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ボルヘスの検索結果1 - 40 件 / 52件

  • ホルヘ・ルイス・ボルヘス - Wikipedia

    ホルヘ・フランシスコ・イシドロ・ルイス・ボルヘス・アセベード(Jorge Francisco Isidoro Luis Borges Acevedo [ˈxoɾxe ˈlwis ˈboɾxes]、[注釈 1]、1899年8月24日 - 1986年6月14日[5])は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス(Jorge Luis Borges)として知られるアルゼンチン出身の作家、小説家、詩人。特に『伝奇集』などに収録された、夢や迷宮、無限と循環、架空の書物や作家、宗教・神などをモチーフとする幻想的な短編作品によって知られている。彼の評価は1960年代の世界的なラテンアメリカ文学ブームによって確立され、その作品は20世紀後半のポストモダン文学に大きな影響を与えた。 1899年、ボルヘスは教養ある中産階級の家庭に生まれた。出生した場所はブエノスアイレスの中心区であったが、それから間もなく一家は同都市郊外のパ

      ホルヘ・ルイス・ボルヘス - Wikipedia
    • Amazon.co.jp: 伝奇集 (岩波文庫 赤 792-1): J.L. ボルヘス (著), 直,鼓 (翻訳): 本

        Amazon.co.jp: 伝奇集 (岩波文庫 赤 792-1): J.L. ボルヘス (著), 直,鼓 (翻訳): 本
      • ボルヘス好き必読「ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語」

        さらりと読んで後悔、極上のケーキを一口で食べてしまった。 なので、これを読む方はよく味わってほしい。【ボルヘス級】といえば分かってもらえるだろうか。3つの短篇を編んだ、とても薄い、極上の奇譚集だ。読むのがもったいないくらい。 簡潔な文体で異様な世界を描く作風は、ボルヘスやコルタサルを期待すればいい。だが、本書の異様さはこの現実と完全に一致しているところ。ボルヘスの白昼夢をリアルでなぞると、この物語りになる。 そうこれは「物語り」なのだ。最も面白い物語りとは、うちあけ話。最初の「ティーショップ」では、聴き手の女の子と一緒に、物語に呑み込まれて裏返される"あの感じ"を堪能すべし。そこでは聴き手が語り手となり、語り手が聴衆と化す。物語りは感染し、連環する。 ラストで彼女がとった行動に、一瞬「?」となるが、直後に鳥肌が走る。独りで読んでいるのに、周囲の空気が自分に集まってきて、世界に観られている感

          ボルヘス好き必読「ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語」
        • 失われた短編を求めて――ボルヘス唯一の未訳短編「シェイクスピアの記憶」について - 機械仕掛けの鯨が

          ホルヘ・ルイス・ボルヘス。アルゼンチンが生んだ二〇世紀の世界文学上最大の作家の一人で、「知の工匠」「迷宮の作家」等の異名を持つ巨匠である。日本でも大変人気があり、現在では岩波文庫に著作の多くが収録されている。 さて、彼の作風の最大の特徴は、生涯を通して短編小説しか著さなかったことだ。一番長い作品でも、日本語訳で二〇ページほどしかない。だが彼の短編から喚起されるイメージは、迷宮、鏡、無限、架空の書物等々といったモチーフによって増幅され、長編小説にも匹敵する物となる。 短編集としての代表作『伝奇集』は岩波文庫で刊行されているほか、『砂の本』『ブロディーの報告書』『アレフ』など、彼の主要な短編は、短編集としてほとんど邦訳されていると言ってよい。 だが一作だけ、邦訳されていない作品がある、と言えばどうだろうか。その存在は、ペンギン・ブックスから刊行されているボルヘスの全短編集に記載されている。題は

            失われた短編を求めて――ボルヘス唯一の未訳短編「シェイクスピアの記憶」について - 機械仕掛けの鯨が
          • 松岡正剛の千夜千冊 : 『伝奇集』 ホルヘ・ルイス・ボルヘス

            • 寝る前の眠れなくなるボルヘス『記憶の図書館』

              「もし愛だと言われなければ、抜き身の剣と思ったことだろう」 ボルヘスが記憶の底から汲み出したセリフだ。キプリングの短篇に出てきたという。驚くべき言葉だ。この一行は、私に<届いた>。 ボルヘスは続ける。驚くべきは形式だと。 もし、「愛は剣のように容赦がない」と直喩で言ったなら、何も言ったことにならない。あるいは、愛を武器に喩えたとしても同様になる。もちろん、愛と抜き身の剣を取り違える人なんていない。 ただ、ありえない混同が、想像力にとってありえるものになり得る。しかも、文の構造のおかげで、混同が起こっている。なぜなら、「最初はそれを剣だと思ったが、やがて愛なのが分かった」と言っても馬鹿馬鹿しいものになる。 確かに、ボルヘスの指摘する通りだ。このセリフは、このシンタックスでないと成立しない。ちょっとでも言い換えたり、構造をいじっても、私には届かなくなる。「もし愛だと言われなければ、抜き身の剣と

