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小田嶋隆の検索結果41 - 67 件 / 67件

  • 杉田水脈氏が「無敵」だった理由

    「女性はいくらでもうそをつけますから」 と、杉田水脈議員は言ったのだそうだ。記事にはそう書いてある。 見出しを読んだだけでは、この発言の悪質さは伝わらない。 うっかり読むと、杉田議員は個人的な観察を述べただけであるように思える。 というのも、実際、女性はうそをつくことができるからだ。 うそをつくのは女性だけではない。男性だってうそをつく。子供も大人も、当然ながら、うそをつく。のみならず、日本人も外国人も、金持ちも貧困層も、およそすべての人類は例外なくうそをつくことができるし、現実に、多くの人間は、うそをつきながら日々を暮らしている。 そういう意味で、一般論として述べるのであれば、杉田議員の言葉は間違っていない。間違っていないどころか、人類普遍の真実を端的に述べた勇気ある言葉であると評価することさえ可能だ。 しかし、杉田議員は一般論を語ったのではなかった。 彼女は、性暴力に対する相談事業につ

      杉田水脈氏が「無敵」だった理由
    • 森氏が五輪組織委トップに祭り上げられる理由

      「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」 と、森喜朗・ 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長は言ったのだそうだ。 この発言の第一報が伝えられた日の夜、ツイッターのタイムライン上には、記事を読んだ人々が、それぞれ、五輪の幕引きの手順や、尻拭いの方法について、思い思いの感慨を書きこんでいた。 なんというのか、第一報が伝わった時点で、すでに 「女性蔑視」 というのは、主要な論点ですらなくなっていたわけだ。 当然といえば当然だろう。森さんの発言がドンピシャリの女性蔑視であることは、いまさら誰が検証するまでもなく、隅々まではっきりしている。そんな論点について、ことあらためて議論をするのは時間の無駄というものだ。 とすると、次の問題は、森さんの言葉が、JOCの臨時評議員会という公の場所で五輪組織委のトップが発信する内容として適切であったのかどうかなのだが、これについても

        森氏が五輪組織委トップに祭り上げられる理由
      • コラムニスト・小田嶋隆が残した功績【追悼企画】──Vol.03:武田砂鉄

        政治や社会を鋭く批評したコラムニストの小田嶋隆(おだじま・たかし)さんが6月24日、病気のため死去した。65歳だった。稀代の論客の功績を所縁のある関係者が跡づける連載の第3回は、小田嶋さんのツイートをまとめた著書『災間の唄』の選者・編者をつとめたライターの武田砂鉄さんがつづる。 「ということはあれだな」小田嶋さんが死んじゃって困っている。なぜって、死んじゃうと、「辛口の社会批評、コラムニストの小田嶋隆さん死去」(読売新聞)、「小田嶋隆さんが死去、65歳 反権力の論客、コラムニスト」(東京新聞)みたいな記事のタイトルに突っ込んでくれなくなっちゃうからだ。「辛口」ってなに。「反権力」ってなに。そこに印字されている言葉を疑って、「ということはあれだな」なんて振りかぶりながら、「ってことなのかね」なんて混ぜ返してみるあの感じがないと、小田嶋さんの仕事が「辛口」で「反権力」ってところで落ち着いてしま

          コラムニスト・小田嶋隆が残した功績【追悼企画】──Vol.03:武田砂鉄
        • 小田嶋さんへの手紙

          2022年6月24日、日経ビジネスオンライン時代から長くご執筆をいただいてきたコラムニスト、小田嶋隆さんがお亡くなりになりました。 今回は、小田嶋さんに近しい方々にいただいた寄稿を掲載して、皆さんと一緒に偲びたいと思います。 最初は、日経ビジネスに小田嶋隆さんをご紹介くださったジャーナリスト、清野由美さんです。 追悼、小田嶋隆さんへ ついにこの時が来てしまった。 小田嶋さんが脳梗塞で入院された時から、ずっと、はらはらと過ごしてきた。編集Yこと、日経ビジネスの山中浩之さんから電話の着信があると、覚悟を決めて出るのが習いになっていた。小田嶋さん本人の美学から、逐一の病状はうかがっていなかったが、じわじわと砂の落ちる音は伝え聞いていた。 私にとっては、昨秋「中央公論」で小田嶋さんとオバタカズユキさんの対談の仕切り役をした時が、今生のお別れとなった。幾度かの入院治療のインターバルのタイミングで、身

