謎に包まれていた今夏の「北戴河会議」の雰囲気が明らかになりつつある。それは、習近平(シー・ジンピン)が、中国共産党総書記に就いてから昨年までの過去10年とは全く違っていた。象徴的なのは、長老グループからの厳しい「諫言(かんげん)」と、それを受けて習が、自らの側近らを叱咤(しった)激励した「怒り」である。内政に混乱の兆しがあるといってよい。これは4日午後、ようやく発表になった中国外交の異常事態
ウクライナ戦争のさなか、ロシア政府が新興諸国との歴史的な関係を利用しようとする一方で、米国とその同盟国はこれまでにも何度か、いわゆる「グローバル・サウス」(南半球を中心とする発展途上国)からの支持を得るのに苦労したという経緯がある。写真は、ロシア政府との通商関係を維持する意向を示しているインドのモディ首相(背景写真)と、インドに対ロシア制裁を求めているバイデン米大統領のオンライン会議の模様。4月11日、ホワイトハウスで撮影(2022年 ロイター/Kevin Lamarque) [ロンドン 11日 ロイター] - ロシア軍がウクライナでの戦闘を続け、西側諸国が世界各国に対ロシア制裁への支持を求めていた3月。南アフリカの左派指導者ジュリアス・マレマ氏は群衆に向かってこう語りかけていた。彼自身も彼の支持者も、反アパルトヘイトの闘いを支援してくれたロシアに敵対することは絶対にないと。 ロシアのウラ
南アフリカで開催されたBRICS首脳会議(サミット)で、中国・習近平国家主席の弱々しい姿が目についた。 中国国内では経済の低迷に加え、大洪水による被害、幹部や解放軍の人事混乱など、ここにきて習近平政権のほころびが一気に噴出し始めている。 第3期目に入り圧倒的な権力を掌握している習近平だが、やる気と自信を失い始めているのか? (福島香織:ジャーナリスト) 中国では「躺平」(寝そべり)という態度が蔓延している。サボタージュ、何をやっても無駄、報われない、という無気力の姿勢を意味するキーワードで、数年前から流行語化している。何か不条理な状況にあったとき、抗議などをすると、挑発罪、社会擾乱罪、ひどい場合は国家政権転覆煽動罪などで逮捕される可能性があるので、自分の身を守るためには何もしない、抵抗もしないのが一番、という処世術ともいえる。 何もしないこと自体が、一つの抵抗のアクションという見方もある。
“Meet the Potters” by Spielbrick Films is licensed under CC BY 2.0. 反 NATO じゃないし,ドルにとってかわりそうにもないし,世界の経済成長を左右することもなさそう 中国で景気低迷がはじまっていて,これは長引きそうだ.それでも,西洋の報道では,中国が自分の支配下にある新しい国際機関をつうじて世界への影響力を強化しようと試みているという警告が伝えられてる――影響力どころか,「世界支配だってなきにしもあらず」みたいな調子だ.『フィナンシャル・タイムズ』の James Kynge はこう書いてる: 中国が描く青写真でかなめとなっているのは,発展途上国に対するみずからの指導力をゆるぎなく制度化することだ.その手段は,中国主導のさまざまな諸国家グループを形成し,拡張し,そこに資金提供することだ.(…)この戦略の目的は,大きく分けて
ロシア・サンクトペテルブルクで、ウラジーミル・プーチン大統領(左)と握手する南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領。国営ロシア通信(RIA)提供(2023年6月17日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / RIA Novosti 【7月19日 AFP】南アフリカ大統領府は19日、同国で来月開催される新興5か国(BRICS)首脳会議に、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は出席しないと発表した。プーチン氏の出欠をめぐっては、ここ数か月臆測が飛び交っていた。 南ア大統領報道官によると「双方の合意により、ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領は首脳会議に出席しないが、(セルゲイ・)ラブロフ(Sergei Lavrov)外相が同国代表を務める」という。 プーチン氏に対しては、ロシア当局によるウクライナの子どもの違法連行の疑いで、国際刑事裁判所(ICC)から逮
アルジェリアのアブデルマジド・テブン大統領(2022年3月30日撮影、資料写真)。(c)Jacquelyn Martin / POOL / AFP 【8月1日 AFP】北アフリカ・アルジェリアのアブデルマジド・テブン(Abdelmadjid Tebboune)大統領は7月31日、ロシアや中国など新興5か国でつくる経済グループ「BRICS」に加盟する可能性を示唆した。 アルジェリアはアフリカ最大の天然ガス輸出国。テブン大統領は同日夜にテレビ放送されたインタビューで、BRICSが「経済・政治勢力の一つになっている」と述べ、従来の大国間組織に代わるものとして「BRICSに関心がある」と述べた。 テブン氏は、焦る必要はないとしながらも「朗報」があるだろうと発言した。 ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカから成るBRICS5か国の国内総生産(GDP)は現在、世界全体の4分の1を占めている。 テ
