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鹿島茂の検索結果1 - 17 件 / 17件

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鹿島茂に関するエントリは17件あります。 歴史読書社会 などが関連タグです。 人気エントリには 『ペスト、天然痘、スペイン風、新型コロナ…感染症が世界史を変えてきた|出口 治明+鹿島 茂の対談 - 出口 治明による対談・鼎談 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS』などがあります。
  • ペスト、天然痘、スペイン風、新型コロナ…感染症が世界史を変えてきた|出口 治明+鹿島 茂の対談 - 出口 治明による対談・鼎談 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

    新型コロナウイルスが世界を席巻している。まだ終息は見えない。思えば、有史以来、人類は感染症と闘ってきた。碩学がその歴史をたどり、希望を生み出す知恵を語り合った。 出口 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、四月七日に日本でも東京、大阪、福岡など七都府県に対して緊急事態宣言が出され、十六日には全国に拡大されました。でも、今の日本の法律では、ヨーロッパやアメリカのように外出禁止命令が出せない。市民ひとりひとりの自覚ある行動に頼るしかありません。 鹿島 ヨーロッパでは、感染が爆発しはじめたら突然、ロックダウンで都市閉鎖、外出禁止になったでしょう。現地にいた日本人はすごく驚いたと思いますよ。実は彼らは歴史的にそういうやり方に慣れているんです。ヨーロッパの基本は都市国家で、その都市は城壁で囲まれています。そして、敵が攻めこんできたり、疫病が広がったりしたら、門を閉じて、自分たちの生命と財産を守る。そ

      ペスト、天然痘、スペイン風、新型コロナ…感染症が世界史を変えてきた|出口 治明+鹿島 茂の対談 - 出口 治明による対談・鼎談 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
    • 対談 楠木建×鹿島茂 読書と思考―その2 メモの取り方。 - Executive Foresight Online:日立

      無類の読者家である鹿島茂氏が「そろそろ取り入れようと思っている」と明かす、読書を通じて思考を深めるためのフランス流の訓練とは。 「第1回:共同書店という発想。」はこちら> 「第2回:メモの取り方。」 「第3回:書評家という仕事。」はこちら> 「第4回:思考の技術。」はこちら> ※本記事は、2023年5月31日時点で書かれた内容となっています。 オタクから思想へ楠木 鹿島さんならではの本の読み方があれば、ぜひ伺いたいのですが。 鹿島 世間一般で話題になっている本を読むというよりも、そのときどきの自分の興味を抑圧せず、関心の赴くままにどんどん読んでいくスタイルです。 そのせいか、年齢を重ねるにつれて読書のジャンルはかなり広がりました。若い頃は、哲学や思想について書かれた本は苦手だなあ、難解だなあとずっと思ってきたのですが、いろいろな本を読んでフランス文学の研究を重ねていくにつれ、哲学や思想の本

        対談 楠木建×鹿島茂 読書と思考―その2 メモの取り方。 - Executive Foresight Online:日立
      • 「ムカムカする」寄稿:上野千鶴子(社会学者) ~クロスレビュー「フェミニズムズ/FEMINISMS展」成田悠輔氏・鹿島茂氏評を受けて|ARTnews JAPAN

          「ムカムカする」寄稿:上野千鶴子(社会学者) ~クロスレビュー「フェミニズムズ/FEMINISMS展」成田悠輔氏・鹿島茂氏評を受けて|ARTnews JAPAN
        • 特別展鹿島茂コレクション アール・デコの造本芸術 高級挿絵本の世界 | 特別展 | ミュージアム | 千代田区立図書館 | 千代田区立図書館