            小田嶋さんへの手紙
          • 「ひとりひとり」は羊の群れではない

            東京など7つの都府県に緊急事態宣言が出された。 このたびの緊急事態に関しては、気になることがあまりにも多すぎる。言及しておきたい論点をすべてチェックしにかかると、間違いなく支離滅裂な原稿になる。 なので、当稿では、当面、最も大切に思えるポイントだけを、なるべく簡潔に書くよう心がけたいと思っている。 緊急事態宣言が出されたのは、4月7日の夕刻だった。 それが、翌日の8日には、はやくもほころびはじめている。 「どこが緊急なんだ?」 と思わざるを得ない。 共同通信が伝えているところによれば、西村康稔経済再生担当大臣は、4月8日、7都府県知事とのテレビ会談の席で、休業要請を2週間程度見送るよう打診したことになっている。 ん? 休業要請を見送ってほしい、だと? どうしてだ? なぜ、そんな話になるんだ? 大臣はいかなる根拠から2週間の猶予が必要であると判断したのだろうか。 意味がわからない。 そもそも

              「ひとりひとり」は羊の群れではない
            • https://twitter.com/tamamusubi_tbsr/status/1541319004299890688

                https://twitter.com/tamamusubi_tbsr/status/1541319004299890688
              • 「隣組」マインドにご注意を

                東京など7都府県に緊急事態宣言が発出されてから、半月が経過しようとしている。この間に、緊急事態宣言は、全国に拡大された。都民に告知されていた外出自粛要請の内容も、夜間の外出に特別な注意をうながすなど、日に日に峻厳さを深めつつある。 私自身の暮らしぶりは、新型コロナウイルスの感染拡大以前と比べて、さほど変わっていない。というのも、1990年代以降、プロフィール欄に「引きこもり系コラムニスト」であるとか「岩窟ライター」といった文言を書き並べていたことからも明らかな通り、私は、元来が出不精で、だからこそアームチェア・コラムニストという仕事を選んだ人間でもあるからだ。 COVID-19をめぐる騒動がはじまるずっと以前から、私の活動範囲は、自宅を起点とした半径500メートル以内にほぼ限られている。その徒歩圏内から外に出る機会も、週に1回ほどの頻度に過ぎない。 とはいえ、生活習慣に特段の変化がなくても

                  「隣組」マインドにご注意を
                • ニコニコしているのは、幸福な日本人だろうか

                  奇妙な夢を見た。 今回はその話をする。時事問題をいじくりまわしたところで、どうせたいして実のある原稿が書けるとも思えない今日このごろでもあるので、こういう時は身辺雑記を書き散らすことで当面の難局をしのぎたい。 夢の中で、私は、古い家族のメンバーとクルマに乗っている。私は明らかに若い。30歳より手前だと思う。運転はなぜなのか母親が担当している。クルマの少し前を父親の原付きバイクが走っている。父親は既に老人になっている。亡くなる少し手前。たぶん70歳前後ではなかろうか。 と、その父親の操縦する原付きバイクが交差点でモタついたせいで、右折してきた対向車とぶつかりそうになる。見たところ、トラブルの原因は父親の運転の危うさにある。 そこで、私が出ていって相手方に謝罪してその場をおさめる。行きがかり上、原付きバイクには私が乗って行くことになる。 すると、しばらく走ったところで、二人の警察官に呼び止めら

                    ニコニコしているのは、幸福な日本人だろうか
                  • 大臣の謝罪で得をしたのは誰?

