真の姿とは?|ウートピ

              クリスティーナ・ナポリタノ/デートDVの被害者。13ー16歳の間付き合っていた彼から暴力を振るわれた。その多くが性暴力だった(撮影=大藪順子) >>【前編はこちら】レイプされたのはあなたのせいじゃない―被害に遭った女性ジャーナリストが、被害者を撮り続ける理由 性犯罪被害者たちを撮影した写真展「プロジェクトSTAND:立ち上がった性暴力被害者達」(※)を現在開催中の大藪順子さん。大藪さんは、被害者がカメラの前に立つことは、性暴力への偏見をなくすことにつながると言う。後編では、性犯罪がなくなるために必要な教育や意識の転換について聞く。 セックスは暴力的で支配的なものではない ――前編でお聞きした「ステレオタイプ」の話もそうですが、性犯罪は被害の内容を明らかにしづらいこともあり、実態を知らずに思い込みで考えていることも多いように感じます。 大藪順子さん(以下、大藪):性犯罪は性欲が強い人が行うと

                性欲よりも“支配欲” 女性フォトジャーナリストが撮り続けてきた、レイプ被害の真の姿とは?|ウートピ
              • ナイキのCMに向けられる「日本を貶めるな」の声に|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                ナイキのCMが話題を呼んでいる。いじめや差別の問題に直面した10代のアスリート3人が、サッカーを通してつながり合う、2分の動画だ。 もちろん、この動画をもって、ナイキというい企業を手放しに称賛はできない。労働者への搾取など、様々な人権問題を指摘されてきた企業でもあるからだ。ただ、世界的な影響力のある企業が、いじめや差別の問題に正面から切り込んだことの意味は大きいように思う。 このCMに共感の声が集まる一方で、「日本人の多数が差別してるかのようで不快」「日本人が人をいじめると決めつけている」という書込みも散見される。 誰しもの心に何かしらの「加害性」があると思う。私自身も中学時代、隣国を蔑むようなテレビ番組の論調にどこか同調してしまっていたことがあった。セクシャルマイノリティーである人々のことを、友人同士の会話で「笑いのネタ」としてしまっていたこともあった。 被害者と加害者、どちらにも自分は

                  ナイキのCMに向けられる「日本を貶めるな」の声に|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                • フォトジャーナリスト・久保田弘信 公式ブログ

                  エチオピア航空、飛行機の中。 うとうとしつつも周りの動きを感じてしまう僕。 ギャレーの方でCAが動く気配を感じて目を開ける。 どうやら朝食の準備をしているらしい。 朝食です! 日本を出てから何度目の機内食か、、もう数えられなくなってきた。 これまた僕としては人生初! 機内食で温かいワッフルが出てきた。 もう食事はいらないかも、、って思っていたが、ワッフルを完食。 食べきれなかったパンはバッグに入れてお持ち帰り、こんな時もフードロスを考えてしまう貧乏性な僕。 (海外ではこの持ち帰ったパン一つで助かった経験も多々ある) ミッションインポッシブルの最新作でもあれば映画を見たかもしれないが、、僕が見たい映画は入っていなかった。 個人的には映画より食事とフライトのお値段の方が重要なのであまり気にはしない。 それ故、モニターはずっとフライトマップ。 フライトマップを見ると、飛行機は紅海を抜けアフリカ大

                    フォトジャーナリスト・久保田弘信 公式ブログ
                  • 「外国人」というレッテルが独り歩きしてしまうとき|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                    新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省や首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。 ※この記事には、差別的な言葉も記述されています。そうした差別があってはならない、という内容ではありますが、読まれる方はご注意下さい。 ラジオやテレビの報道番組では、政治の不祥事、政策の不備に対して批判的にコメントすることが多々あります。その度にSNS経由で、発言への「批判」というよりも、「罵詈雑言」の言葉が寄せられます。 「こんな反日分子は排除しなければ」 「外国人が日本の政治に口出すな」 中には「どう見ても”朝鮮耳”、日本人じゃない」と身体的な特徴を、侮蔑的な文脈で揶揄するものもありま

                      「外国人」というレッテルが独り歩きしてしまうとき|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                    • 「こっちだって辛いんだ」という言葉と「特権」|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                      女性差別に声をあげると、こんな言葉が跳ね返ってくることが少なくない。 「男性だって辛いんだ」 「男性の辛さをまず理解ようとするべきだ」 私は男性の生きづらさをなきものにしたくて声をあげているのではない。むしろその生きづらさが、男性中心主義的な社会の中から生み出されてしまうものなのであれば、共に声をあげてほしいと思っている。 そしてそもそも差別の問題は、力の不均衡の中で起きる。「その不平等を変えたい」と声をあげているのに、構造的に権力を持っている側が「まず、自分たちのことを理解しろ」というのは、それ自体が暴力的な言動でもある。 SNSでは「フェミニストは感情的だ」という偏見が飛び交い続けているが、自分の中の権力性や加害性に目を背けようとする態度こそ、私は否定的な意味での「感情的」だと思う。 権力性、加害性を認めることには勇気がいるし、後ろめたいし、時には居心地が悪い。感情の上で撥ねつけたくな

