いわゆる就職氷河期世代の貧困問題の解決は先送りされたままとされています。*1 しかし、その解決は一筋縄ではいきません。というのも、就職氷河期世代は必ずしも全員が苦しんでいるわけではなく、同世代の一部はバブル世代と同様の成功を収めているからです。 実際、早稲田大学人間科学学術院教授の橋本健二は、著書「アンダークラス」で、就職氷河期世代における、世代内の格差について述べました。*2 あまり語られることがない、就職氷河期世代の「世代内格差」の実態はどうなっているのでしょう。 前提:就職氷河期世代とは 統計:就職氷河期世代はどれほど恵まれていないか 世代内格差:ただし、世代の問題は「ひとくくり」にするには複雑すぎる 就職氷河期の思い出 解決が難しい、就職氷河期世代の救済前提:就職氷河期世代とは「就職氷河期」という言葉は、1994年ごろ、リクルート社によって作られた言葉です。*3 文字通り就職市場が