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  • リュウグウはかつて彗星だった? 表面の6割が有機物とする研究成果

    【▲ はやぶさ2が撮影した小惑星リュウグウ(Credit: JAXA、東京大学など)】小惑星「リュウグウ」からのサンプル採取を実施した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」は、今年12月に地球までサンプルを運んだ後に、別の天体へと向かう延長ミッションも検討されています。今回、小惑星の破片が集まってできたと考えられてきたリュウグウが、活動を終えた彗星なのではないかとする研究成果が発表されています。 ■表面物質の約60パーセントが有機物の可能性【▲ 2019年2月22日の第1回タッチダウン時の映像から作成された連続画像。矢印で示されているのが注目された破片。各画像の数値は動画のタイムフレームを示す(Credit: Pheasant Memorial Laboratory; 映像: JAXA 宇宙航空研究開発機構)】中村栄三氏(岡山大学惑星物質研究所)らの研究グループ(PM

      リュウグウはかつて彗星だった? 表面の6割が有機物とする研究成果
    • 「はやぶさ2」第1回着陸で採れた試料は3.1g以上

      「はやぶさ2」が地球に持ち帰った小惑星リュウグウの試料のうち、第1回タッチダウンで採取されたA室試料の新たな画像が公開された。 【2021年2月10日 JAXAはやぶさ2プロジェクト】 昨年12月6日に探査機「はやぶさ2」のカプセルによって地球に送り届けられたリュウグウの試料は、現在JAXA相模原キャンパス内のキュレーション施設で粒子の観察や測定が進められている。2月4日の記者説明会では、サンプルキャッチャーの3つの部屋にそれぞれ入っていた試料のうち、2019年2月の第1回タッチダウンで使われた「A室」の試料の新しい画像が公開された。 2月4日の記者説明会で公開されたA室試料の画像。画像クリックで表示拡大(提供:JAXA、以下同) サンプルキャッチャーが開封された後、各部屋の試料はまず漏斗状の「回収容器」に移された。現在は窒素で満たされた装置の中で、回収容器からさらに直径21mm、深さ5m

        「はやぶさ2」第1回着陸で採れた試料は3.1g以上
      • 「はやぶさ2」地球に向けて飛行開始 1年後にカプセル分離へ | NHKニュース

        日本の探査機「はやぶさ2」は、3日から地球に向けて本格的な飛行を開始していて、およそ1年後に小惑星の岩石の破片が入ったと見られるカプセルを分離して地球に落下させることになっています。 「はやぶさ2」は現在、地球との距離が2億5000万キロ余りの位置にあり、およそ1年後の来年11月から12月に地球に近づいた地点で、「リュウグウ」の岩石の破片が入ったと見られるカプセルを分離して、オーストラリアの砂漠に落下させる計画です。 そして、カプセルとともに岩石の破片を回収して、研究者でつくる6つのグループに配り、再来年の夏ごろからさまざまな分析が行われる予定です。

          「はやぶさ2」地球に向けて飛行開始 1年後にカプセル分離へ | NHKニュース
        • 水に浮くほど低密度で始原的な岩がリュウグウに存在、「はやぶさ2」の観測データから判明

          【▲ 小惑星探査機「はやぶさ2」が撮影したリュウグウ(Credit: JAXA、東京大学など)】立教大学の坂谷尚哉氏らの研究グループは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」による小惑星「リュウグウ(162173 Ryugu)」の観測データを分析したところ、表面の一部で水に浮くほど密度が低い超高空隙率の岩塊(※)の存在が判明したとする研究成果を発表しました。 この岩塊について研究グループは、惑星の材料になった微惑星(初期の太陽系で形成されたとみられる直径1~10km程度の小さな天体)の特徴を色濃く残す始原的なものと考えており、「はやぶさ2」が採取したサンプルの分析に期待を寄せています。 ※空隙率(くうげきりつ)…土壌や岩石などに含まれる隙間の体積割合 ■水に浮くほど低密度の岩塊が2つのクレーター内部で見つかった「はやぶさ2」はリュウグウの表面からサンプルを採取するタッ

            水に浮くほど低密度で始原的な岩がリュウグウに存在、「はやぶさ2」の観測データから判明
          • 「はやぶさ2」人工クレーターの愛称は「おむすびころりん」

