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ブックマーク / synodos.jp (21)

  • ロビイングで社会を変える/『誰でもできるロビイング入門』著者、明智カイト氏インタビュー - SYNODOS

    政策を実現したいのであれば、政治家ではなくロビイストになれ――暗黙のルールになっていたロビイングのルールとテクニックを紹介した『誰でもできるロビイング入門』が話題だ。選挙やデモとは異なる社会の変え方について、著者の明智カイト氏に話をうかがった。(聞き手・構成/山菜々子) ――明智さんは、LGBTなど性的マイノリティの自殺対策、いじめ対策をしている「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」の代表をしながら、認定NPO法人フローレンスでもロビイストとして活動されてます。初の単著を出すと伺い、LGBTではなく、ロビイングの方で出すんだと意外な感じを受けました。 今回、このを書いたのはあまりにもロビイングについて取り上げたものがなかったからです。では、私のほかに、自殺対策に清水康之さん、病児保育・待機児童問題に駒崎弘樹さん、いじめ対策に荻上チキさん、児童扶養手当削減の反対に赤石千衣

    ロビイングで社会を変える/『誰でもできるロビイング入門』著者、明智カイト氏インタビュー - SYNODOS
  • 分析美学ってどういう学問なんですか――日本の若手美学者からの現状報告/森功次 - SYNODOS

    シノドス編集部から「分析美学について記事を書いて下さい」と依頼を受けたとき、困ったな、というのが正直な感想だった。ある学問について、よくわからないので知りたいと思うことはある。とりわけ新興の、目新しい学術分野が出てきたときはそうだ。神経倫理学とは? 人口経済学って何? 今回の「分析美学ってどういう学問?」という質問もおそらくこの種の質問だろう。 たしかに近頃、「分析美学」という学問分野は、新しく、盛り上がっている学術分野だという印象を与えているようだ。日では2013年に『分析美学入門』(勁草書房)、2015年には『分析美学基論文集』(勁草書房)といった翻訳が刊行され、2015年秋の分析美学をテーマにしたブックフェア(紀伊国屋書店新宿南口店開催)は記録的な売り上げを残した(注1)。だが困ったことに、分析美学というのは、新しく現れてきた学問でも、最近盛り上がっている学問でもないのだ。 この

    分析美学ってどういう学問なんですか――日本の若手美学者からの現状報告/森功次 - SYNODOS
    quasimoto_san
    quasimoto_san 2016/05/12
    分析美学ってヒップホップだってのか
  • 特別永住資格は「在日特権」か?/金明秀 - SYNODOS

    「在日特権」というデマがある。《在日コリアンは日人にはない特権を享受している》と誣告するもので、例えば「申請するだけで生活保護を受給できる」「税金は納めなくてよい」「医療、水道、いろいろ無料」といったたぐいの流言群のことである。 この種のデマは、その原型を1990年代末ごろに右派メディアが報じるようになり、山野車輪『マンガ嫌韓流』(普遊社、2005年)などの影響もあって2000年代半ばごろからネットで尾ひれを付けながら普及したものだ。 その間15年余りに渡って一貫して勢力を拡大し、《在日コリアンは弱者を装いながら不当に利益をむさぼる悪徳民族だ》といった差別的な認識を増幅させることに一役買ってきた。加えて、真実に誠実であろうとする人にも、「そんなバカげた話はないと思うけど、でも『ない』と言い切るほど知識があるわけじゃないから……」と差別への反論を沈黙させる効果を生み出してきた[*1]。 [

    特別永住資格は「在日特権」か?/金明秀 - SYNODOS
  • ゲーム理論による制度分析と「予想」/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    この連載は毎回、原則として毎月最終週ぐらいに掲載していただいているのですが、今回は十日以上遅れました。楽しみにしてくださっている読者のみなさんには、大変もうしわけありませんでした。 もともと、やむを得ざる私事のために、今月三月分は恐縮ながら休載させていただく予定でしたので、今回は、二月・三月分の合併ということでご理解下さい。そのため、若干長めの分量になりましたが、悪しからずご了解下さい。 *  *  * さて前回は、経済学の学問分野で言うと「マクロ経済学」と呼ばれる分野で1980年代に広まった、「反ケインズ革命」等と呼ばれる学説史上の大転換について見ました。それが経済学の発展に貢献したコアは何だったか──「予想は大事!」という見方だった。それを、「反ケインズ革命」の旗手として有名なフリードマンやルーカスさんの議論を検討する中から確認しました。 そうするとわかったことは、一般にはこの二人はと

