ことしの「歌会始」のお題は「和」で、全国と海外から合わせて1万5000首余りの短歌が寄せられました。 皇居・宮殿では、はじめに、入選した10人の歌が、天皇皇后両陛下や皇族方の前で古式にのっとって披露されました。 このうち、石川県かほく市の市役所で働く宮村瑞穂さん(32)は、日本文学を専攻していた大学生のころに友人たちと交わした会話を思い出して「花散里(はなちるさと)が一番好きと 笑み(え)し友 和服の似合ふ(にあう) 母となりぬる」と詠みました。 宮村さんは、1月1日に発生した能登半島地震の対応に追われ、一時は歌会始への出席を辞退しようかと考えましたが、職場の上司が「少しでも明るい話題を石川県に提供してほしい」と言って温かく送り出してくれたということです。