                寝る前の眠れなくなるボルヘス『記憶の図書館』
              • Amazon.co.jp: 砂の本 (ラテンアメリカの文学) (集英社文庫): ボルヘス (著), 篠田一士 (翻訳): 本

                  Amazon.co.jp: 砂の本 (ラテンアメリカの文学) (集英社文庫): ボルヘス (著), 篠田一士 (翻訳): 本
                • 『ボルヘスのイギリス文学講義』ボルヘス |円環翁が愛する英文学 - ボヘミアの海岸線

                  作品のなかに幻想性だけを見ようとする人は、この世界の本質に対する無知をさらけだしている。世界はいつも幻想的だから。<BR>――ボルヘス『ボルヘスのイギリス文学講義』 ボルヘスが愛する英文学周りを見ている限り、ボルヘスとの付き合い方は4つある。なにがおもしろいんだと放り出すか、10年ごとに読みかえすか、「ボルヘスを殺せ」と叫ぶか、「○○(任意の地名をいれる)のボルヘス」を量産するか。私は10年参りをするタイプの読者で、今回ひさしぶりにボルヘスの円環に戻ってきた。 ボルヘスのイギリス文学講義 (ボルヘス・コレクション) 作者: J.L.ボルヘス,M.E.バスケス,中村健二 出版社/メーカー: 国書刊行会 発売日: 2001/02 メディア: 単行本 クリック: 5回 この商品を含むブログ (8件) を見る ボルヘスにとってイギリス文学は文学ルーツのひとつである。イギリス人だった祖母の影響もあっ

                    『ボルヘスのイギリス文学講義』ボルヘス |円環翁が愛する英文学 - ボヘミアの海岸線
                  • ボルヘスのお気に入り『新編バベルの図書館 第3巻』

                    人生は短く、読む本は多い。読みたい本を読み尽くす前に、わたしの命が尽きる。死ぬときの後悔の一つは、「あれ読みたかった……」だろう。せめては予め面白いと分かってる未読に絞りたい。だが、読んでないのに面白いとはこれいかに? そこで読み巧者のオススメですぜ。ボルヘス師匠という先達を得て、どれだけ面白い作品に出会えてきたか。ボルヘス自身の指がつむいだ作品のみならず、師の指す先を見るにつけ、宝の山に咽びながら『バベルの図書館』を読み干す。アク・クセ・ドクはあるけれど、極上のライブラリーが集まっている。未知の作家に出会えるだけでなく、既知の作家の知らない傑作が読めるのも嬉しい。 収獲は、ダンセイニ卿の『不幸交換商会』。「互いの不幸を交換し合う」という、いかにもありそうな奇譚だ。入店料を払うと、客は誰かと不幸や不運を交換する権利を得ることができるようになる。「分別」と決別した男は、幸福そうなしかし愚かし

                      ボルヘスのお気に入り『新編バベルの図書館 第3巻』
                    • 集英社「ラテンアメリカの文学」シリーズを読む#1 ボルヘス『伝奇集』 - sekibang 1.0

                      伝奇集 (ラテンアメリカの文学 (1))posted with amazlet at 09.11.15ボルヘス 集英社 売り上げランキング: 669150 Amazon.co.jp で詳細を見る 先日、インターネットで古本情報を検索していたところ、集英社の「ラテンアメリカの文学」シリーズ全18巻が手ごろなお値段で売っていたのに出会ってしまい、引越し前かつ金欠*1にも関わらず、購入に至ってしまった私です。でも、出会ってしまったんだから仕方ないよねぇ……と自分を納得させて、律儀に一冊目のボルヘスから読んでいます。『伝奇集』。岩波文庫から鼓直訳でも出ていますが、こちらは篠田一士の訳。篠田訳のほうが、現代語っぽい印象がありました。収録作品も微妙に違っている。この版だと『伝奇集』、『エル・アレフ』、『汚辱の世界史』が入っています。これらの収録作品は以下の本でも読めます(訳者はバラバラ)。 伝奇集 (

