金太郎 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 この折から源頼光朝臣《ミなもとのらいくハうあそん》、四天王《してんわう》の面/\を召し具し、任国へ下向の砌《ミぎり》、この有様を見給ひ、凡人《ぼんにん》ならぬを知り給ひ、母を呼び出だし所望有りけれバ、母ハ喜び、「多年の心願叶ひし」と御礼《おんれい》申し、快童丸[金太郎]を教訓し、「忠義を尽し仕へよ」と言ひ含め、「最早浮世に望ミなし」、頼光朝臣を見送り奉り、山また山に木隠れて行方も知らずなりにけり。 [母]「最早対面これ限り、随分達者でさらバ/\」 [金太郎]「母人《はゝびと》何処《いづく》へ行き給ふ、今一度、御顔《おんかほ》見せて給ひ、のふ/\」 【現代語訳】 この頃、源頼光朝臣《みなもとのらいこうあそん》は、家来の四天王のメンバーをスカウトしなが