G線上のアリアの原曲 バッハの管弦楽組曲(組曲)、今回は第3番二長調です。 第2楽章のエールが、後世の編曲で『G線上のアリア』として独立して演奏され、バッハはもとより、クラシック音楽の代表曲のひとつとなっています。 しっとりと愛を語るかのごとく甘美を極めた歌ですが、この曲以外の組曲全体としては、バッハの曲の中でもド派手な部類です。 雰囲気だけでいえば、第1番や第2番の組曲の中にいたほうがしっくりしているような気がして、どうもこの組曲の楽章としてはバランスが悪い思いがするのは私だけでしょうか。 なにしろ、編成はトランペット3本にティンパニを伴う、すこぶる野外的で祝祭的な大規模な曲なのです。 ヘンデルの『王宮の花火の音楽』のように、何かのイベントのために作られたとしか思えません。 成立時期の謎 しかし、この曲の成り立ちも、他の序曲と同様諸説あって、確定していません。 ライプツィヒ時代の1731