                      • ホルヘ・ルイス・ボルヘスをほどく — われわれはどのように読みそこねてきたか|西崎憲

                        (原稿用紙換算37枚) 『文学ムック たべるのがおそい』 Vol. 6 に、ホルヘ・ルイス・ボルヘスの短篇小説 El jardín de los senderos que se bifurcan の日本語訳を寄稿した。これまで「八岐の園」という訳題で親しまれてきた作品で、人口に膾炙した題を変更するのは、避けたほうがいいように思うのだが、わかりやすさを考えて「あまたの叉路の庭」とした。しかし、あるいは「叉路(さろ)」という語にも親しみにくさはあるかもしれない。 同誌の刊行は十月初めなので、まだ読んでいただくことはできないのだが、この作品を訳したことで、浅くはない感慨をいだいている。 なにしろ読書生活において、この作家ほど自分が重要視してきた作家はいない。そして実際に手に取り、繰り返し読んだ数もおそらくこの作家の本がもっとも多い。 小説を書く立場になってからも、小説にたいするボルヘスの態度はつ

                          ホルヘ・ルイス・ボルヘスをほどく — われわれはどのように読みそこねてきたか|西崎憲
                        • 作家はどうやって小説を書くのか カポーティ、ボルヘス - 本と奇妙な煙

                          トルーマン・カポーティ ホルヘ・ルイス・ボルヘス 黄色について 作家のスタイルは信念から 寓話、カフカ 幻想的 ジャック・ケルアック なんで一九六〇年代のはじめに分裂しちゃったんですか? ジョン・チーヴァー ――ハリウッドで仕事をすることについて 作家はどうやって小説を書くのか、じっくり聞いてみよう! (パリ・レヴュー・インタヴュー I) 発売日: 2015/11/28メディア: 単行本(ソフトカバー) トルーマン・カポーティ ――最初はなにを書いたんですか? 短編小説さ。この表現形式にたいする意欲はいまなお強まるばかりだけどね。(略)文章のコントロールやテクニックはいろいろあるけど、ぜんぶ、この形式のなかでのトレーニングから学んできたよ。 ――「コントロール」というのは正確にはどういう意味ですか? あるスタイルと情感を保ちながら素材に臨むってことさ。(略) 小説は文章のリズムがちょっとお

                            作家はどうやって小説を書くのか カポーティ、ボルヘス - 本と奇妙な煙
                          • 今週の本棚:荒川洋治・評 『詩という仕事について』=J・L・ボルヘス著 - 毎日jp(毎日新聞)

                            (岩波文庫・693円) ◇柔らかな言葉で語る「文学」確認の書 二〇世紀世界文学の巨匠、ホルへ・ルイス・ボルヘス(一八九九-一九八六)の詩の講義録。ハーヴァード大学で一九六七年から翌年にかけての講義録は三〇年以上、活字にもならず図書館の地下でほこりをかぶっていた。講義部分は文庫で一七〇頁(ページ)にみたないが、なかみは濃い。 「詩」の一語が題にあるので、いとわしく思う人が多いかもしれないが「詩」を「小説」「文学」におきかえても、この本においては同じことである。柔らかな語りも心地よい。 ボルヘスは詩の要素では「隠喩」を重視。カミングスの「神の恐るべき顔は、スプーンより明るく」など多くの具体例を引く。 フロストの詩の一節、「眠りに就く前に歩くべき道のりが、/眠りに就く前に歩くべき道のりが」。最初の行は「陳述」であり、次の同じ一行は「隠喩」になると。日本でこれと同じことばをつかって、二行目を「隠喩

                            • ボルヘスが紹介した中国の不思議な百科事典と謎の「バルサム香で防腐処理したもの」 - 砂手紙のなりゆきブログ

                              ホルヘ・ルイス・ボルヘスという作家がいます。アルゼンチンでとても個性的で神秘的(だけどとても読みやすくて面白い)な短編・詩・エッセイを書いて、とりあえずぼくのブログ読んでる人で知らない人はいないと思います。 著書『ボルヘス・エッセイ集』(木村榮一編訳、平凡社)の中には「ジョン・ウィルキンズの分析言語」というエッセイがありまして、そこにこんなテキストがあります。 「(中略)こうしたあいまいで、冗長かつ不完全な記述は、フランツ・クーン博士が『支那の慈悲深き知識の宝典』に見られると指摘している記述を思い起こさせる。はるか昔のその著述の中で動物は以下のように分類されている。 (a) 皇帝に帰属するもの、(b) バルサム香で防腐処理したもの、(c) 訓練されたもの、(d) 乳離れしていない仔豚、(e) 人魚、(f) 架空のもの、(g) はぐれ犬、(h) 上記の分類に含まれているもの、(i) 狂ったよ

                                ボルヘスが紹介した中国の不思議な百科事典と謎の「バルサム香で防腐処理したもの」 - 砂手紙のなりゆきブログ
                              • ボルヘスへのオマージュ アルゼンチン国立図書館がモニュメントを設置