    ゲーム理論による制度分析と「予想」/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • 反ケインズ派マクロ経済学が着目したもの──フリードマンとルーカスと「予想」/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    反ケインズ派マクロ経済学が着目したもの──フリードマンとルーカスと「予想」 松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 経済 #フリードマン#合理的期待形成 さてこの連載では、国家が経済のことにいろいろ管理介入する1970年代までの体制が、80年代以降世界中で崩れている転換を、「転換X」と呼び、その正体は何だったのかを探っています。 それは「小さな政府」への転換だ──こう言って、企業が利潤をもとめて活動するのを自由にして、みんな競争させようという「新自由主義」や、それをマイルドにした「ブレア=クリントン=日民主党路線」が80年代以降今日に至るまでとられてきました。しかしそれは誤解だったというのが、この連載で言いたいことです。 そこで、70年代までのやり方が行き詰まった原因がどこにあって、それを解決するためにはどうしなければならないのか──それを、この転換を提唱した経済学者たちの言っ

    反ケインズ派マクロ経済学が着目したもの──フリードマンとルーカスと「予想」/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • ハイエクは何を目指したのか ―― 一般的ルールかさじ加減の判断か/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    ハイエクは何を目指したのか ―― 一般的ルールかさじ加減の判断か 松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 経済 #新自由主義#ハイエク 前回は、ソ連型システムの時代のハンガリーの体制批判経済学者、コルナイさんの言っていたことに基づき、ソ連型システムがなぜうまくいかなくなったかを見ました。 リスクと決定と責任がズレていると、リスクを無視した無責任な決定がどんどんとなされてしまう。リスクと決定と責任を、できるだけ一致させるような仕組みにすることが、ソ連型システム崩壊にともなう転換に課せられていた当の課題だったのだ。その点から言うと、西側資主義世界でもこれと同じ課題はたくさんあるのに、ソ連崩壊の教訓にのっとったつもりで、かえってこれと逆行するような誤解した政策が新自由主義サイドによって推進されてきた……ざっとこのようなことを見ました。 さて、同じくソ連型システム批判と言えば、西側に

    ハイエクは何を目指したのか ―― 一般的ルールかさじ加減の判断か/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • ソ連型システム崩壊から何を汲み取るか──コルナイの理論から/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    ソ連型システム崩壊から何を汲み取るか──コルナイの理論から 松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 経済 #リスク・責任・決定、そして自由!#コルナイ#ソ連型システム さて、30年前ぐらいから世界中で迫られた「転換X」の正体は何か──国家主導体制が崩れて、「小さな政府」に転換することだと思われていたけど、そうでなかったのなら何だったのか──ということをこれからお話ししていくわけですが、これを、当時この転換を提唱していた経済学者の言っていたことを振り返ってみる中から、確認したいと思います。 このときキーワードになるのは…… リスクと決定と責任 ということです。 さらにもう一つ、 予想は大事 ということも覚えておいて下さい。 それで、まず、一番典型的だったソ連型の経済システムがなぜ崩壊したのかを検討することから始めたいと思います。 ソ連も崩壊して20数年になりますので、若い人たちには

    ソ連型システム崩壊から何を汲み取るか──コルナイの理論から/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
    quasimoto_san
    quasimoto_san 2014/08/01
    ソ連崩壊についての世間の解釈が当時と今で逆転してるっておもしろいな
  • 「小さな政府」という誤解/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    この連載では、これまでの三十年ほど、世界中でみんなが「大きな誤解」をしてきたという話をします。 「誤解」というのは何かと言うと、「小さな政府」というスローガンのことです。こないだ亡くなったイギリスのサッチャーさんから始まって、小泉さんとかブッシュさんとか、このかんずっと、世界中でいろんな政権が追求してきましたよね。 最初はいま名前をあげた人たちなんかが、大きな企業が自由におカネもうけできるようにしよう、もっと競争を激しくしようということで、「小さな政府」の路線を進めました。「新自由主義」政策と呼ばれています。 これが、格差だとか貧困だとか、地域の人々の絆の崩壊だとか、金融危機だとかをもたらしたというわけで、今度は、イギリスのブレア政権とか、アメリカのクリントン政権だとかが、もう少しマイルドにした路線をとりました。新自由主義でも、これまでの福祉国家でもない、「第三の道」だとかと自称していたも

