「NHKをぶっ壊す」との連呼が腹に据えかねたのではあるまいが、みなさまの同局とは思えない厳しい物言いだ。 NHKの木田幸紀放送総局長は定例記者会見で「受信料制度について誤った理解を広める言動にはきちんと対応し、違法行為には厳しく対処したい」などと述べた。 「NHKから国民を守る党(N国党)」が掲げる受信料を払った人だけが視聴できるようにする「スクランブル化」に否定的な見解を示した上での発言である。 「厳しく対処」との発言は一般論とは断っていても、参院選で一定の支持を受け議席を得た党の主張を封じるかのようだ。違法行為が許されないのは当然としても「誤った理解を広める言動」とは具体的に何か。かえって自由な発言や議論を萎縮させかねない。 N国党は比例代表で1議席を獲得した。選挙区で2%以上の得票があり公選法上の政党要件を満たした。放送総局長も会見で「民意として、無視できない数と感じている」と述べた