スティーブン・ピンカーの『暴力の人類史』では、様々な資料や統計を駆使して、人類が歴史を通じていかに暴力を減少させていったかが示されている。扱われている「暴力」の種類も様々であり、国と国同士で行われる戦争やある社会が特定の集団に行う虐殺など集団間でのマクロな暴力から、残酷な処刑や拷問に決闘や魔女狩りなどの慣習に殺人事件などの集団内での暴力まで、いずれの形の暴力も減少していると示されている。第7章「権利革命」では、アフリカ系アメリカ人などの人種マイノリティ・女性・子ども・同性愛者などのマイノリティの権利が、特に20世紀後半に各国で認められるようになり、それらのマイノリティに対する暴力が減少していったことが論じられている。そして、動物に対する暴力とそれを減少させた「動物の権利」運動も、この第7章で取り上げられている。 『暴力の人類史』は様々なテーマが少しずつ取り上げられている一方で、それぞれのテ
日本近世史・近代史、宗教思想史の研究に大きな足跡を残した一橋大名誉教授の安丸良夫(やすまる・よしお)さんが4日午前、東京都内の病院で死去した。81歳だった。葬儀は親族のみで行い、後日、お別れの会を開く。 富山県生まれ。京都大卒業後、名城大助教授などを経て一橋大教授。定年後は早稲田大で教えた。中世史の網野善彦氏や西洋史の阿部謹也氏らと並び、戦後の日本の歴史学界をリードした研究者の一人で、幕末の世直し一揆や自由民権運動などを検討し、斬新な民衆運動論を展開した。 表層下の民衆意識を把握すべく取り組んだ大本教などの新宗教の研究や近代日本の形成論、歴史学の研究史の再検討など、広範な業績を残し、宗教学や社会学にも影響を与えた。「安丸良夫集」(全6巻、岩波書店)ほか多数の著書がある。
愛とユーモアの社会運動論: 末期資本主義を生きるためにposted with amazlet at 12.05.03渡邊 太 北大路書房 売り上げランキング: 230358 Amazon.co.jp で詳細を見る 一言で言うと、社会運動論というのは一種の信仰告白なのだということが理解できた。 もはや半分以上人生を投げた身としては、このような不安を「共有」することがあまりできたとはいえない。 かつてあったカウンターカルチャーも、カルチャーなき「カウンター」として形骸化して久しい現在、この本のような「夢と希望にあふれた」運動論は、本当に必要とされているのかさえ、疑問に感じられた。 もちろん、それは私自身の「閉じた」思考からの視点であって、著者には何か別の開かれた光景が見えているのだろう。だが、私とこの本との距離は遠く感じられた。 いつだってそうなのだ。 あの震災でさえ、「たかが災害ごとき」と感
東京都知事選は自民党が支援する舛添要一元厚生労働相と小泉純一郎元首相が支援する細川護煕元首相を軸に戦われる構図が決まった。焦点は小泉・細川連合が掲げた「脱原発」である。 私も原発は止めたほうがいいと思っているので、原発への対応が議論になるのは歓迎したい。ただ、それが都知事選の焦点となると、正直言って戸惑ってしまう。都知事に原発を止める権限はないし、実質的に意味がある脱原発政策を都知事が展開できるとは思えないからだ。 再稼働、最終処分、核燃料サイクル。都知事にできることはない 脱原発にはとりあえず、乗り越えねばならない3つのハードルがある。まず原発再稼働をどうするか。再稼働するかどうかは、原子力規制委員会がチェックしたうえで政府が決める。このプロセスで都知事に権限はない。 それから使用済み核燃料、いわゆる核のゴミ問題である。政府は最終処分場を探しているが、これといった候補は見つかっていない。
以下、上野千鶴子「おんなの運動論-1988」より わたしは啓蒙がキライだ。他人から啓蒙されるほどアホではないし、他人さまを啓蒙するほど傲慢でもない。 フェミニズムの運動は、自己解放から出発したはずなのに、いつのまにか「すすんだワタシ」が「おくれたアナタ」を 啓蒙するという抑圧に転化してしまった。 フェミニズム啓蒙主義には、リブ度に応じて女たちを「ススンデルーオクレテル」に序列づける権威主義がある。 ススンダ方はオクレタ方に正義を押し付け、あまつさえフェミニズム十字軍よろしく女の正義を「輸出」しさえする。 フェミニズム先進国ー後進国の関係は、たとえば「アメリカの正義」を押し付けようとする抑圧的な植民地主義と 変わらない。大きなお世話だ。何が解放かはテメェが決める。他人様のお世話になんかならない。それがフェミニズムの 出発点だったはずだ。 おんなの運動は抑圧的な男権社会に対する対抗文化として、
社会運動論研究会のホームページです。1985年の関東社会学会シンポジウムをきっかけとして設立されました。これまで、『社会運動論の統合をめざして』『社会運動の現代的位相』『社会運動研究の新動向』『社会運動という公共空間』『社会運動の社会学』を刊行してきました。 現在の運営委員は、稲葉奈々子、清家久美、樋口直人で、1年に4回程度の研究会を開催しています。 研究会にご関心のある方、掲載情報をお送りいただける方は、ご連絡ください。 明戸輶浩,2013,「欧米のヘイトスピーチから日本の進む先を考える」『Journalism』282号. 有田芳生,2013,『ヘイトスピーチとたたかう!――日本版排外主義批判』岩波書店. 江頭節子,2012,「『在特会』メンバー等による挑戦学校の授業妨害訴訟」『国際人権』23号. 藤村修,2011,「『大きな物語の終焉』――『大義』はどこへゆく?」『デルクイ』1号. 藤
