トップレビュー甲本ヒロト、山口一郎、岸田繁――「あなたにとってバンドとは何ですか?」から始まるフロントマンへのインタビュー集 『バンド論』(奥野武範:構成・文/青幻舎) ライター/編集者の奥野武範氏が取材と構成を担当した『バンド論』(青幻舎)は、5人のバンドマンへのインタビュー集。取材対象となったミュージシャンは、サカナクションの山口一郎、bonobosの蔡忠浩、くるりの岸田繁、サニーデイ・サービスの曽我部恵一、ザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトだ。 「あなたにとってバンドとは何ですか?」――出発点はこの曖昧で漠然とした問いである。だが、いざインタビューが始まると、話は脱線してどんどんあらぬ方向へ。音楽理論の奥の深さ、ライヴの面白さ、クラシックの魅力、メンバーとの付き合い方、自身の音楽的ルーツなどに飛び火する。 「話がバンド論から外れているけど大丈夫ですか?」とインタビュイーのミュージシャンに