安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の初会合の様子=東京都千代田区の首相官邸で2021年3月23日、竹内幹撮影 安定的な皇位継承策の検討を自民党がたなざらしにしている。先々の皇位継承策を巡る検討は2019年の「令和」への移行に際し自民を含む国会側が政府に求め、政府は22年1月、有識者会議による検討結果を国会に報告。各党が党内意見をまとめる段階に移ったものの、自民は懇談会を1回開いたきりだ。 「安倍晋三元首相の遺志を継ぎ、憲法改正、更には安定的な皇位継承の方策をはじめ、将来につながる種をまき続ける」。岸田文雄首相(自民党総裁)は7月8日、安倍氏一周忌の法要後に参加した保守系団体の会合でこうあいさつした。岸田首相は2月の自民党大会でも同趣旨の発言をするなど皇位継承論議にこだわりを見せる。防衛力強化など安倍氏が残した課題に取り組む岸田首相にとって、皇位継承は強く意識する案件のようだ。 今般の皇