11月21日、中国外務省は、同国やブラジルのような主要国との関係を断ち切ることはアルゼンチン外交の「重大な過ち」になると表明した。北京で6月26日撮影(2023年 ロイター/Tingshu Wang) [北京 21日 ロイター] - 中国外務省は21日、同国やブラジルのような主要国との関係を断ち切ることはアルゼンチン外交の「重大な過ち」になると表明した。 毛寧報道官は定例記者会見で、中国はアルゼンチンにとって重要な貿易相手国であり、アルゼンチン次期政権は中国との関係を非常に重視していると指摘。「中国は2国間関係の安定と長期的な発展を促進するためにアルゼンチンと協力し続けることに前向きだ」と述べた。 リバタリアン(自由至上主義者)で右派のミレイ次期アルゼンチン大統領は中国とブラジルを批判、「共産主義者」とは取引しないとし、米国との関係強化の意向を示している。 また、ロシアの通信社RIAノーボ
2019年にブラジルで開催された新興5か国(BRICS)首脳会議の共同会見(2019年11月14日撮影)。(c)Pavel Golovkin / POOL / AFP 【7月21日 AFP】南アフリカの外務省高官は20日、新興5か国(BRICS)加盟について、22か国が正式に申請し、同数の国が関心を示していることを明らかにした。南アは8月22~24日にBRICS首脳会議を開催し、アフリカのすべての国を含む69か国を招待している。 ブラジル、ロシア、インド、中国、南アから成るBRICSは、欧米の経済支配に対抗する緩やかなグループを自認し、以前から新規加盟国の受け入れに前向きな姿勢を示している。 南アのアニル・スークラル(Anil Sooklal)特使(アジア・BRICS担当)はヨハネスブルクで報道陣に対し「BRICSへの加盟を正式に申請している国は22か国あり、非公式に打診している国も同数あ
南アフリカ・ヨハネスブルク(CNN) ウラジーミル・プーチン大統領の残忍なウクライナ侵攻から1年という節目が近づく中、ロシア最強クラスの兵器を積んだ軍艦が先週末、南アフリカ東海岸の港に入港した。 フリゲート艦「アドミラル・ゴルシコフ」(プーチン氏によれば、極超音速ミサイル「ツィルコン」を搭載している)の黒ずんだ煙突には、1年前ウクライナに入ったロシアの戦車や火砲と同様、白い「Z」と「V」の文字が雑に描かれている。 ロシア艦はインド洋で、南アおよび中国の軍艦と10日間の合同海上演習に参加する。南アによれば、演習は前々から予定されていたという。 だが西側諸国の外交関係者は、このタイミングで軍事演習が行われたことに内心怒り、公に批判した。南アフリカ政府にとっては、反発を招いて面目を失う危険性がある。 「このタイミングでの軍事演習は特に残念だ。戦争が節目を迎える中、世界の関心が南アに向けられてしま
「与党がICC脱退方針」 大統領、プーチン氏訪問控え発言―南ア 2023年04月26日08時02分配信 25日、プレトリアで記者会見する南アフリカのラマポーザ大統領(AFP時事) 【ロンドン時事】南アフリカの与党アフリカ民族会議(ANC)の議長(党首)を務めるラマポーザ大統領は25日、ANCとして国際刑事裁判所(ICC)からの南アフリカの脱退を目指す方針を決めたと語った。南アを訪れたフィンランドのニーニスト大統領との共同記者会見で述べた。 アルメニア、ICC加盟の動き プーチン氏逮捕も、ロシアはけん制 ただ、大統領府は同日夜、声明で「南アはローマ規定(ICC設立条約)署名国であり続ける」とラマポーザ氏の発言を撤回。情報伝達に「誤り」があったと釈明した。ICCへの対応を巡る混乱ぶりが浮き彫りになった。 ICCは先月、ウクライナに侵攻するロシアのプーチン大統領に逮捕状を発付。プーチン氏は南アで
南米・アルゼンチンの政府は、前の左派政権下で決定していた中国、ロシア、インドなど新興5か国でつくるBRICSへの加盟について一転して加盟しない方針を決め、関係国に伝えました。中国などとの関係強化を進めてきた前の政権からの方針の転換が鮮明になっています。 南米・アルゼンチンの複数のメディアは29日、今月発足したミレイ政権がBRICSに加盟する中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカの新興5か国に書簡を送り、BRICSに加盟しない方針を伝えたと報じました。 アルゼンチンはことし8月に行われたBRICSの首脳会議で、エジプトやエチオピアなど中東・アフリカの5か国とともに1月1日からBRICSに加盟することが決まっていました。 地元メディアによりますとアルゼンチン政府は書簡の中でBRICSへの加盟を見送る一方、加盟各国との二国間関係や貿易や投資を増やす取り組みを強化したい考えを伝えたということで
The King Abdullah Financial District in Riyadh, Saudi Arabia. Photographer: Jeremy Suyker/Bloomberg 有力新興5カ国で構成するBRICSに2024年1月1日からサウジアラビアとイラン、アラブ首長国連邦(UAE)、エチオピア、エジプトの5カ国が新たに加盟国として加わる。南アフリカのBRICS代表が明らかにした。 BRICSを構成するブラジルとロシア、インド、中国、南アは8月、アルゼンチンを合わせた6カ国を新たな加盟国として迎え入れると発表していた。12月に就任したアルゼンチンのミレイ大統領は前任者の加盟申請を撤回し、同国は加盟しないことを決定した。 ロシアのラブロフ外相は今週、BRICSとの関係構築を望む国は約30カ国あると述べたと、国営タス通信が報じた。 原題:BRICS to Grow as
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