                                2013年6月14日に、アルゼンチン国立図書館(Biblioteca Nacional Mariano Moreno)が、同館の敷地内に同国の作家にして、元同館の館長でもあったホルヘ・ルイス・ボルヘス(Jorge Luis Borges)のモニュメントを設置しました。 Monumento homenaje a Jorge Luis Borges en la Biblioteca Nacional (Biblioteca Nacional Mariano Moreno) http://www.bn.gov.ar/actualidad/eventos.php?page=&safe=1802-monumento-homenaje-a-jorge-luis-borges-en-la-biblioteca-nacional&CurrentMonth=&fecha=&categoria=&texto=

                                  ボルヘスへのオマージュ アルゼンチン国立図書館がモニュメントを設置
                                • ボルヘスの講義録『詩という仕事について』を読む - mmpoloの日記

                                  ボルヘス『詩という仕事について』(岩波文庫)を読んだ。これは1967年にアメリカのハーヴァード大学で行われたボルヘスの講義録だ。ボルヘスは1899年生まれなので当時68歳。6回に渡るこの講義で創作について語っている。とくに第6回めの講義「詩人の信条」が創作の具体的なノウハウを語って興味深い。ここでは第2回めの講義「隠喩」から、暗示の効果について述べていることを紹介したい。 ……われわれは今ボストンの北にいるのですから、ロバート・フロストによる恐らく知られ過ぎた詩を思い出すべきだと、私は思います。(訳注:ロバート・フロストはアメリカの詩人) The woods are lovery, dark, and deep, But I have promises to keep, And miles to go before I sleep, And miles to go before I sle

                                    ボルヘスの講義録『詩という仕事について』を読む - mmpoloの日記
                                  • 『創造者』ホルヘ・ルイス・ボルヘス - ボヘミアの海岸線

                                    [不死の先でまた] Jorge Luis Borges El Hacedor, 1960. 創造者 (岩波文庫) 作者: J.L.ボルヘス,Jorge Luis Borges,鼓直出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/06/16メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 27回この商品を含むブログ (47件) を見る そのとおりかもしれない、とわたしは呟く。だが、明日はわたしも死ぬ、わたしたち二人の時はない交ぜられ、年譜はかずかずの象徴の世界に消える、だからある意味では、わたしはこの書物を持参し、あなたは心よくそれを受けたと言っても良いのではないだろうか。 (「レオポルド・ルゴネスに捧げる」より) ボルヘスの書物は、錬金術師の書くそれのようだと思ってきた。秩序だった静謐な世界を論理で組み上げて、「不死」を顕現させるボルヘスの手腕はまさに魔法である。 『不死の人』の感想には「構成要素

                                      『創造者』ホルヘ・ルイス・ボルヘス - ボヘミアの海岸線
                                    • 『ボルヘスの「神曲」講義』を読み返したのだが……

                                      少し前の『第三の警官』に関するエントリを書くためにベケットの「ダンテ・・・ブルーノ・ヴィーコ・・ジョイス」を読み返したのだけれど、その流れで、ついでと言ってはなんだが、『ボルヘスの「神曲」講義』をも読み返してみた。……のだが、これが、ちょっと驚くほどつまらなかったのである。 もともと私にとってホルヘ・ルイス・ボルヘスという作家がどのような存在であったのかというと……学生時代にその存在を初めて知ったころには夢中になって読み進めたのだが、時を経るごとに評価が下っていき……最近では、その著作を改めて手に取ることも少なくなっていたのであった。 もっとも、ボルヘスを知った当初の時点から既に、ボルヘスに対する懐疑がなかったわけではない。……というのも、この人の場合、思想・哲学への言及を読んでいると、恐ろしく保守的な凡庸極まりないことを平気で述べていたりしたからだ。古典的で広く読まれたような哲学書であれ

                                        『ボルヘスの「神曲」講義』を読み返したのだが……
                                      • ホルヘ・ルイス・ボルヘス『続審問』 - sekibang 1.0

                                        続審問 (岩波文庫)posted with amazlet at 09.09.16J.L. ボルヘス 岩波書店 売り上げランキング: 15530 Amazon.co.jp で詳細を見る ボルヘスの評論集『続審問』を読み終えました。これはむちゃくちゃに面白かったです。異端的な思想家・科学者・文学者への言及が満載で「へぇ……こんなおかしな人がいたのかぁ……」と大変ためになりました。小説と同じぐらい面白いのですが、彼の小説とこれらの評論は地続きで、書きたいことがブレていないので「小説と評論の面白さが変わらないことは当然だ」とも思います。超オススメ。 この本のなかでボルヘスは、何度も時間・知識・夢といった彼の小説のテーマにもなっている事柄についても書いているのですが、それらを読んでいると「なぜ、ボルヘスはあんな迷宮的で、なんだかよくわからない小説をいっぱい書いていたのだろう……」ということを考える

