並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

241 - 254 件 / 254件

新着順 人気順

人類学の検索結果241 - 254 件 / 254件

  • SF作家のあいだでも話題に…国立科学博物館の館長による“ホット”な「古代DNA研究」本 | 文春オンライン

    『人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」』(篠田謙一 著)中公新書 2000年代半ば以降、飛躍的な進歩を遂げてきた古代DNA研究。たとえば、ネアンデルタール人の祖先から現生人類(ホモ・サピエンス)が分かれた時期は長く約20万年前と推測されてきたが、現在では約60万年前と明らかになっているとか。さらに両者は分岐後も交雑を繰り返しており、人類の進化は以前より複雑な道筋で捉えられている。同分野の研究が2022年にノーベル生理学・医学賞を受賞したのも記憶に新しい。そんなホットな学術分野の知見を、国立科学博物館の館長であり、分子人類学を専門とする著者が概説した新書が好調だ。 「日本人のルーツを最先端研究から問い直す一連の著作で知られる篠田先生に、今度はさらに範囲を広げて、人類全体の世界史的ルーツまで一望できるような本を……とお願いしたのが、本書の企画の始まりでした。念頭にあった

      SF作家のあいだでも話題に…国立科学博物館の館長による“ホット”な「古代DNA研究」本 | 文春オンライン
    • ヒトの進化:ヒト族の居住地分布は古代の気候と結び付いていた | Nature | Nature Portfolio

      過去200万年間のヒト族種の居住地の分布は、地球の気候の変化に大きく影響されていたことを明らかにした論文が、Nature に掲載される。今回の研究は、広範なデータ情報資源を利用しており、ヒトの進化の歴史に関する重要な知見をもたらしている。 過去500万年の間に、地球の気候は、鮮新世(530万~260万年前)の温暖湿潤気候から更新世(260万~1万年前)の寒冷乾燥気候へと移行した。これと同時期に、地球が太陽を周回する軌道の変化(いわゆる「ミランコビッチ・サイクル」)が地球の気候に影響を及ぼしたため、現代の科学者は、天文学的に強制された気候変動と人類の祖先の移動との関連性を論じるようになった。しかし、この関連性を証明するために必要な総合的な古気候データセットが不足している。 今回、Axel Timmermannたちは、新たなモデル化研究のデータを化石解析と考古学的解析と組み合わせて、5つのヒト

        ヒトの進化:ヒト族の居住地分布は古代の気候と結び付いていた | Nature | Nature Portfolio
      • 右往左往する人類学、ダンスする人類学 『旋回する人類学』(松村圭一郎)書評(猪瀬浩平)

        〈「旋回」という言葉には人類学の変遷と、筆者自身がたびたび起こる人類学の転回をぐるぐるめぐりながら、その現在地を見定めるという二つの意味が込められる。〉 文化人類学は、時代を映してパラダイムシフトを繰り返してきた学問である。黎明期から現代まで、研究者たちの「格闘」を通して文化人類学を問い直す画期的な入門書『旋回する人類学』(松村圭一郎著)。 文化人類学者・猪瀬浩平氏はこの野心作をどのように読んだのか。 (「群像」2023年5月号より転載) 「人類学はどんな学問か」という問い この本で、松村圭一郎は文化人類学(本書にあわせて、以下「人類学」と略する)の歴史と、文化人類学者(同様に、以下「人類学者」)の思考の双方を、「旋回」という言葉で表現する。進歩や進化(深化)、発展ではないところが重要だ。 松村がたどる人類学の150年の歴史には、「断絶」や「亀裂」があり、一本の途切れない線として整理できな

          右往左往する人類学、ダンスする人類学 『旋回する人類学』(松村圭一郎)書評(猪瀬浩平)
        • 「人類の二足歩行は草原で始まった」説を否定する注目の新説とは(更科 功)