            「はやぶさ2」が今年4月に生成した人工クレーターの愛称が「おむすびころりんクレーター」に決まった。また、ローバー「MINERVA-II2」の運用見通しや帰還カプセルの着陸予定地などについても発表された。 【2019年8月26日 JAXA】 JAXAの小惑星探査機「はやぶさ2」は現在、高度20kmの位置から小惑星リュウグウの赤道に沿って東西方向に移動しながら観測を行う「BOX-B運用」を行っている。8月22日の記者説明会で、「はやぶさ2」の今後の運用などについていくつかのアナウンスが行われた。 人工クレーター等に愛称を命名 今年4月に生成したリュウグウ表面の人工クレーター(SCIクレーター)について、愛称を「おむすびころりんクレーター」とすることが発表された。リュウグウ表面の地名は世界各地の子供向けの物語にちなんだ名前を付けることになっていて、今回もこれにちなんだ命名となった。 ただし、SC

              「はやぶさ2」人工クレーターの愛称は「おむすびころりん」
            • 2020/06/26新着情報

              ■論文の概要 研究チームは「はやぶさ2」に搭載された中間赤外カメラ(TIR)を用いて、2018年8月1日に実施された小惑星リュウグウの連続1自転観測と、凹凸表面の見かけ温度変化(凹凸効果)を考慮した熱モデル計算との比較を行いました。その結果、リュウグウの熱慣性は一様に小さく、スカスカな岩塊が全球で一様に分布していることがわかりました。また、リュウグウの表面はハワイのアア溶岩と同程度に激しくデコボコであることがわかりました※。本研究で得られた熱慣性と凹凸度は、リュウグウの軌道進化の計算に大きく影響します。 ※リュウグウは数メートル四方での凹凸度合い、アア溶岩は数十センチメートル四方での凹凸度合の比較であることに注意。 ■小惑星表面温度に対する凹凸効果 小惑星表面温度は表面の構成物質や粒径などを表す重要な指標です。太陽入射エネルギーが一定の場合、平坦な表面の温度は熱慣性(温まりにくさ)で決まり

                2020/06/26新着情報
              • 小惑星「リュウグウ」のサンプル 6月から本格分析へ JAXA | はやぶさ2 | NHKニュース

                日本の探査機「はやぶさ2」が採取した小惑星「リュウグウ」のサンプルについて、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、予定どおりことし6月から9つのチームに分かれて本格的な分析を開始することを明らかにしました。 去年12月に帰還した日本の探査機「はやぶさ2」のカプセルには、小惑星「リュウグウ」の砂や小石が当初の目標を大きく上回るおよそ5.4グラム入っていることが確認され、現在は神奈川県相模原市のJAXA宇宙科学研究所で、1粒ずつ形や重さなどを記録する作業が行われています。 19日JAXAがオンラインで記者会見を開き、当初の予定どおりことし6月から「リュウグウ」の砂や小石を国内のチームに分配し、本格的な分析が始まることを明らかにしました。 分析を行うチームはJAXAや大学などの9つのチームに分かれていて、元素の分析のほか、鉱物に取り込まれた水の成分の解析やどのような有機物が含まれているかなどについて

                  小惑星「リュウグウ」のサンプル 6月から本格分析へ JAXA | はやぶさ2 | NHKニュース
                • 「はやぶさ2」本体、新目標への軌道変更完了

                  カプセル分離を終えた小惑星探査機「はやぶさ2」は2020年12月5日14時56分から、地球圏離脱に向け姿勢変更を始めました。 15時30分に地球衝突軌道離脱のための第1回噴射(TCM-5a)を実施しました。 軌道確認の後、16時00分に第2回(TCM-5b)、16時30分に第3回(TCM-5c)の噴射を行いました。 この結果、「はやぶさ2」は地球に衝突する軌道から、地球をかすめて飛び去る軌道に遷移しました。この瞬間、管制室では拍手、握手など喜び合う運用メンバーの姿が見られました。 TCM-5cの成功宣言後、喜びに沸く管制室(Credit: JAXA)管制室のメンバーで記念撮影(Credit: JAXA)新たな目標は小惑星「1998KY26」、到着は2031年頃の見込みです。 この後、探査機本体は地球上空をかすめ飛びながら、地球やそこに再突入していくカプセルの光の撮影、南極の夜光雲、月の観測