                                          ホルヘ・ルイス・ボルヘス『続審問』 - sekibang 1.0
                                        • 巨匠ボルヘスが選んだ文学全集『バベルの図書館4 フランス編』

                                          ボルヘスが編んだ傑作短篇集に、どっぷり漬かる。 アメリカ編、イギリス編ときて、今回はフランス編なのだが、ボルヘスが狙ってヤったのかどうかは別として、お国柄というか、対照的というか、臭うくらい性質が際立っている。 ポーやメルヴィルの狂気と揶揄を堪能するのがアメリカ編なら、ウェルズやサキの残酷な寓意に震えるのがイギリス編になる。特に、トリックや意外なオチの宝庫はイギリス編で、後世のミステリ、幻想譚のネタバレ集になっている。初読なのに懐かしさがこみ上げる。 フランス編で目を惹くのが、悪意。人のもつ純然たる悪意が、あからさまに描かれる。厭らしいことに、憎しみや妬ましさといった“不純物”が入っていないのだ。まじりっけなし、真っ直ぐな邪悪に触れてしまえる。ブラックユーモアといえばサキ(イギリス編)が有名だが、ブロワの場合、登場人物に敵意を抱いているとしか思えない。無邪気ともいえる書き口で、無慈悲な運命

                                            巨匠ボルヘスが選んだ文学全集『バベルの図書館4 フランス編』
                                          • 2019年の「におい」について。あるいは、ボルヘス『伝奇集』 - チェコ好きの日記

                                            2019年に読んだ最初の本は、J.L.ボルヘスの『伝奇集』だった。南米の文学といったら私の中ではガルシア=マルケスかマリオ・バルガス・リョサだけど、実は他はそんなに読んだことがない。「シュルレアリスムより〈ヤバイ〉のがマジックリアリズムである」という私の学生時代の直感(?)を信じて、今年は南米の文学にたくさん触れたいな。コルタサルとか、オクタビオ・パスとかも読んでみたい。 伝奇集 (岩波文庫) 作者: J.L.ボルヘス,鼓直出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1993/11/16メディア: 文庫購入: 32人 クリック: 158回この商品を含むブログ (164件) を見る それはそれとして、『伝奇集』である。 1つ1つがコンパクトな短編集なので、「海外文学特有の、難解な長編小説みたいなやつ、無理なんですけど……」という人でも、まあまあ読みやすいのではないかと思う。その中で、私が特に気に入

                                              2019年の「におい」について。あるいは、ボルヘス『伝奇集』 - チェコ好きの日記
                                            •  ボルヘス “伝奇集” - three million cheers.

                                              “Ficciones” 1944 “El aleph” 1949 “Historia universal de la infamia” 1935 Jorge Luis Borges “伝奇集” “エル・アレフ” “汚辱の世界史” の三つの短編集が収録されている。全321ページに対して50の作品ということだから平均してひとつあたり6ページ程度の短編なのだけれど、それぞれの密度がなかなか濃いもので、容易には読み進められない。 各作品の性格を表すならば、「奇譚」といった語で最適かつ充分。短いページ数のなかで、不可思議な事件が起こり、結末で読者を感嘆させ、同時に幾ばくかの戸惑いを残しながら次の作品へのページをめくらせる。 こうやって実際読んでみると、世の中でボルヘスがよく引用されることも理解できる。どの作品にも着想が詰まっていて、実に鋭く、世界の一断面を凝縮して言い表しているから。思索の足掛かりと

                                                 ボルヘス “伝奇集” - three million cheers.
                                              • RememberDT React - Kanon と ボルヘス

                                                ttp://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2010/05/post-a1fc.html なんと、月宮あゆの奇跡が孕んだ矛盾は、ボルヘスが半世紀以上も前に解いていたのだ。Kanon問題とは、ギャルゲやエロゲにおける平行世界的な構造の矛盾を示すもので、「あるキャラクターのルートに入ると、他のキャラクターが不幸になる」ことを指す。たとえば、栞ルートを選ぶということは、即ち、あゆが目覚めない未来に至ることになる。このKanon問題について、京アニが鮮やかな別解を示しているが、ボルヘスは「八岐の園」でこう記す。 時間の無限の系列を、すなわち分岐し、収斂し、並行する時間のめまぐるしく拡散する網目を信じていたのです。たがいに接近し、分岐し、耕作する、あるいは永久にすれ違いで終わる時間のこの網は、あらゆる可能性をはらんでいます。われわれはその大部分に存在することがない。ある時