                        「こっちだって辛いんだ」という言葉と「特権」|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                      • 「完璧な被害者」であることを求められるこの社会で|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                        広河隆一氏が、性暴力やパワーハラスメントを告発された問題について、昨年12月26日に公表された「デイズジャパン検証委員会」報告書に対し、私たちの団体、Dialogue for Peopleでも声明を発表しました。 まずは被害に遭われた関係者の皆さんが、少しでも心身ともに回復されることを願います。報告書では広河氏やデイズジャパンといった個人、個別の問題を越え、性暴力やパワハラの問題に対しての根強い「偏見」を浮き彫りにしたように思います。 ▼なぜ被害後も加害者に接触するのか検証報告書では、被害に遭った後もボランティアを続けた女性の証言が掲載されていました。「被害に遭ったなら加害者と一切接触しないはずだ」。被害者の振る舞いにはこれまで、そういった声があがりがちでした。 先日の伊藤詩織さんの民事裁判でも、事件後に伊藤さんから「無事にワシントンに戻られたでしょうか?」と山口氏を気遣うような内容のメー

                          「完璧な被害者」であることを求められるこの社会で|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                        • cakesのホームレス「取材」記事で考えた、「消費」する目線|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                          先日、「cakesクリエイターコンテスト2020」の優秀賞を受賞した作品、「ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした」に、批判や違和感を訴える多くの声が向けられました。 ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした | ”作る”ホームレスたち | ばぃちぃ | cakes(ケイクス) 河川敷に暮らすホームレスの人々を3年間、支援し続けている、ばぃちぃさんご夫妻。彼らと時間をかけてコミュニケーションをとり、 cakes.mu 大西さんの記事で指摘されている通り、ばぃちぃさんのcakesの記事には、ホームレスの方々を会いに行ける「興味の対象」としてとらえ、”自分とは違う生き方”をしている人々として「覗きに行く」ことを楽しんでいる印象を私自身も受けました。 例えば「私たちが日常生活をしているなかでは触れる機会が少ない体験をおじさんたちを通してできるという刺激」とい

                            cakesのホームレス「取材」記事で考えた、「消費」する目線|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                          • 「ブログで説明」は説明責任を果たしているのか -杉田水脈氏の発言に思うこと|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                            杉田水脈衆議院議員が9月25日、自民党の部会の合同会議で、女性への性暴力などに関して「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言したことが報じられました。 この報道後、本人はブログや事務所を通し発言を否定していましたが、発言時に笑いが起きたというその場の具体的な様子がTBSラジオ「Session-22」でも報じられました。 この発言は、性被害についての構造的問題を理解していないと言わざるをえません。性被害に遭った人が、「自分に落ち度があったのでは」と自身を責めてしまったり、「本当なの?」と疑われて二次被害に見舞われたり、ということが、「助けて」という声を誰かに伝える前の分厚い壁になってしまうことがあります。「相談をする」ということ自体に、高いハードルがあるのです。 そして、警察に行っても十分に対応してもらえないどころか、無理解な言葉にさらに尊厳を傷つけられた、という声に私も度々触れてきまし

                              「ブログで説明」は説明責任を果たしているのか -杉田水脈氏の発言に思うこと|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                            • 9月1日、悼む人々と「日本語分かっていただけましたか」という言葉|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                              9月1日、毎年、墨田区横網町公園で行われている「関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する式典」に伺った。 朝鮮半島や中国にルーツを持つ方々が当時、命を奪われたのは「自然災害」による死と大きく異なる。市井の人々だけではなく、警察などの公権力も「朝鮮人が暴動を起こしている」「井戸に毒を入れた」「放火した」などのデマに流されたことで、虐殺が起きたことが指摘されている。だからこそ公人が、繰り返さないための意思を示す必要がある。小池都知事が追悼文を送っていない問題については、以前にもnoteにも書いている。 (韓国伝統舞踏家 石香 金順子さんによる鎮魂の舞) この追悼集会と同じ敷地で、今年も「そよ風」が集会を開いた。昨年9月に開いた同団体の集会での発言が、東京都の人権尊重条例に基づく「ヘイトスピーチ」に認定されたものの、今年も公園の使用は許可された。 このことについては、また後日しっかり掘り下げ

