新型コロナウィルスの影響により株式市場等では混乱が続いています。そして、為替についても動きが激しくなっています。 日本の報道では、他通貨、特にドルに対して円高になると、日本経済にとって良くないとのニュアンスで報じられます。また、金融市場が動揺して円高となると「リスクオフの円高」「安全資産の円買い」等と報じられます。 円高は悪いことなのでしょうか。それとも、何かある時に買われる通貨であるならば、日本国民にとっては良いことでしょうか。 今回は、日本経済にとっては円高が悪いという「雰囲気」について、冷静な目で考察してみたいと思います。 GDPの内訳 GDPとは 日本の現状 円高は悪いことなのか? GDPの内訳 まず、何の予断も持たずに以下のデータを確認してみましょう。 <日本の名目GDP (支出側)構成比> 【民間需要 74.9%】 うち民間最終消費支出 55.6%(家計最終消費支出 54.2%