離島防衛の課題のひとつは、一度敵に上陸されると近づくことすら困難になる点ですが、文字通り「近づけないなら、遠くから撃てばいいじゃない」を実現する「島しょ防衛高速滑空弾」は、防衛装備庁が開発を進める新装備です。 離島防衛が抱える問題点を解決 2019年11月12日(火)から13日(水)にかけ都内ホテルにて、日本が研究や開発を進める最新の防衛装備や技術などについて展示する「防衛装備庁技術シンポジウム」が開催されました。その会場で行われたオーラルセッション(口頭発表)において、特に大きな注目を集めたのが、将来的に陸上自衛隊への配備が予定されている新装備「島しょ防衛用高速滑空弾」です。 「防衛装備庁技術シンポジウム2019」の資料より、島しょ防衛高速滑空弾の概要(画像:防衛装備庁)。 現在、東シナ海における海洋進出を強める中国に対抗するべく、日本は尖閣諸島を含めた九州および沖縄本島の南西部に点在す