                    先週は体調不良のため、おやすみをいただいた。 今週も体調はたいして改善していない。でも、今回は書かないといけないと思っている。自分のためだけではない。この国の未来ために……と、別に恩に着せるつもりはないのだが、おおげさなことを言ってしまった。忘れてください。 萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言関連のニュースを眺めつつ、すでにうんざりしている人も少なくないことだろう。 なにしろ報道の量が多いし、その伝え方があまりにもカタにハマっている。そう思って大臣に同情を寄せている人もいるはずだ。 私自身、少なからずうんざりしている。 理由はいくつかある。 第一の理由は、萩生田発言をとらえて、自分が当欄に書くであろう原稿の内容が、あらかじめわかりきっているからだ。 いったいに、原稿を書く人間は退屈を嫌う。私も同じだ。自分が何を書くのかが、あらかじめ見えているタイプの原稿には、なるべくかかわりたくない。

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                    • 「旗」をめぐる最終的な悪夢

                      いささか古い話、というよりも、この話題は、いまのところまだ決着していない、交渉過程の途上にあると思っているからこそ、あえて俎上に載せる気持ちになったわけなのだが、その「話題」というのは、「旭日旗」と五輪の観客席をめぐるお話だ。 発端は、韓国国会の文化体育観光委員会が、8月29日、国際オリンピック委員会(IOC)や東京五輪・パラリンピック組織委員会などに五輪会場内への旭日旗の持ち込み禁止を求める決議を採択したことだった。決議では旭日旗をあしらった道具の持ち込みや応援は「帝国主義に侵略された国家の苦痛の記憶を刺激する」と指摘し、五輪の理念に合わないと訴えた。 この記事中にある、韓国側からの旭日旗持ち込み禁止の申し入れと決議に対して、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は3日、「旭日旗は日本国内で広く使用されており、旗の掲示そのものが政治的宣伝とはならないと考えており、持ち込み禁止品とす

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                      • 私たちはどこへ行くのか

                        Go Toについて書いておきたい。 7月16日午後6時の執筆時点では、東京を対象外とする方針が固められたようだ。 とすれば、Go Toトラベルキャンペーンが、国の施策として動きはじめようとしているいまのうちに、その決定の経緯と現時点での反響を記録しておく必要がある。このタイミングを逃すと 「お国が引っ込めた施策について、いつまでもグダグダと言いがかりをつけるのは、あまりにも党派的な思惑にとらわれたやりざまなのではないか」 「世論の動向にいち早く反応して、一旦は動き出した政策を素早く見直す決断を下した安倍政権の機敏さを評価しようともせずに、死んだ犬の疱瘡の痕を数えるみたいな調子で撤回済みのプランを蒸し返してあげつらっているパヨク人士の叫び声が必死すぎて草」 てな調子で、検証作業そのものが、要らぬ非難を招くことになる。 でなくても、いったいに、現政権は、検証ということをしない。 彼らは、森友案

                          私たちはどこへ行くのか
                        • スポーツ新聞を憂う

                          新型コロナウイルス関連の話題には、できれば触れたくないと思っている。 にもかかわらず、気がつくと自分からコロナの話をはじめている。 私は、メンタルをやられているのかもしれない。 「コロナ神経症」という病名が、すでに存在しているものなのか確かなところは知らないのだが、でも、自分がそれに罹患しているかもしれないということは、なんとなくわかる。私は正常にものを考え続けることができない。とてもつらい。 世間の人々は、いったいどうやってこのバカげた騒動に耐えているのだろう。不思議でならない。私は、限界だ。とにかく、コロナという言葉は二度と聞きたくない、と、日々、そう思いながら、毎日コロナの話をしている。 多くの人々が、毎日のように同じ話を繰り返している。 テレビ画面に出てくるMCは、この3月以来、何千回というオーダーで告知してきた同じ注意事項や基礎知識を、今朝もまたリピートしている。 「とにかく3つ