                    「はやぶさ2」本体、新目標への軌道変更完了
                  • 「はやぶさ2」イオンエンジンすべて順調、カプセル到着は今年11月~12月

                    2月20日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のはやぶさ2プロジェクトチームは記者説明会を開催。昨年2019年11月に小惑星「リュウグウ」を出発した小惑星探査機「はやぶさ2」について、帰還に欠かせないイオンエンジンを中心とした現状が語られました。 ■帰路の第1期運転を終えたイオンエンジンは4基すべてが順調小惑星探査機「はやぶさ2」の想像図(Credit: DLR)昨年11月13日にリュウグウを出発したはやぶさ2は、同年12月3日から地球帰還に向けた第1期イオンエンジン運転を開始しました。その後は今年2020年2月5日にイオンエンジンを一旦停止。軌道の精密測定を実施した上で、2月18日からは軌道の微修正を実行。記者説明会直前となる2月20日午前をもって、第1期イオンエンジン運転を完了しました。 希ガスの一種であるキセノン(Xe)をイオン化して噴射するイオンエンジンは、地球とリュウグウを往復する

                      「はやぶさ2」イオンエンジンすべて順調、カプセル到着は今年11月~12月
                    • 「はやぶさ2」カプセル帰還、オーストラリア上空に火球輝く

                      2020年12月6日2時29分、オーストラリア上空において「はやぶさ2」再突入カプセルが大気圏に再突入し、火球が観測されました。 プレスセンターで流れたカプセル帰還の映像(Credit: JAXA)喜ぶ管制室(Credit; JAXA)2014年12月3日の打ち上げ以来、6年越しの帰還です。また、初代「はやぶさ」10年越しに実現した、2度目の小惑星サンプルリターンです。カプセルは無事に着地したとみられ、3時7分ごろに着地点の推定が終わったところです。(続報、カプセルは5時前に発見されました。) この後の流れこの後は推定結果に基づきヘリコプターが飛んで予想地点付近を撮影、持って帰って位置特定をし、夜明けを待って回収班が着陸地点に向かいます。 最も早いスケジュールの場合、カプセルは6日中に回収・洗浄・ガス簡易分析を終え、7日にオーストラリアを出発、8日に日本に帰ってくることになります。 日本へ

                        「はやぶさ2」カプセル帰還、オーストラリア上空に火球輝く
                      • JAXA | 小惑星探査機「はやぶさ2」初期分析 化学分析チーム 研究成果の科学誌「Science」論文掲載について

                        国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 国立大学法人 北海道大学 国立大学法人 東京工業大学 国立大学法人 東北大学 国立大学法人 京都大学 国立大学法人 九州大学 国立大学法人 広島大学 国立大学法人 東京大学 小惑星探査機「はやぶさ2」プロジェクトチームでは小惑星リュウグウ試料分析を、6つのサブチームからなる「はやぶさ2初期分析チーム」及び、岡山大学並びに国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)高知コア研究所の2つのPhase-2キュレーション機関にて進めています。 この度「はやぶさ2初期分析チーム」のうち「化学分析チーム」の研究成果をまとめた論文が、アメリカの科学誌「Science」に2022年6月10日付で掲載されましたのでお知らせします。

                          JAXA | 小惑星探査機「はやぶさ2」初期分析 化学分析チーム 研究成果の科学誌「Science」論文掲載について
                        • 大成功!「はやぶさ2」によるリュウグウのサンプルリターン

                          「はやぶさ2」のカプセル内に、目視できるサイズの粒子を含むリュウグウからの試料が目標量以上に採取されていて、リュウグウに由来するガスも封入されていたことが確認された。 【2020年12月15日 JAXA(1)/(2)/JAXA はやぶさ2プロジェクト】 12月6日にオーストラリアに着陸した「はやぶさ2」のカプセルは現地での簡易検査を経て、8日にJAXA宇宙科学研究所・相模原キャンパスへ運ばれて開封作業が始まっていた。14日にはカプセル内のサンプルキャッチャー(サンプル格納容器)の入り口に小惑星「リュウグウ」の粒子が付着していることが確認されている(参照:「『はやぶさ2』のカプセルからリュウグウ由来のサンプルを確認」)。 キュレーションクリーンルーム内でのサンプルコンテナ開封作業の様子。このコンテナ内にサンプルキャッチャーが収められている。画像クリックで表示拡大(提供:JAXA、東京大学、九