                                9月1日、悼む人々と「日本語分かっていただけましたか」という言葉|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                              • 「ひろしまタイムライン」と、「剥き出しの言葉」|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                【1945年8月20日】 「俺たちは戦勝国民だ!敗戦国は出て行け!」 圧倒的な威力と迫力。 怒鳴りながら超満員の列車の窓という窓を叩き割っていく そして、なんと座っていた先客を放り出し、割れた窓から仲間の全員がなだれ込んできた!#ひろしまタイムライン#もし75年前にSNSがあったら — シュン@ひろしまタイムライン (@nhk_1945shun) August 19, 2020 もちろん当時、朝鮮半島出身の人々に対してどんな差別があったかを知ること自体は、必要なことだと思う。なぜならそうした差別の構造は、残念ながら現代に引き継がれてしまっているからだ。現に、「朝鮮人」という大きな主語でくくられたこのツイートが独り歩きし、「朝鮮人は当時から野蛮だ」「だから排除しなければならない」というような言葉も波紋のように広がっているのが散見される。 だからこそ、ここで必要なのは「剥き出しの言葉」をそのま

                                  「ひろしまタイムライン」と、「剥き出しの言葉」|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                • 安倍政権が残したもの:難民・移民に「命の選別」 日本社会の排他性に影響? フォトジャーナリスト・安田菜津紀さん | 毎日新聞

                                  安倍晋三首相が政権の座にあった約7年8カ月間は、日本とつながりを持つ外国ルーツの人々と日本社会の摩擦がクローズアップされた時期でもあった。技能実習生など日本で働く外国人の非人道的な扱い、極端に低い難民認定率、社会的問題に声を上げる外国系の人々に集中するネット上での批判--。社会で強まる非寛容な姿勢や排他的傾向と、政権の姿勢は関連しているのだろうか。難民や移民の問題に詳しいフォトジャーナリスト、安田菜津紀さん(33)の見方を聞いた。【和田浩明/統合デジタル取材センター】 議論避けた外国人労働者受け入れ政策 ――安倍政権の移民・難民政策をどう受け止めていますか? ◆適切な議論を回避し、自らの方針を押し進めようとする傾向があったと思います。その一例が、外国人労働者の受け入れ拡大を巡る対応です。 出入国管理及び難民認定法などの改正を巡る議論が国会で進んでいた2018年後半、外国人技能実習生の人権侵

                                    安倍政権が残したもの:難民・移民に「命の選別」 日本社会の排他性に影響? フォトジャーナリスト・安田菜津紀さん | 毎日新聞
                                  • フォトジャーナリスト・権徹さん /東京 - 毎日jp(毎日新聞)

                                    ◇ストリートチルドレンの日々追ったフォトジャーナリスト・権徹さん 新宿・歌舞伎町で暮らす4歳のストリートチルドレンをテーマにした写真集「歌舞伎町のこころちゃん」(講談社・1500円)が11日に発売される。著者は韓国人フォトジャーナリストの権徹さん(41)。写真集に込めた思いを聞いてみた。 ◇「社会全体に責任」 --こころちゃんに初めて出会ったのは? 昨年9月にコマ劇場前広場で。「ちょっと汚いな」という印象で、ストリートチルドレンとは思いませんでした。10年以上歌舞伎町の路上で写真を撮り続けていますが、そういう子供を見たことはありませんから。 --写真集には父親と居酒屋で食事をしたり、夜のゲームセンターで遊ぶ姿が写っていますが、どんな子ですか? 人懐こくて、すぐに大人とも仲良くなる子です。最初はかわいそうな女の子と触れ合っているという感覚でした。冷たいアスファルトの上で、毛布から素足を出して

                                    • cakesの人生相談連載に思うこと。|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                      「cakes」での写真家、幡野広志氏による相談連載「幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。」で、4月26日に公開された記事に多くの批判の声が寄せられました。 記事は、14歳の中学生から寄せられた相談への回答で、幼馴染が家庭内暴力や金銭搾取を受けているなどといった悩みに対するものでした。 これに対して幡野氏は「キミの友達が悪いとはまったくおもいません。ただ若いだけ。そして環境に恵まれなかったというだけ。友達が自分で解決できる環境でもないし、解決する力も知識も行動力もまだ持っていない。そして、その力がないのはキミも同じなの」などと回答していました。 子どもは生まれた家庭を選ぶことはできません。「環境に恵まれなかった」と切り捨て、子どもたちの間に理不尽な格差を生み出さないために、相談機関や児童福祉は存在するはずです 「その力がないのはキミも同じなの」 そう、だからこそ、周囲の大人が先回りをして、し

                                        cakesの人生相談連載に思うこと。|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                      • 世界中のフォトジャーナリストの厳選された写真をiPadで閲覧できる『The Guardian Eyewitness』