          日比谷図書文化館では10月24日(木)より「アール・デコの造本芸術」展を開催いたします。20世紀初頭、アール・デコ華やかなりし時代に、革新的なデザイン感覚を持ったイラストレーターと、高度な技術を持った印刷職人とのコラボレーションにより次々と産み出された高級挿絵本。それはまた、新鋭イラストレーターを起用し新しいモード・ジャーナリズムを見事に開花させた先見の明ある編集者の登場と、裕福なパトロンが同時代に存在するという、幸福なできごとにより生まれた芸術でもありました。 細部までこだわり抜いたその造本美は、デジタルが横行する今なお新鮮で、どこまでも美しく、見ているだけで至福の時を過ごすことができます。グラフィック・アート黄金時代を築いた、アール・デコ四天王と呼ばれるジョルジュ・バルビエ、アンドレ=エドゥアール・マルティ、シャルル・マルタン、ジョルジュ・ルパップ。彼らのきらめく挿絵はもちろん、モダン

          • (耕論)野党はどうすれば… 鹿島茂さん、プリティ長嶋さん、能町みね子さん:朝日新聞デジタル

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              (耕論)野党はどうすれば… 鹿島茂さん、プリティ長嶋さん、能町みね子さん:朝日新聞デジタル
            • 鹿島茂『悪の箴言 耳をふさぎたくなる270の言葉』を読む - 関内関外日記

              悪の箴言(マクシム) 耳をふさぎたくなる270の言葉 作者:鹿島茂 発売日: 2018/03/02 メディア: 単行本(ソフトカバー) マクシム(Maximes)というのはラ・ロシュフーコーの著作が元になった言葉で、「辛辣な人間観察を含んだ格言、箴言」という意味らしい。 ラ・ロシュフーコーから、パスカル、ラ・フォンテーヌ、ラ・ブリュイエール、シオラン(!)、最後にまたラ・ロシュフーコーと、作者が採取した箴言を収録したのが本書である。 「私たちはひどく思いあがった存在だから、全世界の人から知られるようになりたい。いや、自分がこの世から消えたあとでさえ、未来の人に知られたいと思っている。それでいながら、周囲の五、六人の人から尊敬を集めれば、それで喜び、満足してしまうほど空しい存在なのだ」 パスカル『パンセ抄』 なるほど、耳をふさぎたくなる言葉だ。 鹿島茂自身のつくったマクシムもあったりする。

                鹿島茂『悪の箴言 耳をふさぎたくなる270の言葉』を読む - 関内関外日記
              • 『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ―人類とウイルスの第一次世界戦争』(藤原書店) - 著者:速水 融 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                著者:速水 融出版社:藤原書店装丁:単行本(474ページ)発売日:2006-02-25 ISBN-10:4894345021 ISBN-13:978-4894345027 内容紹介: 関東大震災の5倍近くの死者をもたらしながら、「スペイン風邪」と称され、被害の実態も十分把握されないまま忘却された、90年前の史上最悪の「新型インフルエンザ」について、各種資料を駆使し、その詳細を明かす。 日本を襲ったスペイン風邪×月×日新型コロナ・ウイルスのパンデミックで思い出すのは横浜南郊で酒屋をやっていた祖父が一九一八年(大正七年)の秋にスペイン風邪に感染して死にかけたという我が家の言い伝えである。店番中に人事不省に陥り、数日間、生死の境をさ迷ったという。村全体で多数の死者が出たことは墓の没年を見れば一目瞭然だと古老が語っていたことを覚えている。 というわけで急にスペイン風邪が気になり書庫から故・速水融氏

                  『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ―人類とウイルスの第一次世界戦争』(藤原書店) - 著者:速水 融 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                • 【特別対談】バンド・デシネ翻訳家・原正人 × 仏文学者・鹿島茂 フランス絵本とバンド・デシネの世界【1/3】|ALL REVIEWS 友の会 公式

                  書評アーカイブサイト「ALL REVIEWS」では、日本マンガ学会海外マンガ交流部会にご協力いただき、2019年7月27日、専修大学神田校舎にて、バンド・デシネ翻訳家・原正人さんと仏文学者・鹿島茂さんの対談「フランス絵本とバンド・デシネの世界」を実施。「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」を催した鹿島茂さんが、第一線で活躍するバンド・デシネ翻訳家・原 正人さんをゲストに迎え、フランス絵本とバンド・デシネの歴史と魅力、そして両者の関係性を探りました。 今回主に取り上げた本は、 ・マリー・ポムピュイ、ファビアン・ヴェルマン作、ケラスコエット画、原正人訳『かわいい闇』(河出書房新社) ・バスティアン・ヴィヴェス、原正人訳『年上のひと』(リイド社) ・鹿島茂『フランス絵本の世界 ―鹿島茂コレクション』(青幻舎) の3冊。フランス絵本やバンド・デシネに関する知見はもちろん、出版文化の可能性につい