                            大成功!「はやぶさ2」によるリュウグウのサンプルリターン
                          • 【解説】「はやぶさ2」拡張ミッションは、あらゆることが実験に

                            JAXAは、2020年7月22日、小惑星探査機「はやぶさ2」の地球圏再離脱後の拡張ミッション計画について発表しました。 予算等が承認されれば、搭載機器や機体そのものの長期耐久試験などを行いながら、新たな小天体を目指して飛行を続けることになります。 目標となる天体は、「2001 AV43」「1998 KY26」の2つが最終候補となっており、秋頃までに科学的価値や実現可能性などを考慮して決定されます。いずれも数十mサイズのごく小さい天体で、10分程度という極めて速い自転速度で回転しています。このタイプの小惑星はまだ直接観測されておらず、無事に到達できれば人類初の成果になります。 2つの小惑星の概要 (Credit: JAXA)2段階の目的地選び目的地の絞り込みは、2段階で行われました。最初の条件は以下の4つです。 ①「はやぶさ2」の残りの推進剤で到達できること ②火星より太陽に近い軌道であるこ

                              【解説】「はやぶさ2」拡張ミッションは、あらゆることが実験に
                            • 「はやぶさ2」のカプセルからリュウグウ由来のサンプルを確認

                              12月6日に豪州に着陸した探査機「はやぶさ2」のカプセルに、小惑星リュウグウに由来するサンプルが収められていることが確認された。 【2020年12月14日 JAXA】 12月6日にオーストラリアに着陸した探査機「はやぶさ2」のカプセルは8日にJAXA宇宙科学研究所・相模原キャンパスに搬入され、以降カプセル内のサンプルコンテナの開封作業が行われてきた。 本日14日、サンプルコンテナ内に、探査目標であった小惑星リュウグウに由来すると考えられる黒い砂粒状のサンプルが確認された。コンテナ内のサンプルキャッチャー(サンプルが格納される容器)の入り口に付着していた粒子とみられている。 スコープカメラで撮影したサンプルコンテナ内部の様子。黒いサンプルが大量に見られる(提供:JAXA) JAXAでは引き続きサンプルキャッチャーの開封作業を行い、サンプルの取り出しと分析作業を行っていくという。 〈参照〉 J

                                「はやぶさ2」のカプセルからリュウグウ由来のサンプルを確認
                              • リュウグウのサンプルから迫る“宇宙のアミノ酸生成”

                                「アミノ酸」は、生命を構成する基本要素です。アミノ酸が多数結合して作られている様々なタンパク質は、細胞の構造や生体反応など、どれをとっても生命活動の維持に欠かせない役割を担っているからです。では、そのアミノ酸はどこからやってきたのでしょうか? これまでの研究では、アミノ酸を含む隕石がその有力候補の1つと見なされていました。ほとんどのアミノ酸には光学異性体 (※) が存在していますが、隕石に含まれているアミノ酸と地球のアミノ酸の間でその比率がよく一致するためです。 ※…鏡写しであること以外は同一の構造を持つ分子を光学異性体と呼ぶ。地球の生命は基本的に片方 (左手側と呼ばれる) の光学異性体を利用しており、同じ方の光学異性体を比率的に多く含むことが判明している地球外の物質は隕石のみである。 しかし、多くの隕石の起源である小惑星に含まれるアミノ酸がどこからやってきたのかは、これまではっきりとして

                                  リュウグウのサンプルから迫る“宇宙のアミノ酸生成”
                                • はやぶさ2、地球帰還するサンプルをリエントリーカプセルに収納