    「小さな政府」という誤解/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • 演劇から、「時代の裂け目」が見えてくる/演出家・蜷川幸雄氏インタビュー - SYNODOS

    主張するということ、何かをつくるということは、時代や社会と斬り結ぶことでもある。表現と権力は常に複雑に絡み合う。60年に届こうかという演劇のキャリアを持ちながら、古川日出男、前川知大らの戯曲や、カズオ・イシグロの舞台化、ライフワークとも言えるシェイクスピア劇の上演など、挑戦の姿勢を崩さない演出家・蜷川幸雄氏に、「演劇と力」をめぐって話を聞いた。(聞き手・構成/島﨑今日子) ―― 蜷川さんのお育ちになった環境には、ずっと芝居があります。子どもの頃から歌舞伎や文楽をご覧になっていて、高校では新劇。なのにまっすぐ演劇に進まれたわけではなくて、まずは絵をやろうと東京藝術大学を受験されて。 落ちました。 ―― 絵は、一浪してでも二浪してでも進みたい道ではなかったのでしょうか。 なかったですね。開成高校の時代から、友人たちと一緒に新劇はよく見てたんですね。演劇がおもしろくって。藝大を受けたのは、高校一

    演劇から、「時代の裂け目」が見えてくる/演出家・蜷川幸雄氏インタビュー - SYNODOS
  • 「集団的自衛権」のリアル――自衛隊の戦略的活用を考える/伊勢崎賢治×柳澤協二 - SYNODOS

    集団的自衛権に何を思うのか――アフガニスタンなどで武装解除・平和構築の現場を体験した伊勢崎賢治氏、元防衛官僚でイラク自衛隊派遣にも携わった柳澤協二氏が語り合う。憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン「マガジン9」が主催する第32回マガ9学校『集団的自衛権と自衛隊「積極的平和主義」はホンモノか』の模様を一部抄録。 伊勢崎 ぼくと柳澤さんは、「自衛隊を活かす 21世紀の憲法と防衛を考える会」というのをやっていて、現行の憲法の中で、自衛隊をどう生かせるのか考えています。 柳澤さんは、自衛隊をイラクのサマーワに派遣した張人ですね。ぼくは、その時、アフガニスタンでDDRをしていたので「自衛隊を派遣するならアフガンだろう」と騒いでいて、はじめてビデオニュース・ドットコムで対談した時に、ああ、この人が自衛隊を出したのかと思いました(笑)。今日は柳澤さんと集団的自衛権についてお話できればと思いま

    「集団的自衛権」のリアル――自衛隊の戦略的活用を考える/伊勢崎賢治×柳澤協二 - SYNODOS
  • デザイン志向のサイエンスコミュニケーション――科学と社会を対話で繋げるSYNAPSE Lab.とは?/SYNAPSE Lab.インタビュー - SYNODOS

    デザイン志向のサイエンスコミュニケーション――科学と社会を対話で繋げるSYNAPSE Lab.とは? SYNAPSE Lab.インタビュー 科学 #サイエンスコミュニケーション#SYNAPSE Project#シナプス#菅野康太#飯島和樹 研究者を中心に、社会、環境、アート、デザイン、建築、メディアなど専門分野の枠組みを越え、イベントの開催やフリーペーパーの発行などを行っているSYNPASE Lab.。研究者、編集者、デザイナーが対等な立場となり、音楽家や建築家、フードデザイナーなど様々な他領域と融け合いながら、一方的に答えを押し付けるのではない科学の営みを伝えるSYNAPSE projectについて、メンバーであり研究者の飯島和樹さん、菅野康太さん、編集・ライターの塚田有那さんにお話をうかがった。(聞き手・構成/金子昂) ※インタビューをきっかけに、SYNAPSE Lab.とコラボレー

    デザイン志向のサイエンスコミュニケーション――科学と社会を対話で繋げるSYNAPSE Lab.とは?/SYNAPSE Lab.インタビュー - SYNODOS
  • ベビーシッター宅での2歳児死亡事件についての解説/駒崎弘樹 - SYNODOS