第4回「理論活動教室」が8日夜、党本部で開かれました。この日は第2講「マルクスの読み方」(全3回)の2回目で、不破哲三・社会科学研究所所長が『資本論』をテーマに講義しました。 不破さんは、マルクスが20年以上も研究を続けた『資本論』のもつ二つの側面についての説明から講義を始めました。 一つ目は、アダム・スミスやリカードウら古典派経済学の成果を継承しつつ、資本主義社会の仕組みや運動の法則を分析する科学的経済学を仕上げたことです。二つ目は、資本主義社会の発展法則の研究の中から、この社会の没落と社会変革の必然性を解明したことで、そこには高度な発展段階である未来社会論も含まれていました。これは、古典派経済学がまったくもたないものでした。 不破さんは、特に二つ目の側面が、資本主義社会をどう変革するか、マルクスの経済学で「一番の大変革を遂げた部分です」と強調。今回から2回、この側面を重点的に講義すると
「エネルギー・原子力大転換 電力会社、官僚、反原発派との交渉秘録」――。民主党の仙谷由人・元官房長官はこうしたタイトルの著書を、2013年1月17日に講談社から発売する。 福島第1原発事故の後、仙谷氏が主導的立場で取り組んだ原発再稼動などに関するドキュメントが主な内容だが、とりわけ目を引くのは「脱原発」を主張し続けた鳩山、菅の元首相コンビへの批判で「もう少し深く悩んでほしかった」「運動論で政治はできない」と筆を尖らせている。 「原発ゼロの時期を明示しなければ、選挙もたたかえないぞ!」 菅氏への批判はページを割いて2か所に登場する。 1か所目は第1章の「菅さんの政治運動論」という節だ。話の舞台は民主党のエネルギー政策を決める2012年9月の会議で、2030年までに原発稼動をゼロにするか否かが最大のテーマとなっていた。 「国内外の変動要素が多いエネルギー問題に絡んで長期シナリオを強引に描くこと
TBSラジオ「荻上チキ・session22」2015年4月27日放送回のメインセッションで 渋谷区の条例にも注目が集まる中、 東京レインボー・プライドが開幕。 現場取材報告とLGBTをめぐる今後の課題! と題してLGBTの問題が取り上げられた。http://www.tbsradio.jp/ss954/2015/04/20150427.html 荻上チキ・Session @Session_1530 TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」生放送中。今夜は「渋谷区の条例にも注目が集まる中、東京レインボーパレードが開幕!取材報告とLGBTなど性的少数者をめぐる課題」杉山文野さん&島田暁さん radiko.jp/#TBS #ss954 #radiko 2015-04-27 22:48:55
社会運動論研究会のホームページです。1985年の関東社会学会シンポジウムをきっかけとして設立されました。これまで、『社会運動論の統合をめざして』『社会運動の現代的位相』『社会運動研究の新動向』『社会運動という公共空間』『社会運動の社会学』を刊行してきました。 現在の運営委員は、稲葉奈々子、清家久美、樋口直人で、1年に4回程度の研究会を開催しています。 研究会にご関心のある方、掲載情報をお送りいただける方は、ご連絡ください。 日時:2018年6月30日(土)14:00−17:30 会場:大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター大研修室 〒106−0041 東京都港区麻布台1−11−5 (地下鉄日比谷線神谷町駅下車徒歩5分) http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html 趣旨 ネット右翼という言葉が定着し、その書き込みを目
うそのような、ほんとのハナシ(吉村知事風)。 この本の末尾付録の対談(湯浅誠氏と) リベラルですが、何か? (イースト新書) 作者:香山リカ発売日: 2016/02/10メディア: 新書 香山リカ氏、江原啓之氏に「改憲は守護霊が怒る」と言わせる平和運動を提案。 …憲法か何かの集会で香山さんとご一緒したことがありましたよね。 そのとき香山さんは「こうした場に来ている人たちは全体から見たらまだまだ少数派。世論の多数を得られていない。多数を得るために、何か変わったことをできないですか?」と言いましたよね。あのとき誰かを呼べと言ったのが、印象に残っています。 香山 「江原啓之を呼べ」と言ったの(笑)。当時はスピリチュアルがブームで、美輪明宏さんと江原啓之さんの「オーラの泉」というテレビ番組が人気を集めていたからです。 湯浅 それを聞いて私、「この人ヘンなこと言うなあ。どうしてそんなことを言うん
6/30〜8/10 交叉性女权独立论坛(ふぇみ・ゼミ)中文U30系列讲座(全4回) お申込・詳細 https://u30mandarin2024.peatix.com/ ※オンライン、オフライン会場(東京・赤羽)どちらでもご参加いただけます。 --------------------------------------- 【開催の経緯】 ふぇみ・ゼミ&カフェでは、様々な講座を開催しておりますが、その中の一つとして、毎年インターセクショナル・フェミニズムをテーマにした若者向け講座を毎年開催しています。(2024年度「ふぇみ・ゼミU30」 https://2024femizemiu30.peatix.com/ ) こちらの講座は、日本語を用いて開催されますが、リアルタイム日本語字幕を提供していることから例年留学生の参加が多く、フェミニズム講座の多言語プログラムの提供を始めることとしました。 ※
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