                                        『The Guardian Eyewitness 』は、英国の新聞「ガーディアン (The Guardian)」の「Eyewitness」シリーズの写真をiPadで閲覧できるアプリです。 世界中のフォトジャーナリストから寄せられた写真の中から、同紙が厳選した1枚を日替わりで紹介しています。 アプリを起動すると、データを取得し、その日の写真と英文のキャプションを表示。 「Pro Tip」をタップすると、撮影のポイントを読むことができます。 ピンチで写真をズームすることもでき、画面をタップするとバーやキャプションを隠してフルスクリーン表示になります。 スワイプで過去の写真に遡れるほか、スライドショーで写真を閲覧することも可能。 過去100日の写真を閲覧することができます。 画像を保存することはできませんが、Web上の写真のリンクをメールや、Twitter・Facebookで共有できます。 サム

                                          世界中のフォトジャーナリストの厳選された写真をiPadで閲覧できる『The Guardian Eyewitness』
                                        • 「原発作業員の現実をもっと知るべき」 フォトジャーナリスト、小原一真さん<「どうする?原発」インタビュー第11回>

                                          「原発作業員の現実をもっと知るべき」 フォトジャーナリスト、小原一真さん<「どうする?原発」インタビュー第11回> 3.11から1年半。福島第一原子力発電所では、大勢の人たちが厳しい環境下で作業を続けている。しかし、私たちの生活を支えてくれているはずの彼らの素顔は、まったく見えない。そんな原発作業員のポートレートを撮影している若きフォトジャーナリストがいる。小原一真さん、26歳。被災地を取材している中、福島第一原発の作業員と出会い、撮影を始めた。小原さんのカメラのレンズには、何が写っているのだろうか―― ・特集「どうする?原発」 http://ch.nicovideo.jp/channel/genpatsu ■高線量の部屋で休憩する作業員 昨年8月、小原さんは作業員にまじり、福島第一原発へ入った。ジャーナリストであれば心惹かれるであろう、原発内部の取材が目的ではない。「作業員の人たちがどん

                                            「原発作業員の現実をもっと知るべき」 フォトジャーナリスト、小原一真さん<「どうする?原発」インタビュー第11回>
                                          • 「番組の監視」報道を受け、官邸に情報開示請求をしてみた結果|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                            週刊ポストが今年5月、官邸の内閣広報室がテレビ番組を監視し、番組の構成やコメンテーターの発言を記録していたことを報じました。同誌によると、開示文書は2月1日から3月9日付までの約1ヵ月分だけでA4判922枚、分析チームの職員3人ほどが専従となり、番組を視聴して出演者のコメントなどを書き起こす作業を行なっているといいます。 この開示請求を行ったWADAさんが、その全ての資料を共有してくれていたため目を通してみたところ、私が出演していた番組と、私のコメントもそこに掲載されていました。 そこで、さらなる資料が存在するかどうか、内閣広報室、内閣情報調査室に対し、下記のような形で保有個人情報の開示請求を行ってみました。 安田菜津紀に関して収集あるいは作成された個人情報あるいはプロファイルなどの一切。あるいは、あらゆる目的で調査・収集・作成された「安田菜津紀」についての記述が含まれる資料の一切。例えば

                                              「番組の監視」報道を受け、官邸に情報開示請求をしてみた結果|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                            • 置き去りにされた五輪の「そもそも」を問う|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                              五輪開催が目前に迫ってきている。いつの間にか「開催するか否か」から、「観客を入れるか否か」に議論がシフトし、「開催」が前提で物事が推し進められている。 7月8日、菅首相は記者会見の中で、「オリンピック・パラリンピックには世界の人々の心をひとつにする力があります」と語っていたが、「ひとつ」とは何だろうか。朝令暮改の場当たり的な方針が、どれほど多くのしわ寄せとなり、振り回された人々をずたずたにしてきただろう。 6月に開かれた党首討論で、首相が突如として「たとえば東洋の魔女…」と57年前の五輪の思い出を語り始める場面もあったが、あの場で求められている役割は当時の五輪の「語り部」ではない。 五輪開催に対する批判を「感情的だ」とする声があるが、緊急事態宣言でもやる、とにかく何が何でもやる、精神論ばかりを並べてきたのはどちらだろうか。昨年3月、JOC理事の山口香氏が五輪延期について発言した際、山下泰裕

                                                置き去りにされた五輪の「そもそも」を問う|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                              • ルポ・「シリア難民キャンプ」フォトジャーナリスト・安田菜津紀が撮った、分断される国家と家族(安田 菜津紀) @gendai_biz

