東シナ海のガス田開発をめぐる第四回日中政府間協議は、両国の主張が平行線のまま終わった。 中国側は今回、新しい共同開発案を示した。中国は日中中間線付近で一方的に開発を進める「白樺」(中国名・春暁)ガス田などについて、共同開発の対象としない方針を堅持し、一方で、尖閣諸島などを共同開発の対象とするよう求めた。妥協の余地はない。 日本側が前回協議で示した中間線の両側を対象海域とする共同開発案は、両国にとって公平なものであり、今後も譲るべきではない。 心配な点は、最近の二階俊博経済産業相の言動である。今年一月、地元和歌山県での意見交換会で、「国内には試掘をやったらいいと、元気のよい発言をする人もいるが、私はその道は取らない」と明確に試掘を否定した。 また、二階氏は二月に訪中して温家宝首相と会談した。同時期に訪中した中川秀直自民党政調会長とは対照的な歓待を受けた。温首相は二階氏との会談で、ガス田開発問