    悲しむべき、痛ましい事件が起きました。自ら、病児保育や小規模保育を行う事業者として、そして国の審議会において制度立案に関わる立場として、再発を防ぐべく、今回の事件を解説します。 2歳と8ヶ月の子どもを育てる20代のシングルマザーが、ベビーシッターのマッチングサイト「シッターズネット」を使い、男性シッターに泊まりがけの保育を3月14日に依頼したところ、お迎えのタイミングで連絡がつかなくなり警察に連絡。警察が3月17日、埼玉県富士見市のベビーシッターが保育室として使っているマンションの1室に入った所、2歳の子どもが亡くなっていて、8ヶ月の子どもは無事保護された、というもの。 なぜこのような痛ましい事件が起きてしまったのか。背景や構造を見てみたいと思います。 ベビーシッターという自宅において子どもを保育者が預かるサービスは、主にベビーシッター企業によって提供されています。業界団体加盟企業だけで1

    ベビーシッター宅での2歳児死亡事件についての解説/駒崎弘樹 - SYNODOS
  • なぜSTAP細胞は驚くべき発見なのか――STAP細胞が映し出すもの/八代嘉美 - SYNODOS

    はやいもので、2014年最初の月はもう終わろうとしている、しかし、そのひと月だけでも、幹細胞研究やがん研究に関するニュースがいくつか報じられていた。 ・小分子RNAによって悪性度の高いがんを正常な細胞に転換させる (鳥取大) ・神経幹細胞の分化制御に関わる小分子RNAを特定 (慶應・理研) ・化合物を加えてiPS細胞に似た集団を得る (京都大) だが1月最終週になって、とんでもない報告が飛び出すことになった。それが、理化学研究所・発生再生科学総合研究センター(理研CDB)のグループリーダー、小保方晴子博士らによる「STAP細胞」の報告である。 STAPというのは「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency」の略。日語では刺激惹起性多能性獲得細胞、と名づけられているそうだが、ようするに、「とある細胞に刺激をあたえたら、身体を構成するあらゆる

    なぜSTAP細胞は驚くべき発見なのか――STAP細胞が映し出すもの/八代嘉美 - SYNODOS
  • 『自由と壁とヒップホップ』――今は行き場のない世界でも、魂の叫びは壁を越えていく/ジャッキー・リーム・サッローム×山本薫 - SYNODOS

    『自由と壁とヒップホップ』――今は行き場のない世界でも、魂の叫びは壁を越えていく ジャッキー・リーム・サッローム×山薫 国際 #DAM#自由と壁とヒップホップ#Slingshot Hip Hop パレスチナのラップ・ミュージシャンたちの活動と交流を描いたドキュメンタリー映画『自由と壁とヒップホップ』(原題:Slingshot Hip Hop)が、渋谷イメージフォーラムで公開中だ。イスラエルの支配によってばらばらに分断されたパレスチナ各地の若者たちが、音楽と詞の力で苛酷な現状に立ち向かい、互いの絆を深めていく姿が胸に響く。12月14日の映画公開を前に来日した、パレスチナにルーツを持つアラブ系アメリカ人のジャッキー・リーム・サッローム監督に話を聞いた。 山 『自由と壁とヒップホップ』はすごくパワフルな映画ですね。「パレスチナ」と「ヒップホップ」という組み合わせも新鮮ですし、登場人物がすごく

    『自由と壁とヒップホップ』――今は行き場のない世界でも、魂の叫びは壁を越えていく/ジャッキー・リーム・サッローム×山本薫 - SYNODOS
  • 「声」は誰のものか――FGM(女性性器損傷)をめぐる言説/長島美紀 - SYNODOS

    以前SYNODOSで、FGM(女性性器切除)とは何か、紹介する機会をいただきました。 FGMとは何か、なぜ問題なのか、ということを話すときに、キーワードとして「FGMをめぐる言説」があります。1990年代以降FGMをめぐる議論が活発化しますが、そのきっかけとなったのは、アフリカアメリカ人作家のアリス・ウォーカーによる「喜びの秘密(Possessing the Secret of Joy)」(1992年)でした。欧米諸国を中心に、この小説におけるFGMの表現およびFGMをめぐる議論について学際的な議論が発生しています。 しかしなぜFGMはここまで語られるのか? 私には、FGMそのものが単純に女性への暴力と言い切れない、実施地域・国での社会的・文化的・宗教的な背景への理解なしには、問題を理解することは難しいと感じられます。 そもそもFGMが国際社会で問題とされたのは、リプロダクティブ・ヘルス