                            スポーツ新聞を憂う
                          • 伝言板世代が身に付けた「五箇条の御誓文」

                            毎日新聞が伝えているところによれば、なんでもJR東神奈川駅の駅員が、 《新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校や外出自粛が長引く中、少しでも明るい気持ちになってもらおう》 ということで、改札の前にあの昔なつかしい黒板の伝言板を設置したのだそうで、これが、好評をもって迎えられているのだという。なるほど。 いきなりのヒマネタだ。やれ新型コロナだ検察庁法改正だで世間の空気が緊迫しているなかで持ち出すには、あまりにも能天気な話題にも思える。でも、「伝言板」というフレーズを何十年ぶりかで見て、いろいろな記憶がよみがえってしまった私の執筆脳は、もはや後戻りができないのだね。 今回は伝言板の話をする。 そもそも、こんなほのぼの系の街ネタがどうして私のアンテナにひっかかったのかというと、週イチで出演しているラジオのディレクターさんが拾ってきてくれたからだ。ディレクター氏は、毎週、私が出演する20分ほどのコ

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                            • 和田誠さんがまいたサブカルの種子

                              和田誠さんが亡くなった。 どう言ってよいのやら、適切な言葉が見つからない。 この20年ほどは、メディアを通じて配信される記事や報道の中で、お名前を見かける機会がなくなっていた。それゆえ、私自身、和田誠さんのことを思い出さなくなって久しい。私は、忘れてはいけない人の名前とその作品を、本当に長い間、思い出すことさえせずに暮らしていた。何ということだろう。 訃報に触れて、あれこれ考えるに、自分がいかにこの人の作品から多大な影響と恩恵を受けていたのかを、あらためて思い知らされている。今回は、そのことを書く。 テレビや新聞の回顧報道を眺めながら、その回顧のされ方に時間の残酷さを感じることは、誰の訃報に触れる場合でも、毎度必ず起こる反応ではあるのだが、今回の和田誠さんの業績のまとめられ方には、ことのほか大きな違和感を覚えている。 何より、扱いが小さすぎる。 誰の訃報と比べてどんな風に小さいという話では

                                和田誠さんがまいたサブカルの種子
                              • 『遊撃手』時代からずっと読み続けてきた「小田嶋隆という書き手」のこと。 - いつか電池がきれるまで

                                mainichi.jp 小田嶋隆さん逝去。 2019年に脳梗塞を発症したり、アルコール依存症についての本を上梓されたりしていたので、おそらくずっと体調が良くはなかったとは思うのだけれど、65歳というのは、今の時代に人が病気で亡くなる年齢としては早すぎます。 僕が「小田嶋隆」という書き手のことを知ったのは『遊撃手』というマイコン雑誌だったのです。 10代の前半にコンピュータというものを知り、マイコンゲームやコンピュータという新しい世界にハマってしまった僕は、世の中に流通しているマイコン雑誌を、『LOGIN』『マイコンBASICマガジン』『コンプティーク』といったメジャーどころから、『ポプコム』(「美少女ゲーム特集」のときにレジに持っていくのが恥ずかしかった……僕は美少女が目的じゃないんです!って心の中で言い訳していました)、『テクノポリス』『Oh!MZ』(のちに『Oh!X』)といった中堅どこ

                                  『遊撃手』時代からずっと読み続けてきた「小田嶋隆という書き手」のこと。 - いつか電池がきれるまで
                                • セレブに寛容すぎる21世紀の日本人