                    【特別対談】バンド・デシネ翻訳家・原正人 × 仏文学者・鹿島茂 フランス絵本とバンド・デシネの世界【1/3】|ALL REVIEWS 友の会 公式
                  • ラ・フォンテーヌと鹿島茂:売れっ子仏文学者の実際 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

                    ラ・フォンテーヌと鹿島茂:売れっ子仏文学者の実際 ラ・フォンテーヌは中世フランスの詩人。その、イソップ物語に想を得た寓話集は、お色気たっぷりな小話集と並んで、今でもフランス人の必須の教養になっているようです。おおむねこんな人です。 ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ(Jean de la Fontaine, 1621年7月8日 - 1695年4月13日)は、17世紀フランスの詩人。 イソップ寓話を基にした寓話詩(Fables、1668年)で知られる。(北風と太陽、金のタマゴを産むめんどりなど) 有名な格言に「すべての道はローマへ通ず」や、ことわざ「火中の栗を拾う」を残した。   Wiki (ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ) まあ、彼の寓話は必ずしもイソップ物語にばかり依存するのではなく、「全ての道はローマに通ず」などは独自の文言です。このフランスのエスプリ(風刺精神)を体現するラ・フォンテーヌを、

                      ラ・フォンテーヌと鹿島茂:売れっ子仏文学者の実際 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
                    • 作家として多数の連載を抱え、4つのシェア型書店をプロデュースし、横綱審議委員に就任…超多忙の仏文学者・鹿島茂が次にたくらむ「出版業界との『連帯』」とは何なのか(鹿島 茂)

                      作家として多数の連載を抱え、4つのシェア型書店をプロデュースし、横綱審議委員に就任…超多忙の仏文学者・鹿島茂が次にたくらむ「出版業界との『連帯』」とは何なのか 講談社現代新書創刊60周年記念インタビュー「私と現代新書」 講談社現代新書創刊60周年を記念して、現代新書の筆者の方々に、ご自身にとって特別な現代新書を挙げていただきながら自著についてお話を伺うインタビューシリーズ「私と現代新書」。 第1回目にお話を伺うのは、仏文学者の鹿島茂さんです。これまで刊行された現代新書は『デパートを発明した夫婦』(1991年)と『悪女入門  ファム・ファタル恋愛論』(2003年)。このうち『デパートを発明した夫婦』は、書き下ろしの「パリのデパート小事典」を付して、今年、装い新たに講談社学術文庫『デパートの誕生』として刊行されました。 鹿島さんにとって特別な現代新書3冊を挙げていただいた1回目(「「もっとも多

                        作家として多数の連載を抱え、4つのシェア型書店をプロデュースし、横綱審議委員に就任…超多忙の仏文学者・鹿島茂が次にたくらむ「出版業界との『連帯』」とは何なのか(鹿島 茂)
                      • 『ゲンロン戦記-「知の観客」をつくる』(中央公論新社) - 著者:東 浩紀 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                        著者:東 浩紀出版社:中央公論新社装丁:新書(288ページ)発売日:2020-12-08 ISBN-10:4121507096 ISBN-13:978-4121507099 「誤配」から生まれる批評的観客一応はビジネス戦記に分類されるのだろうが、本質は哲学書という不思議に面白い本である。 デビュー作でサントリー学芸賞、初の長編小説で三島賞を受賞し、アカデミズムにも地歩を固めて「人生上り調子で、 収入も増えて」いた著者は、なぜかそうしたメインストリームに「強い居心地の悪さ」を感じて、SNSを活用した出版企業を同志たちと起業、メインストリームに代わるオルタナティブ出版社「ゲンロン」を立ち上げる。2010年のことである。「ゲンロン」から出した思想誌『思想地図β』は三万部を売り上げ、順風満帆に見えたが、経理担当者の使い込みという試練に出会う。これで甘さを反省して経営者として目覚めたかというと、そう