                                                美しくて温かいシリア シリア。その名前を聞いて、何を思い浮かべるだろう。激しい戦場、あふれだす難民。どのニュースを見ても、映し出されるのは乾いた大地や悲痛な顔ばかりだ。その度にもどかしくなる。それは私の記憶に残るこの国の様相が、どれも温かなものばかりだからだろう。 静かな石畳の小道、人々が絶えず行きかう活気ある市場、世界最古といわれるモスク、首都の旧市街地の構造物は「古代都市ダマスカス」として世界遺産にも登録され、シルクロードの時代が蘇ったかのような風景に触れることが出来た。 景色ばかりではない。 「大きいお札しかないのかい? いいよ、その水タダで持っていきな」といらずらっぽくウィンクしてくれた売店のおじいちゃん。「どこから来たの? 名前は何? 」と人懐っこく駆け寄ってくる子どもたち。 縁がまた縁を呼び、毎日のように誰かの家に食事に呼ばれていたことを思い出す。人に惹かれて、吸い寄せられるよ

                                                  ルポ・「シリア難民キャンプ」フォトジャーナリスト・安田菜津紀が撮った、分断される国家と家族(安田 菜津紀) @gendai_biz
                                                • 投票へ行く、という大人の背中|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                  「日本には表現の自由、投票の自由があるけれど、特に若い人たちの投票率が低い」。そんな話をシリアの友人にした時、彼は絶句してしまい、それ以上、何も言えなかったのを覚えている。2011年から戦乱と迫害が続くシリアでは、その「自由」のために8年以上、あまりに多くの人々が犠牲になってきた。その「自由」は「当たり前」ではないのだと、取材の度に実感する。 ただこれをもって、投票率の低い「若い世代」を責めたいのではない。むしろ、その逆だと思う。問われるのは私たち、大人の背中だ。 振り返れば私自身も高校時代、ただテストのために、国会の仕組みや数字、憲法の穴埋め問題が解けるように暗記した。 いざ有権者の年齢になってみても、実感は殆どわかなかった。骨組みだけ教わっても、その「中身」にどう手を伸べていいのかが分からない。なぜ投票に行かなければならないのか、なぜ政治と生活はつながっているのか、その「なぜ」を問うこ

                                                    投票へ行く、という大人の背中|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                                  • 「ヒーロー」の出現を待望しないこと|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                    アフガニスタンで活動を続ける中村哲さんが亡くなられたニュースに触れ、言葉を失い、しばらく茫然とテレビ画面を見つめていました。中村さん、そして共に亡くなられた運転手さん、護衛の方々のご冥福を祈ります。 私自身は直接面識があったわけではありません。けれども著書やインタビューで中村さんの言葉に触れ、その度に背中を押されたような気持になっていました。 いつかお話を伺いたい、と思っていました。そしてその「いつか」は、叶いませんでした。 反政府武装勢力タリバンは事件を受けて声明を出し、「今回、ジャララバードで起きた事件について関与を否定する。日本のNGOはわれわれの土地でこれまで復興支援に取り組んできており、攻撃の対象にしたことは一切ない」として、関与を否定しています。この言葉は同時に、中村さんたちの活動が、どれほど深く根付いてきたかを表しているようにも思えました。 現地の人々への敬意を忘れず、どれほ

                                                      「ヒーロー」の出現を待望しないこと|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                                    • 特集ワイド:危険を承知で、フォトジャーナリストは原発の町へ - 毎日jp(毎日新聞)

                                                      ◇情報の遅れと過小評価が怖い 依然、予断を許さない東京電力福島第1原発。放射性物質という目に見えない「危険」から逃れるように、周辺市町村からの集団避難は続く。そうしたなか、まだ騒ぎが拡大する前に、現場近くに入ったのがフォトジャーナリストの広河隆一さん(67)。チェルノブイリ原発での取材経験のある広河さんは「情報伝達の面で課題を残した」と警鐘を鳴らす。【根本太一】 ◇進入禁止の検問も看板もなく 住民は町へ「衣類取りに」「水やりに」 月刊写真誌「DAYS JAPAN」の編集室。その片隅に大きなポリ袋が置かれていた。衣服や靴などが透けて見える。「福島県双葉町で着ていた物です」。同誌の発行人である広河さんは、疲れた表情で話した。硬派の報道写真家として知られ、土門拳賞などを受賞。86年に大惨事を引き起こした旧ソ連チェルノブイリ原発には、都合40回ほど訪れ取材を続けている。 その広河さんが仲間のカメラ

                                                      • 韓国“デモ事情”激変!「反日」から「反文」へ? 「文在寅辞めろ」「日本に謝れ」日の丸掲げる参加者も…タマネギ男&南北統一が引き金か フォトジャーナリスト・山本皓一氏が徹底取材(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース

                                                        韓国“デモ事情”激変!「反日」から「反文」へ? 「文在寅辞めろ」「日本に謝れ」日の丸掲げる参加者も…タマネギ男&南北統一が引き金か フォトジャーナリスト・山本皓一氏が徹底取材 韓国でデモの様相が激変している。「タマネギ男」こと、チョ国(チョ・グク)法相周辺のスキャンダルや、韓国経済の危機的現状、北朝鮮主導の「赤化統一」への警戒感から、「反日」デモがなりを潜め、文在寅(ムン・ジェイン)政権への批判が高まっているのだ。「反文」デモの中には、日本への謝罪を求めて、日の丸を掲げる参加者まで出てきたという。ソウルでの抗議運動を徹底取材してきた、フォトジャーナリストの山本皓一氏が激写・激白した。 【写真でみる】法相任命式でチョ氏と記念撮影する文大統領 「1年前に取材で訪韓したときに比べて、街の雰囲気が様変わりした。韓国は『自由主義陣営に残るか』『北朝鮮、中国圏に傾くか』という、大きな意味で分水嶺(ぶん

                                                          韓国“デモ事情”激変!「反日」から「反文」へ? 「文在寅辞めろ」「日本に謝れ」日の丸掲げる参加者も…タマネギ男&南北統一が引き金か フォトジャーナリスト・山本皓一氏が徹底取材(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース
                                                        • 多様な社会を「愕然」という言葉で覆わないために|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                          これまで取材を通し、労働者として、難民として、様々な形で日本に暮らす外国から来た方々と出会ってきました。その出会いごとに得てきた実感と共に、11月24日の日経新聞に掲載された、沢木耕太郎さんの下記の文章について感じたことを書きたいと思います。 全文を読んだ上で考えることをお勧めします。読める環境にない方々にも届くよう、一部ですが引用させて頂きます。 (田園調布駅に向かうバスで)私は残った乗客を見回し、あらためてその外国人率の高さに茫然(ぼうぜん)としてしまった。 (夜のパリの車両で)非白人に対する警戒心と防御本能のようなものが発動されているように感じられるのだ。そしてそれを敏感に感受して、非白人の側にも微(かす)かな緊張が生まれる。 去年、十分な論議も尽くされないまま「出入国管理法改正案」という名の実質的な「移民法」が閣議決定されてしまったが、それは、ドイツにおけるトルコ移民のように何世代

                                                            多様な社会を「愕然」という言葉で覆わないために|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                                          • 明日に絶望する前に 衆院選とこれから|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                            10月31日、衆院選の投開票日に、TBSラジオの総選挙スペシャルにお邪魔し、直接各政治家に質問する機会を得ることができました。 長い番組ですが、どの政治家へ、どの時間帯に質問したのかは、概要欄のタイムスタンプを参考にして下さい。 気になった点をピックアップしていきます。 《①公明 山口那津男氏》今回、公明党の女性候補者の比率は7.5%に留まり、他党と比べて最低でした。しかも2017年の衆院選では9.4%であり、前回よりも比率が下がっています。この点についての山口氏の返答は、「地方議員の比率は高い」等々でした。 ちなみに2019年の参院選でも、同党の女性候補者比率は最下位であり、選挙特番でその点を問いましたが、山口氏は同じ答えを返しました。 考えるべきは、地方議員での女性比率がなぜ、国会議員には反映されないのか、何が壁となっているのか、という点ではないでしょうか。 《②自民 岸田文雄総裁/河

                                                              明日に絶望する前に 衆院選とこれから|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                                            • 「写真家がなぜ政治に発言?」という問いと、「右でも左でもない」という言葉|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                              今、報道番組などに携わらせてもらっていると、「写真家がなぜ政治に発言するの?」と聞かれることがある。見回せば似たような言葉が溢れているように思う。「ミュージシャンがなぜ?」「映画監督がなぜ?」と。 逆に表現者がもっと、活発に発信してもよいのでは、と思うことがある。振り返れば少なからず芸術が戦争や弾圧を助長してきた歴史があるからだ。時には積極的に”プロパガンダ”を流布して、そしてときには関与しない、という黙認で。沈黙をする、ということ自体も政治的な一つのスタンスだとすれば、どんな行動や営みも政治とは切り離せないということなのだと思う。 だからこそ「右でも左でもない」「思想がない」という言葉に違和感を持ってしまう。人が何かを表現する限り、そこには必ず「視点」が存在し、それ自体に思想がにじむ。こうして自分が思想や政治から切り離された存在かのように振る舞うことで、逆に声の大きなイデオロギーの渦に無

                                                                「写真家がなぜ政治に発言?」という問いと、「右でも左でもない」という言葉|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                                              • ミャンマー、軍政から民主化への変化を見続けた20年 フォトジャーナリスト宇田有三さんが入門書