          地上に下りたから立ち上がったわけではない なぜ人類は直立二足歩行を始めたのか。それに対する説明として、以前にはこんな話をよく聞いた。 「人類の祖先は四足歩行をしており、木の上に住んでいた。しかし、あるとき森林から草原に出てきたので、つまり木から地上に下りたので、立ち上がって直立二足歩行を始めたのである」 でも、これは、何だかよくわからない話だ。 たとえば、アフリカの草原にはいろいろな動物が棲んでいる。ゾウもいればキリンもいるし、シマウマもいればライオンもいる。でも、みんな四足歩行をしている。草原で二足歩行をしている動物なんて、まったくいない。 アフリカの草原には、サルの仲間も棲んでいる。ヒヒもいれば、パタスモンキーもいる。でも、みんな四足歩行をしている。草原で二足歩行をしているサルなんて、まったくいない。 草原に棲んでいる動物はみんな四足歩行をしているのに、どうして人類だけは草原に出ると二

            「人類の二足歩行は草原で始まった」説を否定する注目の新説とは(更科 功)
          • 漢民族に7つの亜種、最大規模の中国人遺伝子バンクの研究結果が発表

            【5月15日 CNS】中国の瑞金医院(Ruijin Hospital)内分泌科が率いる「ChinaMAP(中国代謝解析計画)」連盟は先月30日、全土29の研究機関と病院と共に、上海生命科学研究院(SIBS)が発行する雑誌「セル・リサーチ(Cell Research)」上で、全国27省・市と8民族、1万人を超える高深度の全遺伝子配列データと表現型(ひょうげんがた)の系統性分析に関する報告書を初めて発表した。 研究チームは中国の異なる地域と異なる民族を代表する1万588人のDNAサンプルに対し、40×深度ゲノム配列測定(WGS)を行い、高レベルな中国の集団別遺伝変異データを作成し、中国人の遺伝学的なグルーピングの構造分析、ゲノムの特徴比較と変異スペクトラムと病原性変異の解析を行った。 この研究は、中国の7大地域を対象とし、人口のトップ10の漢族、チョワン族、回族、満州族、ミャオ族、イ族、チベッ

              漢民族に7つの亜種、最大規模の中国人遺伝子バンクの研究結果が発表
            • なぜヒトは「裸」なの…?皮膚をゲノム解析したらわかった「サルとの決定的な違い」(椛島 健治)

              人間のもっとも身近にありながら、そのスゴさが意識される機会がなかなかない「皮膚」という臓器。皮膚には様々な機能・役割があることが最新の研究によって明らかになってきました。また、ヒトの皮膚は、他の動物と大きく異なる特徴を備えています。 前編では、エクリン汗腺の多いヒトの皮膚の特徴を見ながら、どうしてこのような皮膚になったのかを、近縁の霊長類とも比較しながら見てきました。続いて後編では、現生人類と、かつて存在した他のサピエンスとも比較して見てみます。 *本記事は、『人体最強の臓器 皮膚のふしぎ  最新科学でわかった万能性』の内容から、再編集・再構成してお送りします。 なぜヒトは裸のサルになったのか? それにしても、なぜ私たちヒトは、ほかの類人猿のような体毛を持っていないのでしょうか? 体毛は、容赦なく降り注ぐ紫外線や熱帯の高温、寒冷地の寒さ、物理的な衝撃からも身を守ってくれます。実際、地球上に

                なぜヒトは「裸」なの…?皮膚をゲノム解析したらわかった「サルとの決定的な違い」(椛島 健治)
              • 「クジラ乞い」は成功するか、村を二分した対立の行方

                古来よりクジラ捕りの伝統を守ってきたインドネシア、ラマレラ村。だが狩りの近代化をめぐり、村内は対立していた。『ラマレラ 最後のクジラの民』の著者ダグ・ボック・クラーク氏が、「クジラ乞い」の儀式を司るシャーマンに密着した。 前編:伝統に忠実なクジラ捕りは続けられないのか、シャーマンの葛藤 サヴ海でマッコウクジラを追うラマレラの漁師たち。インドネシアの離島レンバタ島にある人口1500人の漁村ラマレラは、何世紀にもわたり捕鯨によって生計を立ててきた。(Photograph by Kemal Jufri) ウージョン家の人々は、その日の夜に火山を登り始めるということだった。途中で山中にある集落で眠り、夜明け前にまた登山を再開するという計画だ。熱帯の暑さがやわらぐのを待つ間、シプリ氏とウージョン家の若者2人、パウルスという名の銛手、ケマル氏、そしてわたしは、霊廟のポーチでヤシ酒を回し飲みしていた。

