クリスマス以降、日本に過去最強クラスの寒波が襲っている。相当な冷え込みとなり、地域によっては大雪となっている。実は、このような厳冬の時期には、路上で「凍死」する人が後を絶たない。 少し古いが、2000年に大阪市で凍死者が19人いたという調査がある。そのほとんどが路上や公園で発見されており、大半が死亡時に所持金を500円以下しかもっていなかったという。そして、凍死した者のうち生活保護を受給していた者はいなかった(逢坂(2003)「大阪市におけるホームレス者の死亡調査」)。 近年、日本では低賃金が改善されず、批正雇用も増加し続けている。そこにコロナの影響もあり、住居を失うリスクは高まっている。「普通の人」がどのようにして住居を失ってしまうのか。そして、社会はこの問題にどう向き合ったらよいのだろうか。 今回は、ホームレス問題の現状を概観しつつ、これから必要な住居支援の在り方について考えていきたい