厚生労働省は5日、2019年の人口動態統計を公表した。死亡数から出生数を引いた人口自然減は51万5864人で、初めて50万人を超えた。1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す「合計特殊出生率」は1.36で、前年を0.06ポイント下回り、4年連続で低下した。政府は出生率を25年度までに1.8に引き上げる目標を掲げるが、達成は一段と厳しさを増している。 厚労省の担当者は「18年の婚姻件数が前年比3.4%減で戦後最少だったことが、19年の出生率低下につながったとみられる。子育ての不安や経済的問題を取り除くことが重要だ」と指摘した。 出生数は86万5234人(前年比5万3166人減)で、4年連続で過去最少を更新した。25~39歳の女性人口が減っており、厚労省は今後も減少傾向は続くとみている。死亡数は戦後最多の138万1098人(同1万8628人増)だった。 自然減は05年に初めて発生し、07年