著: 星野文月松本は、どこにいても美しい山並みが見える。それから、すてきな川がふたつもある。 川幅が大きくてたっぷりとした水の薄川(すすきがわ)と、水深が浅くて、歩いていると気持ちが静かになる女鳥羽川(めとばがわ)。その時の気分でどちらの川沿いを散歩しようか決めることができるのは、川で散歩をするのが好きな私にとってはとてもうれしい。電車を使わずに生活ができるのもいいし、私は車を持っていないけれど、少し遠くへ行きたいときは誰かがそこまで乗せて行ってくれたりもする。 友だちがほとんど徒歩圏内で暮らしているのもたのしい。いつも適当な場所に集まって、好きな時間に解散できる。集まったからといって特に何をするでもなく、誰かの家(たいてい私の家になる)で、おしゃべりをするか、ご飯を食べるか、各々本を読んだりお酒を飲んだりする。そういうことに飽きたらあてもなく外に出る。そんな感じで過ごすことが多い。 ここ