                                                                ミャンマーで20年以上にわたって取材を続けてきたフォトジャーナリスト宇田有三さん(52)が記した入門書「観光コースでないミャンマー(ビルマ)」 (観光コースでないシリーズ=高文研)が4月下旬に出版された。これまで軍事独裁政権下の厳しい統制をかいくぐって全国各地を訪れており、同著では全土(7州8地域)のフォトルポルタージュと、複雑な歴史・民族・宗教を概観している。 ミャンマーは2011年3月に民政移管が実施され、これを商機とみた外国人ビジネスマンが押し寄せている。また、外国人観光客が急増。同著では、ゲイのカップルが2014年3月、同性愛者としてカミングアウトして公の場で結婚式を挙げたことも記した。社会規範がすさまじい勢いで変化している一例なのだが、「びっくりしました。ここまで変わるとは思っていませんでした」と話す。

                                                                  ミャンマー、軍政から民主化への変化を見続けた20年 フォトジャーナリスト宇田有三さんが入門書
                                                                • フォトジャーナリスト広河隆一氏への#Metoo 性的被害を訴えた女性が語る、支配関係と業界改善の願い(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース

                                                                  週刊文春が12月26日発売号で、著名フォトジャーナリスト広河隆一氏から性行為などを強要されたと複数の女性が告発した、と報じた。被害を受けたという女性の一人が、BuzzFeed Newsにその支配関係と業界構造について語った。【BuzzFeed Japan / 小林明子】 #MeToo は届いたのか。2017年から声をあげた人、そして変わったこと 広河氏は1943年生まれ。パレスチナ問題、チェルノブイリ原発事故、福島第一原発事故などを取材し、現地で子どもたちの支援活動もしている。 2004年3月にフォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」を創刊。数々の受賞歴もある。2018年11月、経営難と自身の体調、後継者不足を理由に、2019年2月をもって休刊し、発行会社を解散すると発表していた。 週刊文春によると、広河氏はフォトジャーナリストを目指してDAYS編集部に出入りしていた複数の女性に

                                                                    フォトジャーナリスト広河隆一氏への#Metoo 性的被害を訴えた女性が語る、支配関係と業界改善の願い(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース
                                                                  • Yuzo's Photo World Quote Page - 「ビルマ」と「ミャンマー」 - "「ミャンマー」か「ビルマ」か" photojournalist in Japan フォトジャーナリスト

                                                                    ミャンマー? ビルマ? 国名について「ミャンマー」と「ビルマ」のどちらで呼べばいいのかとよく聞かれます。これは今も議論が尽きず、決着がついていない問題です。 ただ、日本から「ビルマ」と呼ばれていた時代から、「ミャンマー」という言葉はありました。もともと「ミャンマー」は国を指し、「ビルマ」は「バマー」というもっとも人口の多い民族の呼び名なのです。ただし、この説明は旧軍政によるものなので、私は抵抗を感じますが、一理あるとも思います。 つまり、国名としての「ビルマ」は日本人にとっては身近であっても、地元の人にとっては身近ではないのです。「ビルマ」は「バマー」だけを象徴するマジョリティー主義とも言えるでしょう。したがって、個人的には「ミャンマー」という呼び方がしっくりきます。 ナンミャケーカイン「一九八八年と二〇二一年のミャンマー民主化運動」p.10 玄武岩・藤野陽平・下鄕沙季 [編著]『ミャンマ

                                                                    • 「撮らずに助けるべきだ」について|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                                      警官に抑え込まれるジョージ・フロイドさんを撮影したダルネラ・フレーザーさんが、ピューリッツァー賞の特別賞に選ばれました。 彼女の撮影した動画はSNSを通して拡散され、全米、そして世界で「BLACK LIVES MATTER」のスローガンの元、構造的な差別の問題に抗議活動が広がるきっかけの一つとなりました。 「権威」としてのピューリッツァー賞のあり方自体に疑問はありますが、それについては別の記事で触れています。ただ、この受賞によってふたたび、フロイドさんの事件に光が当てられた面はあるでしょう。 一方、裁判でフレーザーさんは、フロイドさんを直接救うことができなかったことについて自責の念にかられていることを語っています。 “It’s been nights I stayed up apologizing and apologizing to George Floyd for not doing

                                                                        「撮らずに助けるべきだ」について|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                                                      • 「お子さんいらっしゃるんですよね?」への戸惑い|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                                        最近少し、困っていることがある。講演先やインタビューを受けるときに「お子さんいらっしゃるんですよね」と声をかけられることが増えたからだ。 「え?」と最初は戸惑い、言葉に詰まったり聞き返していたものの、すぐにその理由にたどり着いた。 ある時、写真展に来場してくれた知人が、彼女の息子さんを私たち夫婦で挟んで撮った写真をネットにアップした。それを誰かがまとめサイトに掲載し、「どうやら5歳くらいの子どもがいるらしい」とコメントを添えていた。 「お子さんいるんでしょ?」と尋ねてくる相手に全く悪気がないことは分かる。むしろ事前に熱心に調べてくれているからこそ、そうしたサイトにまで行きついてしまうのだと思う。 だからこそ、そんな時は心の奥底がちくりと痛んだまま、曖昧に笑ってみたり、早く会話を切り上げたりと、どう対応したらよいものなのか、自分の中でまだ定まらずにいる。 結婚してもうすぐ8年。仕事柄、私たち

