米国の長期金利が上昇し、日本の長期金利もマイナス金利を導入した2016年1月29日以降、最高水準を更新した。日米の株価が急落する場面もあったが、市場や金融・財政政策に影響は出てくるだろうか。 まず、新型コロナ禍での各国の国債10年金利の推移を振り返っておこう。20年1月上旬、米国は1・9%、英国が0・9%、日本は0%程度だった。その後新型コロナの脅威が認識され始め、3月上旬まで米0・6%、英0・2%、日本はマイナス0・15%程度まで低下した。 その後、一時的に上昇する局面もあったが、8月上旬までは同じ程度の水準で推移した。米英は、8月中旬以降、ゆるやかに上昇に転じ、米国では今年に入り1%まで上昇した。米英ともに、2月以降は上昇スピードが速くなり、2月末には米で1・5%、英で0・8%程度となっている。日本は、イールドカーブコントロール(長短金利操作)政策なので、ほぼ0%程度で推移してきたが、