                          『ゲンロン戦記-「知の観客」をつくる』(中央公論新社) - 著者:東 浩紀 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                        • もっとも多忙な仏文学者、鹿島茂が選ぶ現代新書はこの3冊だ!(鹿島 茂)

                          もっとも多忙な仏文学者、鹿島茂が選ぶ現代新書はこの3冊だ! 講談社現代新書創刊60周年記念インタビュー「私と現代新書」 今年、講談社現代新書は創刊60周年を迎えました。これを記念して、これまで現代新書をお書きいただいた著者の方々に、ご自身にとって特別な現代新書を挙げていただきながら、自著についてお話を伺うインタビューシリーズ「私と現代新書」が始まります。第1回目に登場していただくのは、仏文学者の鹿島茂さんです。 これまで執筆いただいた現代新書は、『デパートを発明した夫婦』(1991年)と『悪女入門  ファム・ファタル恋愛論』(2003年)。このうち『デパートを発明した夫婦』は、今年、書き下ろしの「パリのデパート小事典」を付して、装い新たに講談社学術文庫『デパートの誕生』として刊行されました。 鹿島さんは、作家、書評家、古書蒐集家、近年ではシェア型書店のプロデューサーとしての顔を持ち、さらに

                            もっとも多忙な仏文学者、鹿島茂が選ぶ現代新書はこの3冊だ!(鹿島 茂)
                          • 『「経済成長」の起源: 豊かな国、停滞する国、貧しい国』(草思社) - 著者:マーク・コヤマ,ジャレド・ルービン 翻訳:秋山 勝 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                            世界はどのようにして豊かになったのか?いまだ貧困が世界中に存在するとはいえ、歴史的に見た場合、いま生きている人の大半は200年前に生きていたどんな人間よりも裕福になった。この「経済… 世界はどのようにして豊かになったのか? いまだ貧困が世界中に存在するとはいえ、歴史的に見た場合、 いま生きている人の大半は200年前に生きていたどんな人間よりも裕福になった。 この「経済成長」はどうやって達成されたのだろうか? 大きな変化を生み出した産業革命は、なぜ18世紀の英国で始まったのか? それに続いて他のヨーロッパ諸国やアメリカ、日本が発展できたのはなぜか? そして、なぜいまだに貧しいままでいる国や地域が存在するのか? じつは持続的な経済成長に成功した経済圏にはいくつかの前提条件があった。 その条件を、地理、政治、文化、宗教、人口動態、植民地などの要因をもとに 最新理論を引きつつ検証した、「経済成長」

                              『「経済成長」の起源: 豊かな国、停滞する国、貧しい国』(草思社) - 著者:マーク・コヤマ,ジャレド・ルービン 翻訳:秋山 勝 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                            • 『新版 においの歴史―嗅覚と社会的想像力』(藤原書店) - 著者:アラン・コルバン 翻訳:山田 登世子,鹿島 茂 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                              序 ジャン=ノエル・アレと悪臭追放の闘争史 1 知覚革命、あるいは怪しい臭い(空気と腐敗の脅威;嗅覚的警戒心の主要な対象;社会的発散物;耐えがたさの再定義;嗅覚的快楽の新たな計略) 2 … 序 ジャン=ノエル・アレと悪臭追放の闘争史 1 知覚革命、あるいは怪しい臭い(空気と腐敗の脅威;嗅覚的警戒心の主要な対象;社会的発散物;耐えがたさの再定義;嗅覚的快楽の新たな計略) 2 公共空間の浄化(悪臭追放の諸戦略;さまざまな臭いと社会秩序の生理学;政治と公害) 3 におい、象徴、社会的現象(貧民の悪臭;「家にこもるにおい」;私生活の香り;陶酔と香水壜;「汗くさい笑い」;「パリの悪臭」) 《におい》というと、必ず思い出すのがヴァン・ヴォートのSF短編『はるかなり、ケンタウルス』である。それはこんな物語だ。人類はついに長年の夢を実現し、最も近い恒星=アルファ・ケンタウリに向かって亜光速の宇宙船を打ち上