                                                                          「お子さんいらっしゃるんですよね?」への戸惑い|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                                                        • 【やじうまPC Watch】 著名フォトジャーナリスト/映画製作者150名以上がカメラメーカー各社に対し製品に暗号化機能を組み込むよう要請

                                                                          • “世界的報道写真展”で日本人初の最高賞を受賞! 30歳女性フォトジャーナリストの原動力とは|ウートピ

                                                                            フリーランスフォトジャーナリスト・林典子さんインタビュー “世界的報道写真展”で日本人初の最高賞を受賞! 30歳女性フォトジャーナリストの原動力とは 昨年9月、第25回目となる世界最大規模のフォトジャーナリズムの祭典「ビザ・プール・リマージュ」がフランスで開催された。約3,000人の写真家や編集者が集まるなか、多くの人の心を揺さぶったのが「キルギスの誘拐結婚」。泣き叫ぶ女性を無理矢理誘拐し、男性の家に連れて行く。さらに、近所の老人たちが女性を説得しに訪れる……現代社会では考えられないような、衝撃的な慣習の一部始終を捉えた写真である。 この写真は、同祭典において報道写真企画部門の最高賞「ビザ・ドール(金賞)」を受賞した。この日本人初となる快挙を成し遂げたのが、東京在住のフリーランスフォトジャーナリスト・林典子さん、当時29歳。「顔に硫酸をかけられたパキスタンの少女」や「リベリアの内戦後に生き

                                                                              “世界的報道写真展”で日本人初の最高賞を受賞! 30歳女性フォトジャーナリストの原動力とは|ウートピ
                                                                            • 常岡さんに関する情報。 - フォトジャーナリスト・久保田弘信 公式ブログ

                                                                              常岡さん誘拐事件に関する情報があちこちから漏れはじめている。 常岡さんがどこで誘拐されたのか?具体的な地名。誰と一緒にいたのかなどの情報がもれはじめていいる。 誰が情報をリークしているのか。 常岡さんが誘拐されたらしい。という第一報は政治記者がつかんだらしい。 と、いうことはどこかの政治家がマスコミに情報をリークしたわけだ。 マスコミ、政治家の皆さん。本当に邦人保護、常岡さんの命を大切に思うならスクープをねらったり情報をリークして何か得を考えるのをやめていただきたい。 僕しか知らない情報、外務省の人にしか教えていない情報があちこちから聞こえてくるのは何故? 今日マスコミ各社がカブールに向かっている。 常岡さん程経験があるスタッフが行けば良いのだが、そんな人はいないだろう。 今、カブールに入り、「常岡さんが最後に泊まったホテルはここです」その後の消息が。。。 テレビがやりそうな事は見える。

                                                                              • レースの下着を履いていれば、性行為に同意したことになるのか|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                                                アイルランドで起きたレイプ事件の裁判で、被害に遭った17歳の女性が当時レースの下着を履いたため、「性行為をする意思があった」と相手弁護士が主張。その後、男性は無罪となりました。これに対してネット上では、#ThisIsNotConsent(これは同意ではない)というハッシュタグで、様々な下着の写真をツイートする抗議活動が広がりました。

                                                                                  レースの下着を履いていれば、性行為に同意したことになるのか|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
                                                                                • 「想定の範囲内」で死ななければならなかった人々のこと|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)

                                                                                  2003年3月、高校1年生の春休みのことだった。どのチャンネルをつけてみても、乾いた大地と迷彩服が目に飛び込んできた。遠い地で起きていることに、あの時なりに想像力を働かせようと試みた。でもどうしても、実感がわかない。あまりにもテレビ越しに伝わってくる光景が理不尽にすぎるからこそ、これが本当に現実なのかと目を疑ったからかもしれない。 イラク戦争開戦からしばらく経った頃、とりわけ衝撃だったことがある。当時ブッシュ大統領が「民間人の犠牲者数は、想定の範囲内」と話していたことだ。悲しみなのか、怒りなのか、あの時の感情を上手く言葉にできない。戦争だから"仕方ない"かのような積み重ねが、世界の"今"を築いてしまったのではないだろうか。 あれから今年の3月20日で16年という月日が経つ。これまで、ISにかつて占領されていたイラク第二の都市、モスルを度々訪れてきた。とりわけ激しい破壊に見舞われていたのは、

                                                                                    「想定の範囲内」で死ななければならなかった人々のこと|安田菜津紀(フォトジャーナリスト)