                                  JAXAの小惑星探査機「はやぶさ2」は8月26日、地球帰還に向けてサンプルキャッチャーをリエントリーカプセルに収納したと発表しました。 はやぶさ2は小惑星「リュウグウ」にてサンプルリターンミッションに取り組んでおり、弾丸を小惑星に打ち込み、降下することですでにサンプルの回収を実施しています。また、チャンバーにはリュウグウ表面、そして内部の岩石が収納されていることが期待されています。 一方、はやぶさからはローバー(探査車)「MINERVA-II1」が昨年9月に投下されていましたが、こちらは休眠から目覚めて通信に成功しています。また、「MINERVA-II2」も9月5日に分離のためのリハーサルが予定されています。 今後、はやぶさは2019年末にリュウグウを離れて地球へと帰還します。そして2020年末には、リエントリーカプセルだけが地球へと到達するはずです。 Image: JAXA ■Japan

                                    はやぶさ2、地球帰還するサンプルをリエントリーカプセルに収納
                                  • 「日焼け」からわかったリュウグウの歴史

                                    「はやぶさ2」の観測から、かつて小惑星リュウグウが今よりも太陽に近い軌道にあり、表面が赤くなる変質を受けていたことが明らかになった。 【2020年5月13日 JAXA】 探査機「はやぶさ2」は2019年2月22日に小惑星「リュウグウ」への第1回タッチダウンを行い、表面の物質を採取することに成功したとみられる。4月5日にはリュウグウの表面に人工クレーターを生成する実験にも成功し、7月11日にはこの人工クレーターのそばで第2回目のタッチダウンを行って、ここでもサンプルを採取した。現在は地球に向かって飛行中で、今年の年末に帰還する予定だ。 第1回タッチダウンでは、「はやぶさ2」からサンプル採取のための弾丸が発射され、その直後には探査機を上昇させるためにスラスター噴射が行われた。その際、リュウグウの表面にあった岩石とともに、黒っぽい微粒子が大量に舞い上がった。この微粒子はタッチダウン地点を中心とし

                                      「日焼け」からわかったリュウグウの歴史
                                    • JAXA「イプシロンロケット」6号機の打ち上げを延期

                                      【▲ イプシロンロケットのイメージ図(Credit: JAXA)】宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月5日、内之浦宇宙空間観測所で2022年10月7日に予定されていた「イプシロンロケット」6号機の打ち上げを延期したと発表しました。 JAXAによると、打ち上げ延期の理由はロケットの飛行状況確認に必要な条件が整わないためで、新たな打ち上げ日時は決まり次第発表されるとのことです。 イプシロンロケット6号機には、QPS研究所の人工衛星2機「QPS-SAR-3」「QPS-SAR-4」と、「革新的衛星技術実証3号機」が搭載されています。革新的衛星技術実証3号機は、以下6機の人工衛星で構成されています。 ・小型実証衛星3号機「RAISE-3」 ・MAGNARO(名古屋大学) ・MITSUBA(九州工業大学) ・KOSEN-2(米子工業高等専門学校) ・WASEDA-SAT-ZERO(早稲田大学) ・

                                        JAXA「イプシロンロケット」6号機の打ち上げを延期
                                      • そろばん玉に似た小惑星リュウグウやベンヌの形状は形成当初からだった可能性

                                        沖縄科学技術大学院大学(OIST)のタパン・サブワラ(Tapan Sabuwala)さんをはじめとした国際研究グループは、日米の小惑星探査機がサンプル採取を実施した小惑星「リュウグウ」や「ベンヌ」の特徴的な形状について、瓦礫が集積した形成当初の段階からすでに形作られていた可能性を示す研究成果を発表しました。 ■砂や砂糖を扱う物理モデルでリュウグウやベンヌの形状を説明【▲ 小惑星リュウグウ(右)とベンヌ(左)(Credit: ESA)】こちらは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が訪れた小惑星リュウグウ((162173) Ryugu、直径約900m)と、アメリカ航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス、オサイリス・レックス)」が訪れた小惑星ベンヌ((101955) Bennu、直径約500m)の比較画像です。いずれも赤道部分の標高

                                          そろばん玉に似た小惑星リュウグウやベンヌの形状は形成当初からだった可能性
                                        • 予想以上に隙間だらけのリュウグウ