                                  とある化粧品会社の経営者が、自社のオンラインショップのサイト上で、差別発言を拡散している。 今回は、この話題を「寛容」というキーワードを軸に読み解いてみたいと考えている。 私がこんなことを考えた理由は、先日(←といっても、つい昨日のことだが)、『不寛容論 アメリカが生んだ「共存」の哲学』(森本あんり著・新潮選書)という本を読んで、おおいに刺激を受けているからだ。 ありていに言えば、自分の頭の中で読後感が反響しているうちに、それを記録しておきたいという考えが、本稿を書き進めるモチベーションの半分以上を占めている次第だ。 本書は、この何年か、私があれこれと思い悩んでいたいくつかの問題に関して、その意味と方向性を照らし出すヒントを提供してくれている。より具体的な言い方をすれば、「寛容と不寛容」という、どこから考え始めても、必ずや隘路に迷い込んでしまうこのやっかいな命題について、思想的な地図に相当

                                    セレブに寛容すぎる21世紀の日本人
                                  • 誰かを落とすための一票だってある

                                    投票日も近いことなので、今回は選挙関連の話をする。 この話題は、おそらく荒れるだろう。 もちろん、読者の圧倒的多数が、黙って読んでくれる穏当な人たちであることは承知している。 ただ、インターネット上に公開されたテキストを取り巻く空気は、ごく少数の「声の大きい人たち」が作り上げる決まりになっている。であるから、揮発性の高い選挙の話題を含む文章は、毎度のことながら、あっという間に炎上する。そういうことになっている。 選挙の場合とは逆だ。 どういうことなのかというと、選挙の結果を左右しているのは、熱心な政党支持者による個々の一票であるよりは、むしろ最大多数を占める「投票に行かない人たち」の「投じられなかった票」だったりするということだ。それゆえ、皮肉なことだが、21世紀に入ってからこっちの、投票率が頭打ちの状況にあるわが国の選挙の結果は、「投票所にやって来なかった人たち」の巨大な沈黙を反映して、

                                      誰かを落とすための一票だってある
                                    • 人生会議に呼びたい人は?

                                      厚生労働省が制作したポスターが炎上している。 リンク先の記事によれば、批判が集中しているのは、 「人生の最終段階でどんな治療やケアを受けたいかを繰り返し家族や医師らと話し合っておく」 ための「アドバンス・ケア・プランニング」(以下「ACP」と略称します)と呼ばれる取り組みを一般に広く宣べ伝えるための掲示物だ。 なお、ACPについて、厚労省は昨年「人生会議」という愛称を決めている。で、その「人生会議」を啓発するためのPR活動の一環として制作されたポスターが、このたび炎上を招いたというなりゆきだ。 ポスターの中では、吉本興業所属の小籔千豊という芸人が、ベッドに横たわった状態(鼻に酸素吸入のチューブを入れている)の入院患者に扮している。で、その瀕死と思われる患者の内心のつぶやきが桃色の文字で印字されている。 記事に添付された写真を見ればわかる通り、なかなか衝撃的な制作物だ。 良い意味の衝撃ではな

                                        人生会議に呼びたい人は?
                                      • スクショで読む、小田嶋隆さんの過去ツイート

                                        「いしんしんじゃが しんじゃうのなら…」が物議を醸したコラムニスト・小田嶋隆さん。この話題から、同氏の過去の発言を再度振り返る動きがあり、過去の発言がスクショで発掘されています。

                                          スクショで読む、小田嶋隆さんの過去ツイート
                                        • 努力についての真っ赤なウソ

                                          気がつけば、2020オリンピック・パラリンピック東京大会の開幕まで、1年を切っている。 だからなのかどうなのか、ここへきてテレビをはじめとするマスメディアは、五輪に関して 「とにかくネガティブな情報を避けるように」 という感じの露骨な翼賛報道にシフトしているかに見える。 あるいは、テレビをそんなふうに見ている私の見方が「ひがめ」であると、そういうことなのかもしれない。その可能性はある。 「おまえさん、どこに目をつけてるんだ?」 「は?」 「だから、おまえの眉毛の下でピカピカ光っている穴は、なんのためについてるんだと言ってるんだよ」 「ひがめのことですか?」 という、そのひがめだ。誰も笑っていないようなので話を先にすすめる。 いちばんわかりやすいのは、ニュースショーのMC席に座っているキャスターの表情だ。 どちらかといえば暗めの顔(ま、暗いニュースが多いですから)でカメラを睨んでいることの多