                  「クジラ乞い」は成功するか、村を二分した対立の行方
                • 「歩けるけれど、降りたくない」人類が地上を恐れた理由(更科 功)

                  直立二足歩行に対する新しい見方 直立二足歩行の進化に対する考え方が、大きく変化しつつある。かつては、人類が木から地上に下りたために、直立二足歩行が進化したと考えられていた。しかし、近年は、直立二足歩行は木の上で進化した、という説が有力になっている。 また、かつては、直立二足歩行が進化したのは人類だけだと考えられていた。しかし、近年では、いくつかの類人猿の系統でも直立二足歩行が進化した、という説が有力になっている。 これらの説については、この『一番簡単な進化の講義』でも、すでに紹介した(参考:〈たくさんいた!? ヨーロッパの森を直立二足で歩く類人猿たち〉、および〈「人類の二足歩行は草原で始まった」説を否定する注目の新説とは〉下記関連記事からもご覧いただけます)。しかし、直立二足歩行の進化については、他にも不思議なことがある。 人類は直立二足歩行を進化させて、地上をうまく歩けるようになった。と

                    「歩けるけれど、降りたくない」人類が地上を恐れた理由(更科 功)
                  • コロナ禍で思い知らされた「数字の力」 医療人類学者に聞く生き方 | 西日本新聞me

                    1年前の春、医療人類学者の磯野真穂(いそのまほ)さん=東京都=はメールにそう記した。相手は福岡大准教授の哲学者、宮野真生子さん。乳がん患者の宮野さんから「リスクの問題を専門的に深めたい」と誘われ、往復書簡を始めていた。 文面は続く。 <一つの人生の変化は、数字という圧倒的に輪郭がはっきりした客観的とされる存在の前に簡単に吹き飛ばされ(略)確率の力と罪深さを思うのです> □  □ やりとりは、医療現場で磯野さんが出会った心疾患患者を念頭にしていた。リスク管理が強調される現代。大病を患った時、確率などの数字からは逃れられない。状況は違うが、今回のコロナ禍でも確率、数字の力を思い知らされた。 重症化率は約2割。30、40代の死亡率0・1%に対して70代は5・2%。対策を講じない場合は42万人が死亡-。 「凄惨(せいさん)な未来予想図を毎日数字や映像で見せつけられ、人々の心に恐怖が埋め込まれた」

                      コロナ禍で思い知らされた「数字の力」 医療人類学者に聞く生き方 | 西日本新聞me
                    • 人類の歴史をもう一度書き直したら

                      もう何年も前、私がイェール大学の若き教授だった頃、人類学部の同僚に、自分が取り組んでいるプロジェクトへの手助けを求めて唐突に電話をかけたことがある。相手のことは何も知らず、ただ若くて話相手になってくれそうだと思って選んだのだ。 二人で昼食を取り始めて5分後、私は自分が天才を前にしていることに気づいた。ものすごく頭がいいのではなく、天才だ。そこには質的なちがいがある。テーブルを挟んでそこにいる人間は、私とは別の秩序世界に属しているかのようで、まるでもっと高い次元からの訪問者のようだった。そんなことはそれまで経験したことがなかった。私はすぐに相手について行こうと必死に踏ん張るのをやめ、ただ驚異の念を持って座っていることにした。 その人物が、デヴィッド・グレーバーだった。私たちが昼食を共にしてからの20年のあいだに、彼は2冊の本を出版し、優れた業績にもかかわらずイェール大学を解雇され(過激な政治

                      • Amazon.co.jp: メッセージ (字幕版): ドゥニ・ヴィルヌーヴ (監督), エイミー・アダムス (出演), ジェレミー・レナー (出演), フォレスト・ウィテカー (出演), マイケル・スタールバーグ (出演), ツィ・マー (出演), Shawn Levy (プロデュース), Dan Levine (プロデュース), Aaron Ryder (プロデュース), David Linde (プロデュース): Video On Demand