                                          小惑星リュウグウは地表の岩塊も周辺土壌も多孔質で、隙間だらけの物質でできた天体であることが、探査機「はやぶさ2」の中間赤外線カメラによる観測から明らかにされた。 【2020年3月19日 JAXA】 「はやぶさ2」が探査した小惑星リュウグウは「C型小惑星」と呼ばれる炭素質の小惑星である。こうした小惑星は46億年前の太陽系形成時の始原的物質を保持していると考えられており、探査やサンプルリターンによって太陽系初期の様子や惑星形成などに関する手がかりが得られると期待されている。 どのような物質がどのように集まってリュウグウが形成されたのかという天体の進化を調べるため、JAXA宇宙科学研究所の岡田達明さんたちの研究チームは「はやぶさ2」の中間赤外線カメラ(TIR)を用いてリュウグウの1自転分の連続撮影を実施し、史上初となるC型小惑星の全球撮像データを取得した。 まず、リュウグウの熱慣性を調べたところ

                                            予想以上に隙間だらけのリュウグウ
                                          • リュウグウは生まれながらにして乾いていたか

                                            小惑星リュウグウは表面も地下も同じくらい水分が乏しいことが、探査機「はやぶさ2」の観測から明らかにされた。リュウグウの母天体も乾燥していたことが示唆される。 【2021年1月7日 ブラウン大学】 小惑星リュウグウの特徴の一つとして挙げられるのは、予想外に水分が少ないことだ。探査機「はやぶさ2」の到着以前は、地球からの観測でリュウグウが暗い色の鉱物でできていることがわかっており、これは含水鉱物や有機物の存在を示していると考えられてきた。ところが、「はやぶさ2」がリュウグウ滞在中に近赤外分光計で取得した観測データを分析したところ、水分量はわずかしかなく、観測数を増やして誤差を減らすまでは水の存在を検出できなかったほどだった。 約2年前に「はやぶさ2」が撮影したリュウグウ(提供:JAXA ) リュウグウが乾燥した原因としては複数のシナリオが提唱されている。リュウグウは、がれきが寄せ集まったような

                                              リュウグウは生まれながらにして乾いていたか
                                            • 「はやぶさ2」持ち帰ったサンプルの分析結果 出そろう JAXA | NHK

                                              3年前、日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星から持ち帰ったサンプルについて、研究チームの主な分析結果が出そろったことを受けて会見し、JAXA=宇宙航空研究開発機構の担当者は「心の底から喜びたい」と語りました。 「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰ったサンプルの分析では、塩や有機物を含む「炭酸水」や生命の活動に関わりが深い「アミノ酸」が見つかるなど、これまでにおよそ300の研究論文が発表されています。 JAXAなどの研究チームは、一連の成果を振り返る会見を開き、プロジェクトの責任者を務めたJAXAの津田雄一さんは「やりたいことはすべてやったうえで予想以上の成果が収められた。心の底から喜びたいし、誇りたい」と語りました。 そして、今後の展望として、小惑星とは異なる小さな天体「すい星」のサンプルを持ち帰り、「リュウグウ」と比較して科学的な違いを探る計画を新たに検討していることを明らかにし

                                                「はやぶさ2」持ち帰ったサンプルの分析結果 出そろう JAXA | NHK
                                              • 傍流の電気推進、「はやぶさ」の原動力に 紫綬褒章・国中均さん | 毎日新聞

                                                宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所長の国中均さん=相模原市中央区の同研究所で2018年3月、池田知広撮影 政府は今年秋の褒章受章者を2日付で発表した。国中均・JAXA宇宙科学研究所長(61)は、紫綬褒章に選ばれた。 ◇ 「私がやってきた『電気推進』の研究が認められ、大変名誉に感じています」 研究を始めた1980年代後半、宇宙探査機に推進力を与えるエンジンは、燃料を燃やして噴射する「化学推進」が主流で、電気エネルギーでイオンなどを加速させる「電気推進」は傍流だった。「ごくつぶ…

                                                  傍流の電気推進、「はやぶさ」の原動力に 紫綬褒章・国中均さん | 毎日新聞
                                                • 「はやぶさ2」C室試料も分析中、カプセルを相模原・科博で展示