                                                • ボルヘスの世界文学全集『新編 バベルの図書館 第2巻』

                                                  巨匠の編んだ世界文学全集。 どれもメジャー作家なのだが、比較的マイナーな作品が多いのは、テーマが幻想文学だからだろうか。通して読むと、ボルヘスの「趣味」が透け見えて楽しい。 それは、「嘘は一つ」であること。まるで異なる世界をファンタジックに紡ぎだすのではなく、ロンドン郊外だったり、フランスの戦場といった現実の場所で起きる、ささやかで深くて後を引く奇譚が描かれる。 なぜ、幻想物語に耽るのかというと、登場人物を通してわたしの生きざまが、速やかに描かれるから。どうしてそんな言動をしたのか?普通の小説だと登場人物と同じくらいの時間(≒枚数)を要する。だが、ただ一つだけ「嘘」が入ることで、一気に彼・彼女が分かりやすくなる。 さらに、自分ならどうする?きっと考える。「その人」をシミュレートする。荒唐無稽だから考えるだけ無駄という人は、次の意味が分からないだろう。「小説が書かれ、読まれるのは、人生がただ

                                                    ボルヘスの世界文学全集『新編 バベルの図書館 第2巻』
                                                  • マリーア・コダマがボルヘスの逸話を語る

                                                    ☆ホルヘ=ルイス・ボルヘス(1899~1986)の最後の妻だったマリーア・コダマ(75)は9月初め、コロンビアのマニサレス市で開かれた国際書籍見本市に招かれ、同市にあるカルダス大学でボルヘスの写真展を開いた。その折、地元メディアのインタビューに応じた。 ☆父コダマ・ヤサブロウは日本人移住者で、化学者にして写真家だった。母マリーア=アントニア・シュワイツァーはドイツ人とスペイン人の血を引くアルゼンチン人だった。マリーアはブエノスアイレスで、1937年3月10日に生まれた。

                                                    • Amazon.co.jp: 表現と介入: ボルヘス的幻想と新ベーコン主義: イアン・ハッキング, 博,渡辺: 本

                                                        Amazon.co.jp: 表現と介入: ボルヘス的幻想と新ベーコン主義: イアン・ハッキング, 博,渡辺: 本
                                                      • Amazon.co.jp: 七つの夜 (岩波文庫): J.L.ボルヘス (著), 野谷文昭 (翻訳): 本

                                                          Amazon.co.jp: 七つの夜 (岩波文庫): J.L.ボルヘス (著), 野谷文昭 (翻訳): 本
                                                        • at-akada.org > works > 現代の巨匠 ホルヘ・ルイス・ボルヘス

                                                          note 文:ポール・ド・マン, 訳:赤田敦 Paul de Man, 'A Modern Master.' in "Critical writings, 1953-1978" (ed. Lindsay Waters, the University of Minnesota Press1989) 空っぽの目玉は知っている 知識は非現実を増し 鏡に映った鏡のなかの鏡は、すべてショーだということ ――W.B.イェイツ 1923年以来最高の水準の詩、ストーリー、批評的エッセイを書いてきたにもかかわらず、アルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスは、まだまだアメリカ合衆国ではラテン・アメリカでよりもずっと知られていない。ジョン・ピール・ビショップ、ハート・クレーン、E.E.カミングズ、ウィリアム・フォークナー、エドガー・リー・マスターズ、ロバート・ペン・ウォレンおよびワレス・スティーヴンズの翻訳者

                                                          • 寺尾隆吉『ラテンアメリカ文学入門 ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで』(中公新書)

                                                            1980年代に日本でもラテンアメリカ文学の大ブームがあって、僕もかなり読みました。集英社のラテンアメリカ文学全集や国書刊行会、新潮社などが意欲的に翻訳を出し、またボルヘスの図書館シリーズが典型ですが、ラテン・アメリカ文学が一種の当時の教養として深く、日本の読者にも影響を与えたのではないでしょうか? いまではブームは沈静化していますが、それでも当時からの潜在的なファンは多くいて、野谷 文昭 ・旦 敬介『ラテンアメリカ文学案内』(冬樹社)に代わるようなハンディで最新の情報を網羅した通史やブックガイドを求めていたと思います。本書はまさにその意味で適役です。19世紀から21世紀までの100年以上にわたるラテンアメリカ文学史の全体を、文化、政治、そして経済、特に読者層と出版業の盛衰にも焦点をあてて記述しているところが類書にない特徴です。そしてスペイン語、ポルトガル語、フランス語、英語または地方言語な

                                                              寺尾隆吉『ラテンアメリカ文学入門 ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで』(中公新書)
                                                            • 「JIVE MY REVOLVER」(TOKYO No.1 SOUL SET)/「砂の本」ボルヘス - close/cross; confusion is sex

