8号線の幻の弟だった13号線 さて、地下鉄十三路線物語もいよいよ最終回。2008年6月に開業した「東京最後の地下鉄」こと13号線、路線名「副都心線」までやってきました。1927年に地下鉄が初めて開業してから81年、東京はJR、私鉄に加え13本もの地下鉄からなる世界有数の巨大交通網を作り上げるに至ったのです。 地下鉄副都心線こと13号線は和光市から東武鉄道、小竹向原から西武鉄道に乗り入れ、さらに和光市〜小竹向原間を有楽町線と共有するという複雑な運行形態をとっています。その複雑さ故に開業直後にダイヤ乱れが頻発し社会問題となったのは記憶に新しいところです。というわけで、13号線の歴史を語るためには有楽町線つまり8号線を欠かすことができません。第9回で示した図を再度ご覧いただきましょう。 西武鉄道は東武鉄道、営団地下鉄と協力することで東京都が8号線の免許を取得することを阻止したというお話をしました