                                                  「はやぶさ2」が採取した小惑星リュウグウの新たな試料画像が公開された。また、今月から再突入カプセルが一般公開されることが告知された。 【2021年3月10日 JAXAはやぶさ2プロジェクト】 3月8日現在、「はやぶさ2」は地球から約5600万km離れた位置にいて、拡張ミッションのための飛行を続けている。「はやぶさ2」が採取した小惑星リュウグウのサンプルは、現在JAXA相模原キャンパス内のキュレーション施設で画像撮影や計量などが続けられている。 3月5日の記者説明会では、2019年7月の第2回タッチダウンで採取された「サンプルキャッチャーC室」の試料の新たな画像が公開された。第2回タッチダウンでは、2019年4月の衝突装置運用で作られた人工クレーターのそばに降りて試料を採取したため、クレーターから飛び散って積もったリュウグウ内部の物質を回収できたのではと期待されている。 (上)第1回タッチダ

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                                                  • 【独自】はやぶさ2、次のミッションは小惑星「1998KY26」…JAXA : 科学・IT : ニュース : 読売新聞オンライン

                                                    小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に最接近した後に目指す探査先として、宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))は小惑星「1998KY26」を選んだ。地球と火星の間を回る二つの候補から、探査機が受ける太陽の熱の影響などを考慮して決めた。到着は2031年7月の見通し。 1998KY26は球状で直径約30メートル。約10分に1回、自転している。高速で自転する小惑星を探査するのは初の試みだ。カメラを使い、どのような物質でできているかなどを探る。はやぶさ2が探査した小惑星リュウグウのように、水や有機物に富むタイプの可能性がある。リュウグウとの比較研究も期待される。 地球に向けて飛行中のはやぶさ2は、今年12月5日にリュウグウの石や砂が入っているとみられるカプセルを分離し、翌6日に豪州の砂漠地帯に着地させる予定だ。探査機本体はそのまま飛行を続け、地球の重力を利用した軌道変更を2回実施し、10年程度か

                                                      【独自】はやぶさ2、次のミッションは小惑星「1998KY26」…JAXA : 科学・IT : ニュース : 読売新聞オンライン
                                                    • はやぶさ2、帰還の鍵はイオンエンジン 開発者「宇宙は甘くない」

                                                      小惑星探査機「はやぶさ2」の地球帰還で鍵を握るのは、機体の加速に使う心臓部のイオンエンジンだ。初代はやぶさでは4基全てが故障し、一時は帰還が絶望視された苦い経験がある。対策を入念に重ねてきたが、開発担当者は「宇宙は甘くない」と気を引き締めている。 イオンエンジンは電気の力で進む燃費に優れたエンジンで、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が独自の方式で開発した。はやぶさ2で開発を担当した細田聡史さん(46)は「20日から来月2日まで行う試運転で一通りの性能を確認し、まずは安心材料を積みたい」と話す。 細田さんの頭をよぎるのが、初代はやぶさが復路で見舞われた大きな試練だ。平成21年11月、既に故障していた2基に加えて残りの2基も故障。絶体絶命ともいわれたが、先輩が仕込んでいた回路設計の工夫が奏功し、機能する部分を組み合わせて作動させることで、何とか切り抜けた。 はやぶさ2では細田さんが当初から開発

                                                        はやぶさ2、帰還の鍵はイオンエンジン 開発者「宇宙は甘くない」
                                                      • はやぶさ2、13日にリュウグウ出発。地球帰還は2020年末

                                                        JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、小惑星リュウグウ近傍で活動している「はやぶさ2」を2019年11月13日に「帰還フェーズ」に移行する事を発表しました。 現在「小惑星近傍運用フェーズ」となっている「はやぶさ2」ですが、2019年10月末までに全てのミッションを完了しており、地球へ帰還の調整が行われていました。はやぶさ2は、プロジェクトチームによって「リュウグウでの科学成果に問題がない」「出発準備が整っている」ことを確認し終えています。 リュウグウを離脱する「帰還フェーズ」に移行するのは、日本時間13日の午前10時5分を予定。スラスタ噴射によって離脱を開始します。 また、離脱から5日間程度はリュウグウに向けたカメラにより離れながらの観測を予定。なお、JAXAではこの観測を「リュウグウお別れ観測」と称しています。その後は、イオンエンジン運転姿勢へ姿勢を変更するため、はやぶさ2はリュウグウの姿

                                                          はやぶさ2、13日にリュウグウ出発。地球帰還は2020年末
                                                        • 「はやぶさ2」が次に訪れる小惑星は細長いかも