                                                              id:sayuk:20030830にある、「TOKYO No.1 SOUL SET『JIVE MY REVOLVER』の詞はボルヘス『砂の本』の文章をコラージュしている」という話題に関するデータ。 以下に本の方の引用を集英社文庫「砂の本」(篠田一士訳、1995/11/25)ISBN:4087602400。ただし、「JIVE MY REVOLVER」の完成時期(アルバム「TRIPLE BARREL」が1995/4/21)なので、実際に参照したのは単行本(1980もしくは1990集英社刊)の方と思われます。(追記:「JIVE MY REVOLVER」のプロトタイプが「黄昏'95〜」(1995/2/22)収録の「ボツ」だったことと、両曲の歌詞の変遷を見ると、完成時期はさらに限定されるかもしれません) また歌詞の方の引用は行いません。歌詞カードもしくは記憶を参照し突き合わせて下さい。 「あなたの長

                                                                「JIVE MY REVOLVER」(TOKYO No.1 SOUL SET)/「砂の本」ボルヘス - close/cross; confusion is sex
                                                              • J.L.ボルヘス「シェイクスピアの記憶」 拙訳|rollstone

                                                                ペンギンブックス版のボルヘス全著作集(Andrew Hurleyにより英訳されたもの)を、ここ数年ぱらぱらと読んでいるのだが、巻末に収められた短篇 Shakespeare's Memory を日本語で読んだ覚えがどうもない。そこで調べてみると、やはり未訳であるとのことだった。遺作(なのかどうかはわからないけど)が未訳となっている理由については、鯨井久志さんの記事「失われた短編を求めて――ボルヘス唯一の未訳短編「シェイクスピアの記憶」について」に詳しい。ここで書かれているとおり、この短篇が日本語で、正当な手続きを踏んで(つまりプロの翻訳者が責任ある出版社を介して仕事をし)発表されるという見込みは、ずいぶん薄いようだ。鼓直先生に、どうか安らかな眠りがありますように。 そこで、まあ、やることにした。わたしはべつに翻訳者ではないし、どうやっても構文が理解できない部分がみっつくらいある。もとにしたテ

                                                                  J.L.ボルヘス「シェイクスピアの記憶」 拙訳|rollstone
                                                                • 早川タダノリ on Twitter: "本邦では、役所の決済文書にハンコがつかれたあとにも見せる相手に応じてさまざまなテイクが製作されるとは、まさにボルヘスの「フレニール」っぽい。"

                                                                  本邦では、役所の決済文書にハンコがつかれたあとにも見せる相手に応じてさまざまなテイクが製作されるとは、まさにボルヘスの「フレニール」っぽい。

                                                                    早川タダノリ on Twitter: "本邦では、役所の決済文書にハンコがつかれたあとにも見せる相手に応じてさまざまなテイクが製作されるとは、まさにボルヘスの「フレニール」っぽい。"
                                                                  • 『パラケルススの薔薇』ホルヘ・ルイス・ボルヘス - ボヘミアの海岸線

                                                                    「一輪の薔薇は、あっけなく燃え尽きるはずです」と弟子は挑むように言った。 「暖炉にまだ火が残っている」とパラケルススは応じた。 「この薔薇を火中に投ずれば、それは燃え尽きたと、灰こそ真実だと、おまえは信じるだろう。だが、よいか、薔薇は永遠のものであり、その外見のみが変わり得るのだ。ふたたびその姿をおまえに見せるためには、一語で十分なのだ」 ——ホルヘ・ルイス・ボルヘス『パラケルススの薔薇』 薔薇は燃えるか 魔術かいかさまか。人が理解しえないものに通じる人間は、たえずこの問いにさらされる。パラケルススは本物の魔術師か、それともただのペテン師なのか? パラケルススの薔薇 (バベルの図書館 (22)) 作者: ホルヘ・ルイス・ボルヘス,鼓直出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 1990/08メディア: 単行本 クリック: 120回この商品を含むブログ (15件) を見る パラケルススは、中世に

                                                                      『パラケルススの薔薇』ホルヘ・ルイス・ボルヘス - ボヘミアの海岸線
                                                                    • ぶく速 【速報】Google が ホルヘ ルイス ボルヘス

                                                                      1 名前: ◆zzzbb2c.e6 (東京都)[] 投稿日:2011/08/24(水) 02:19:09.61 ID:YRjhJ3OCP ?PLT(12000) ポイント特典 sssp://img.2ch.net/ico/anime_shii01.gif http://www.google.co.jp/logos/2011/jorge_luis_borges-2011-hp.jpg http://www.google.co.jp/webhp?hl=ja 10 名前:名無しさん@涙目です。(catv?)[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 02:32:39.62 ID:iv4WBfvP0 [1/4] 何者?ってくらいとんでもない才能 ジュネやポオよりちょっと上 12 名前:名無しさん@涙目です。(dion軍)[] 投稿日:2011/08/24(水) 02:44:54.11 ID:

                                                                      • Amazon.co.jp: 創造者 (岩波文庫 赤 792-2): J.L. ボルヘス (著), 直,鼓 (翻訳), Borges,Jorge Luis (原名): 本

                                                                          Amazon.co.jp: 創造者 (岩波文庫 赤 792-2): J.L. ボルヘス (著), 直,鼓 (翻訳), Borges,Jorge Luis (原名): 本
                                                                        • Amazon.co.jp: 新編バベルの図書館 第1巻: ホルヘ・ルイス・ボルヘス: 本

                                                                            Amazon.co.jp: 新編バベルの図書館 第1巻: ホルヘ・ルイス・ボルヘス: 本
                                                                          • ホルヘ・ルイス・ボルヘス『ブロディーの報告書』 - sekibang 1.0

                                                                            ブロディーの報告書 (白水Uブックス (53))posted with amazlet at 09.02.05ホルヘ・ルイス・ボルヘス 白水社 売り上げランキング: 82743 Amazon.co.jp で詳細を見る ラテン・アメリカの作家のなかでも、このホルヘ・ルイス・ボルヘスはちょっと毛色が違った存在だと思っている。ガブリエル・ガルシア=マルケスやカルロス・フエンテス、あるいはバルガ・リョサたちが想像力を外向きに外向きに発展させていき、熱が放出されるような幻想を描いているのに対して、ボルヘスはなにか想像力の進む方向がまるで逆で、内向きのように感じるのだ。彼が書いた数多くの短編に触れるたび、どれも迷宮に足を踏み入れたような不安が湧く。主題はいくぶんつかみづらく、晦渋な文体で書かれた、まるで韻文のような(これは彼のキャリアのはじまりが詩人であることと関わっているのだろうか?)スタイルには、

                                                                            • J.L. ボルヘス『伝奇集』(岩波書店)、『不死の人』(白水社)、『ボルヘス詩集』(思潮社)、『論議』(国書刊行会)、『エル・アレフ』(平凡社)他 - 野谷 文昭による作家論/作家紹介 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                                                                              J.L. ボルヘス『伝奇集』(岩波書店)、『不死の人』(白水社)、『ボルヘス詩集』(思潮社)、『論議』(国書刊行会)、『エル・アレフ』(平凡社)他 思考の笑い ボルヘス生誕百年によせて十九世紀末、一八九九年生れのボルヘスは一時期、自らの生年を一九〇〇年と公言していたという。古典志向という印象が強い作家だが、二十代の初めには新奇さを求める前衛詩の運動に参加していたことを考慮すれば、新時代を感じさせる年号にこだわったとしても必ずしも不思議ではない。 そのボルヘスが生れて今年は百周年にあたるため、彼の遺品を展示する巡回展や記念行事がヨーロッパを中心に開催され、八月二十六日の誕生日にブエノスアイレスで催される一連のイベントでクライマックスを迎えるようだ(ALL REVIEWS事務局注:本論考執筆時期は1999年)。 同じく今年生誕百年を迎えるヘミングウエイ、ナボコフ、川端康成にはそれぞれ『老人と海

                                                                                J.L. ボルヘス『伝奇集』(岩波書店)、『不死の人』(白水社)、『ボルヘス詩集』(思潮社)、『論議』(国書刊行会)、『エル・アレフ』(平凡社)他 - 野谷 文昭による作家論/作家紹介 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                                                                              • ボルヘス編/傑作探偵小説集

                                                                                『伝奇集』 (岩波文庫)、『不死の人』 『ブロディーの報告書』 (白水社) などで知られるアルゼンチンの作家、ホルへ・ルイス・ボルヘスは20世紀文学を代表する重要な作家だが、彼が文学的活動を始めたのは1920年代、まさに探偵小説黄金期の真只中であった。純粋な論理が作品世界を支配する探偵小説のモダニズムは、ボルヘスを魅了し、自身、「八岐の園」 「死とコンパス」 (『伝奇集』収録) のような、知的スリルにあふれたメタ探偵小説を創作している。 現代文学へのボルヘスの影響は多大なものがあるが、彼の文学理論、あるいは作品の多重的で知的な構造は、探偵小説の書き手たちの一部にも強烈な衝撃をもたらした。80年代以降に多数出現した 〈メタ〉 または 〈反〉 探偵小説の底流には、たしかにボルヘスの存在がある。わが国でも、たとえば山口雅也の 〈キッド・ピストルズ〉シリーズや 『続・日本殺人事件』 などに、その一

                                                                                • Amazon.co.jp: ボルヘス詩集 (海外詩文庫 13): ボルヘス, 鼓直: 本

                                                                                    Amazon.co.jp: ボルヘス詩集 (海外詩文庫 13): ボルヘス, 鼓直: 本