                                            努力についての真っ赤なウソ
                                          • 黒猫亭💉💉💉ワクチン接種完了 on Twitter: "小田嶋隆の気の毒な晩年って、大した学問もないけど偶々経歴的に自信を持って書ける領域があったからそこを取っ掛かりに面白い文章を書く小才の持ち主がそこそこ生計を維持できて喰っていけるロールモデルが崩壊したという話で、何も楽しい話ではないな。"

                                            小田嶋隆の気の毒な晩年って、大した学問もないけど偶々経歴的に自信を持って書ける領域があったからそこを取っ掛かりに面白い文章を書く小才の持ち主がそこそこ生計を維持できて喰っていけるロールモデルが崩壊したという話で、何も楽しい話ではないな。

                                              黒猫亭💉💉💉ワクチン接種完了 on Twitter: "小田嶋隆の気の毒な晩年って、大した学問もないけど偶々経歴的に自信を持って書ける領域があったからそこを取っ掛かりに面白い文章を書く小才の持ち主がそこそこ生計を維持できて喰っていけるロールモデルが崩壊したという話で、何も楽しい話ではないな。"
                                            • ライターが原稿を書くことの意味

                                              8月9日更新分の記事をアップして以来、当欄に原稿を書くのはおよそ1カ月ぶりだ。 その間は、形式上、夏休みをいただいたことになっている。 もっとも、「夏休み」というのは言葉のうえだけの話で、私自身は、必ずしものんびりしていたのではない。 むしろ、物理的に執筆が困難な環境の中で、もがいていたと言った方が正確だろう。 苦しんだことで何かを達成したわけではないし、特段に成長したこともなかったのだが、とにかく私は苦しんでいた。 「えっ? 8月中もいつもと変わらずにツイッターを更新してましたよね?」 「ああいう頻度でツイートできていたのだから、原稿だって書けたんじゃないですか?」 というのは、一見もっともなご指摘に聞こえる。というよりも、ほとんど図星ですらある。 しかし、実際に私の立場で、このセリフを聞かされてみればわかることだが、ツイッターと有料原稿は、読む側にとってどう見えるのであれ、書く人間の側

                                                ライターが原稿を書くことの意味
                                              • 戦争を宣伝ツールに使う残念な人たち

                                                懸念している事態が懸念した通りに展開するケースは、実は、滅多にない。 多くの場合、われわれの懸念は、空振りに終わる。だからこそ、世界はまわり続けている。 別の言い方をすれば、私たちは、状況がこれ以上悪化することを恐れて、自分たちの内心に、あらかじめ最悪の事態を思い描いているのかもしれない。 もちろん、不安が危機を防ぐ保証はない。 逆に、不安の感情が、必ず不幸を呼び寄せると決まっているものでもない。私たちが心の中にどんな近未来を想定しているのであれ、すべての出来事は、起こるべくして起こり、変転するべくして変転していくものなのだろう。 このたびのウクライナ情勢は、年明け以来、私が抱いていた不安をそのまま裏書きするカタチで推移している。このことに、私は、いまだにうまく適応できずにいる。 目の前で繰り広げられているこの悲劇に対して、何か自分にできないのだろうかと考えずにいることは、とてもむずかしい

                                                  戦争を宣伝ツールに使う残念な人たち
                                                • 小田嶋隆 on Twitter: "GIANTのEscapeというクロスバイクです。ママチャリに毛を生やした感じw RT @KeiichiYamamot: @tako_ashi 突然すみません!『たまむすびでも』よく自転車の話をされてますが、どこのメーカーのロードバイク(ですよね?)に乗られてるんですか??"

                                                  GIANTのEscapeというクロスバイクです。ママチャリに毛を生やした感じw RT @KeiichiYamamot: @tako_ashi 突然すみません!『たまむすびでも』よく自転車の話をされてますが、どこのメーカーのロードバイク(ですよね?)に乗られてるんですか??

