「Xマウント」誕生10周年(つまり富士フイルムがミラーレス一眼を手がけてから10周年だ)の今年、「X-H2S」「X-H2」とフラッグシップ機を立て続けに発表した富士フイルムであるが、性能的には素晴らしいものの、「え、今まで主力だったX-Tシリーズはどうなるの?」と思った人も多かった。X-H2シリーズは「X-T4」とはかなりテイストが異なる製品だったからだ。 しかし、11月に発表された「X-T5」は予想以上にX-Tだったのである。メディア向けの説明会で出た「Photography First」という言葉が全てを表している。 フラッグシップ機として登場したX-H2/H2Sは動画と静止画の両方に軸足を置いた製品だった。もちろん写真も撮れるけど、動画撮影にも力を入れており、操作系もそっち寄り。 X-T5は逆に静止画に軸足を置いたカメラとして設計されたのだ。X-T4はちょっと動画系にも色気を出してた