                          Amazon.co.jp: メッセージ (字幕版): ドゥニ・ヴィルヌーヴ (監督), エイミー・アダムス (出演), ジェレミー・レナー (出演), フォレスト・ウィテカー (出演), マイケル・スタールバーグ (出演), ツィ・マー (出演), Shawn Levy (プロデュース), Dan Levine (プロデュース), Aaron Ryder (プロデュース), David Linde (プロデュース): Video On Demand
                        • ネアンデルタール人が絶滅し、我々「ホモ・サピエンス」だけが繁栄できた理由とは? 名古屋大学などの研究(石田雅彦) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                          石器時代にはネアンデルタール人などが絶滅し、ホモ・サピエンスが生き残った。その理由の一端が、従来から述べられてきた石器技術などの「革命」ではなかったのでは? という学説が名古屋大学などの研究グループによって出された。我々の祖先が、なぜ繁栄できたのか、その理由についての議論は続く。 ホモ・サピエンスの「革命」とは 石器を作るのは人類の専売特許ではない(※1)。だが、かのチャールズ・ダーウィンが言うように、人類の祖先が二足歩行を始めて両手が自由になって石器などの道具を使うことで、その後の進化につながったのは明らかだろう(※2)。 最初に石器を使用したのは、約260万年前のオルドワン石器(Oldowan Stone Tools)だが、約330万年前にもプレ・オルドワンの石器を作っていたという調査研究もある(※3)。このオルドワン石器から進化し、約180万年前に出現したとされるアシュール石器(Ac

                            ネアンデルタール人が絶滅し、我々「ホモ・サピエンス」だけが繁栄できた理由とは? 名古屋大学などの研究(石田雅彦) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                          • 2万5000年前の堆積物からヒトの環境ゲノムが抽出される

                            <サツルブリア洞窟の約2万5000年前の土のサンプルから、ヒトを含む3種の哺乳類の環境ゲノムを抽出することに成功した> 黒海沿岸の国ジョージアの西部、サツルブリア洞窟では、旧石器時代、人類が居住していたと考えられている。これまでに1万5000年前のヒトのゲノムがこの洞窟で確認されているが、それ以前の堆積物からは見つかっていない。 環境DNA(eDNA)とは、土壌などの環境から採取されるDNAである。骨片や糞便などに沈着して堆積物の中に残され、古生物学など、様々な研究分野で用いられている。 ヒトを含む3種の哺乳類の環境ゲノムを抽出することに成功 オーストリア・ウィーン大学と英フランシス・クリック研究所(FCI)の研究チームは、サツルブリア洞窟の約2万5000年前の土のサンプルから、ヒトを含む3種の哺乳類の環境ゲノムを抽出することに成功し、これを分析した。 2021年7月12日に学術雑誌「カレ

                              2万5000年前の堆積物からヒトの環境ゲノムが抽出される
                            • 嗜好品は家族を超えたつながりを作る──霊長類学者・山極壽一(後編) | DIG THE TEA

                              酒、タバコ、茶、コーヒー……栄養の摂取ではなく、香味や刺激、覚醒や鎮静を得るための飲食物を、われわれは「嗜好品」と呼ぶ。人類はなぜ、一見すると生存に不可欠ではなさそうな嗜好品を求めるのだろうか。 そもそも「嗜好品」は日本語に特有で、他国語に訳すのが難しい不思議な言葉だ。初めてこの言葉を使ったのは、森鴎外と言われる。1912年に発表した短編小説『藤棚』で、嗜好品を「人生に必要」な「毒」にもなるものと表現した。薬にも毒にもなる、曖昧さと両義性をはらんだ「嗜好品」。連載シリーズ「現代嗜好」では、その存在意義や未来を、日本の第一線の知識人との対話を通じて探っていく。 第1回は、人類学者/霊長類学者の山極壽一を訪ねた。前編では、類人猿の食行動、「農耕と牧畜」の革命が及ぼした変化を題材に、嗜好品の成り立ちを語ってもらった。続く後編では、危険を承知で行われる嗜好品の分かち合い、その際に求められる文化的作

                                嗜好品は家族を超えたつながりを作る──霊長類学者・山極壽一(後編) | DIG THE TEA

                              新着記事