                                                          「はやぶさ2」が2026年に探査する小惑星「2001 CC21」の大きさと形について、恒星食の観測結果を解析したところ、細長い形をしている可能性が示された。 【2024年8月9日 京都大学】 恒星の掩蔽(恒星食)は、小惑星などの太陽系天体が恒星の手前を通過して隠す天文現象だ。掩蔽を複数の地点で同時観測し、恒星が消え、再び現れる時刻を計測すると、直接観測が難しい小天体のサイズや形を高い精度で推定できる。この分野ではこれまで、アマチュア天文家が観測や研究に大きく貢献してきた。とくに近年は技術が進歩し、従来は小さすぎて観測が難しかった直径数km以下の小惑星でも掩蔽観測の成功例が増えている。 小惑星(98943)2001 CC21は、現在「拡張ミッション」として飛行中の小惑星探査機「はやぶさ2」が次に探査する天体で、直径は約500mと推定されている。「はやぶさ2」は2026年7月に2001 CC2

                                                            「はやぶさ2」が次に訪れる小惑星は細長いかも
                                                          • 「牙をむいた」リュウグウに今は「感謝」、はやぶさ2が地球帰還を開始

                                                            既報の通り、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月12日、小惑星探査機「はやぶさ2」の地球への帰還を、同13日より開始することを発表した。同日開催された記者説明会には、津田雄一プロジェクトマネージャが出席、約1年半にわたったリュウグウ滞在を「文句なしの成果が得られた。メンバー全員が満足している」と総括した。 リュウグウの前で記念撮影。右から、津田雄一プロジェクトマネージャ、吉川真ミッションマネージャ、研究総主幹の久保田孝氏 はやぶさ2がリュウグウに到着したのは2018年6月。地表に平坦な場所が見当たらず、1回目タッチダウンの延期会見では津田プロマネが「リュウグウが牙をむいた」と表現したこともあったが、終わってみれば2回のタッチダウンを成功させ、人工クレーターの生成まで実現した。成果としては、理学・工学ともほぼパーフェクトと言えるだろう。 小惑星離脱までに達成すべき項目は、全て達成済み(緑

                                                              「牙をむいた」リュウグウに今は「感謝」、はやぶさ2が地球帰還を開始
                                                            • リュウグウとベンヌの明るい岩塊は起源の違いを物語る

                                                              探査機「はやぶさ2」が訪れた小惑星リュウグウと「オシリス・レックス」が周回中の小惑星ベンヌは共に「がれきの寄せ集め」だが、そのがれきのもととなった母天体は別である可能性が出てきた。 【2020年9月29日 東京大学】 小惑星リュウグウを直接訪れた探査機「はやぶさ2」の観測を通じて、リュウグウはより大きな母天体が別天体との衝突で破壊された際に生じた破片から誕生したのだと推測されている。NASAの探査機「オシリス・レックス」が訪れている小惑星ベンヌも、破壊された母天体の破片から作られたと考えられており、リュウグウとベンヌの母天体が同一である可能性を示唆する研究もある(参照:「リュウグウとベンヌは最初からコマの形だった」)。 リュウグウを構成する岩塊は全体的に暗い色をしているが、中には非常に明るい色をしているものもある。東京大学大学院理学系研究科の巽瑛理さんたちの研究グループは、「はやぶさ2」の

                                                                リュウグウとベンヌの明るい岩塊は起源の違いを物語る
                                                              • JAXA | 小惑星探査機「はやぶさ2」初期分析 固体有機物分析チーム研究成果の科学誌「Science」論文掲載について

                                                                国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 国立大学法人広島大学 国立大学法人横浜国立大学 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 国立大学法人九州大学 国立大学法人北海道大学 国立大学法人東北大学 国立大学法人京都大学 国立大学法人東京大学 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)では小惑星リュウグウ試料分析を、6つのサブチームからなる「はやぶさ2初期分析チーム」および、2つの「Phase-2キュレーション機関」にて進めています。 この度「はやぶさ2初期分析チーム」のうち「固体有機物分析チーム」の研究成果をまとめた論文が、アメリカの科学誌「Science」に2023年2月24日付(日本時間)で掲載されましたのでお知らせします。

                                                                  JAXA | 小惑星探査機「はやぶさ2」初期分析 固体有機物分析チーム研究成果の科学誌「Science」論文掲載について

                                                                新着記事