                                『新版 においの歴史―嗅覚と社会的想像力』(藤原書店) - 著者:アラン・コルバン 翻訳:山田 登世子,鹿島 茂 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                              • ジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史』(みすず書房)、古松崇志『草原の制覇 大モンゴルまで』(岩波書店) - 鹿島 茂による読書日記 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                                ホーム読書日記/コラム/対談・鼎談ジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史』(みすず書房)、古松崇志『草原の制覇 大モンゴルまで』(岩波書店) 農耕国家と無国家民×月×日終焉の気配を見せないコロナ禍に文明世界が軋みをみせている。しかし、ジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史 国家誕生のディープヒストリー』(立木勝訳 みすず書房 三八〇〇円+税)によると、人類は定住と集住を選び取って以来、動物原性感染症との戦いを運命づけられていることになる。 流布された文明史では、乾燥地帯での灌漑事業の必要から国家形成が促されたということになっているが、著者によるとこれは現在の気候条件と地理的環境に目をくらまされた誤りで、「最初の大規模な定住地は、乾燥環境ではなく湿地帯で発生した」。文明発祥の地とされたメソポタミアは沖積層が現在よりも低く「むしろ狩猟採集民の天国ともいうべき湿地帯だった」。つまり、メソポタ

                                  ジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史』(みすず書房)、古松崇志『草原の制覇 大モンゴルまで』(岩波書店) - 鹿島 茂による読書日記 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                                • 特別展鹿島茂コレクション2『稀書探訪』の旅 | 特別展 | ミュージアム | 千代田区立図書館 | 千代田区立図書館

                                  ANA機内誌『翼の王国』にて連載された仏文学者 鹿島茂氏による「稀書探訪」。2007年4月号に第1回が掲載されて以降2019年3月号まで、実に12年間144回にわたる連載は、『翼の王国』ファンの間でも人気のページでした。 本展は、19世紀ロマン主義時代のイラストレーターによる挿絵本や、19世紀を中心とする地誌・風俗画、風刺画の入った新聞、モードのグラフィック資料など、1回1冊、144回の連載で採り上げられた、全144冊の稀少な書籍や資料を総覧する展覧会となります。フランス古書収集の喜怒哀楽を軽妙な語り口で綴る鹿島氏のテキストとともに、魅惑的な写真で展開された「稀書探訪」のページを飛び出して、稀覯本の数々が日比谷図書文化館の展示スペースに踊ります。 ※ 本ページのすべての画像の転載・複製を禁止します。 開催概要 会期:2022年5月20日(金曜日)から7月17日(日曜日)※前後期一部展示替え

                                  • 「新版 吉本隆明1968」鹿島茂 - 手探り、手作り

                                    「新版 吉本隆明1968」鹿島茂 平凡社ライブラリー 2017 若い世代に「吉本隆明の偉さ」を伝えるために書いたとのこと。吉本の本は「真贋」とか「夏目漱石を読む」とか晩年に書かれた軽いものをいくつか読んだことがある。本格的な理論書では「共同幻想論」だけ。本書で取り上げられてゐる初期の論文はひとつも読んだことがない。 鹿島茂さんのガイドが見事なためだ、とても面白く読んだ、吉本隆明は偉い、と感嘆した。「芥川龍之介の死」には衝撃、すごいです。ここで取り上げられた論文がみんな入ってるような論文集とかアンソロジーみたいなものはないだろうか。「芸術的抵抗と挫折」や「自立の思想的拠点」などの初期の単行本は手に入りづらいから。 以下、ノートをば。 より正確にいえば、吉本隆明が問題にしたのは、左翼的な思考法それ自体よりも、それを誕生せしめる日本の近代社会の構造そのものなのです。吉本は、たんに現象面であれこれ

                                      「新版 吉本隆明1968」鹿島茂 - 手探り、手作り
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