公開中の新作映画『ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション』プロモーションのため、自家用ジェット機で華麗に日本に降り立ったトム・クルーズ。彼が大人になるまで「識字障害(ディスレクシア)」だったことは、よく知られている。 「◯◯障害」と聞くと、多大な困難を想像してしまうが、トム・クルーズのように克服した例や、その詳細を知れば、むやみに怖がることはないことがわかる。むしろ、身近な人のわかりづらい行動の陰には、こうした障害や難病由来の症状なのかもしれないと、認識を新たにできることでもあるだろう。 トム・クルーズ自身は、アルファベットの「b」と「d」の見分けがつかず、読み書きができなかったという。これを克服するまで、母親やアシスタントが台本を読んでそれを聞き、セリフを暗記して映画撮影にのぞんでいた。欧米では1960年代以降、この識字障害の認知が広まり、その出現率はなんと人口の1割程度ともいわ