                                                    小田嶋隆 on Twitter: "GIANTのEscapeというクロスバイクです。ママチャリに毛を生やした感じw RT @KeiichiYamamot: @tako_ashi 突然すみません!『たまむすびでも』よく自転車の話をされてますが、どこのメーカーのロードバイク(ですよね?)に乗られてるんですか??"
                                                  • 小田嶋隆 on Twitter: "TLに流れて来る「月刊Will&月刊Hanada」(←そろそろ「総称」が必要だと思う)の目次を眺めていると、この半年ほどの間に「Willデビュー」、「Hanadaデビュー」(←いっそ「Will堕ち」、「Hanada堕ち」と呼ぶか)… https://t.co/SH3fcXJx7D"

                                                    TLに流れて来る「月刊Will&月刊Hanada」(←そろそろ「総称」が必要だと思う)の目次を眺めていると、この半年ほどの間に「Willデビュー」、「Hanadaデビュー」(←いっそ「Will堕ち」、「Hanada堕ち」と呼ぶか)… https://t.co/SH3fcXJx7D

                                                      小田嶋隆 on Twitter: "TLに流れて来る「月刊Will&月刊Hanada」(←そろそろ「総称」が必要だと思う)の目次を眺めていると、この半年ほどの間に「Willデビュー」、「Hanadaデビュー」(←いっそ「Will堕ち」、「Hanada堕ち」と呼ぶか)… https://t.co/SH3fcXJx7D"
                                                    • 小田嶋隆 on Twitter: "4月に脳梗塞を患った旨を公表したせいで、いまだにこの病気をネタにした罵倒や嘲笑が寄せられる。やれ高次脳機能障害がどうしたとか認知症が進行中とか。でもまあ、ほかの病気や障害(あるいはセクシャリティー)で差別されている人たちの気持ちが少しだけわかるようになったのは収穫だと思っている。"

                                                      4月に脳梗塞を患った旨を公表したせいで、いまだにこの病気をネタにした罵倒や嘲笑が寄せられる。やれ高次脳機能障害がどうしたとか認知症が進行中とか。でもまあ、ほかの病気や障害(あるいはセクシャリティー)で差別されている人たちの気持ちが少しだけわかるようになったのは収穫だと思っている。

                                                        小田嶋隆 on Twitter: "4月に脳梗塞を患った旨を公表したせいで、いまだにこの病気をネタにした罵倒や嘲笑が寄せられる。やれ高次脳機能障害がどうしたとか認知症が進行中とか。でもまあ、ほかの病気や障害(あるいはセクシャリティー)で差別されている人たちの気持ちが少しだけわかるようになったのは収穫だと思っている。"
                                                      • アルゴリズムよ、勝手に私の視野を狭めないでおくれ

                                                        少々古い話題を蒸し返すことにする。 本来は、先週の当欄で扱うつもりでいた話なのだが、松が明けて間もないタイミングで、重箱の隅をつつくみたいな原稿を書くことに気後れを感じて、執筆を断念していたものだ。 ところが、重箱の隅で順当にひからびるはずだった話題が、どうやら、成長しつつある。 なので、あらためて引っ張り出してみる。 発端は、この1月の19日、大阪の毎日放送(MBS)が、元日に放送したバラエティー番組「東野&吉田のほっとけない人」について、社内調査チームを設置したことだった。 「ん?」 と、 第一報に触れて、私は意外の感に打たれた。 記事によれば、MBSが社内調査チームを発足させた理由は 《日本維新の会代表の松井一郎大阪市長、副代表の吉村洋文大阪府知事、創設者の橋下徹さんがそろって出演し、政治的な課題も語り合う内容で、番組審議会で「不偏不党、政治的中立の点で問題はないか」と指摘を受けたた

                                                          アルゴリズムよ、勝手に私の視野を狭めないでおくれ

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