2019年7月に札幌市で起きた首相演説ヤジ排除事件で、2人の排除被害者が北海道警察を訴えた国家賠償請求訴訟の控訴審が12月22日、札幌高裁(大竹優子裁判長)で初弁論を迎えた。排除に関与した警察官1人の尋問が行なわれたほか、控訴人の道警が新たに証拠提出した多数の映像の存在が明らかになり、弁論後の報告集会ではその荒唐無稽な内容に訴訟支援者らから大きな笑いが起こることとなった。 ■つきまとい女性警官「ウィン・ウィン」の滑稽 本サイトや北方ジャーナルで報じてきた通り、ヤジ排除事件の国賠訴訟が提起されたのは19年12月のこと。「安倍やめろ」「増税反対」などと叫んで安倍晋三元首相の演説現場から排除された札幌市の大杉雅栄さん(34)と桃井希生さん(27)の2人が、排除行為は言論・表現の自由侵害にあたるとして道警に損害賠償を求めたものだ。被告の道警は排除の根拠として警察官職務執行法を引き合いに出し、当時の