    「声」は誰のものか――FGM(女性性器損傷)をめぐる言説/長島美紀 - SYNODOS
  • 自分が「発達障害」だなんて認めたくなかったけど/『ニトロちゃん』作者・沖田×華氏インタビュー - SYNODOS

    「問題児」というレッテルを貼られ、いじめられた自身の経験を、赤裸々に描いた『ニトロちゃん』。「〈発達障害〉がよくわかるコミックエッセイ」として、じわじわと注目が集まっている。今回は『ニトロちゃん』文庫化を記念して、作者の沖田×華氏にインタビューを行った。(聞き手・構成/山菜々子) ―― 『ニトロちゃん』文庫化、おめでとうございます。 ありがとうございます。こんなに反響をいただくになるとは私も思っていませんでした。 ―― 『ニトロちゃん』は沖田さんの実体験を基に、いじめを受けるなどの過酷な学校生活を描かれています。なぜこのようなテーマを選んだのでしょうか。 もともとは、いわゆる「エロ雑誌」に、自分の風俗嬢だった体験を描いていました。そこからどんどん仕事が入るようになってきて、『こんなアホでも幸せになりたい』(マガジン・マガジン)というコミックエッセイを出したんです。ずっとアホな話を描い

    自分が「発達障害」だなんて認めたくなかったけど/『ニトロちゃん』作者・沖田×華氏インタビュー - SYNODOS
  • アラブ革命と詩――抵抗文化としての詩、歌、ラップ/山本薫 - SYNODOS

    二年前、 真昼の太陽のような大輪を咲かせた花 丘を失い、 枝すらも失った花 優しい手がその頬をなでることも 泉がその土を潤すこともない だから、硝煙で汚された空気を吸って生きるしかなかった (略) あらゆる醜悪な可能性の前に扉を開け放った花 無力な花 通りに出ていった花 誰もそれを帰してやることはできない 母の腕の中へ/森へ [イマードッディーン・ムーサー作『二年前からの花』より。レバノンのアル・ムスタクバル紙4634号(2013年3月17日)、シリア革命二周年特集ページ掲載] 2011年1月、チュニジアのベン・アリー元大統領を辞任に追い込んだ民衆デモは、短期間のうちに周辺アラブ諸国に広がり、「アラブの春」として世界の注目を集めた。あれから約3年、アラブの春が波及して反政府デモが始まったシリアは、出口の見えない泥沼の内戦状態に陥っている。 恐ろしい人道的災禍が日々報じられるシリアで、市民が

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  • 「呪術」という癒し ―― 東アフリカのザンジバルにおける呪術利用/井上真悠子 - SYNODOS

    「呪術」というと、科学を知らない「未開」な人々がおこなう、近代に背を向けたおどろおどろしいもの、というイメージを持たれるかもしれない。 私たちは呪術などという不可思議なものと自分とは無関係だと思いがちである。しかし、受験の際に「すべる」「おちる」などの言葉を忌避したり、縁結びのご利益があるというパワースポットを訪れること、また、いわゆる「おまじない」を試してみることも、ある種の呪術的行為であるといえる。つまり、呪術は私たちにとっても身近なものとしてとらえることができる。 東アフリカに位置するタンザニア連合共和国の東部に、ザンジバルという島嶼地域がある。ウングジャ島と、それより少し小さなペンバ島というふたつの島を中心とした多数の島々からなるこの地域は、古くよりインド洋交易によって栄えてきた。近年では先進国からのリゾート客を対象とした観光業の進展もあって都市化がすすみ、特にザンジバル最大の都市

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  • 音の遺跡 ―― アラブの人々に受け継がれた身体感覚としての科学/木村伸子 - SYNODOS

    2009年1月、足掛け三年のエジプト留学の第一日目に、アムステルダム経由で深夜のカイロ空港に到着した。空港から市街地に向かう埃っぽいタクシーに乗り込むと、古びたラジオからアラビア語の歌が流れてきた。 そのときわたしはヴァイオリンを一台、日から抱えてきていた。音楽はまったくの専門外で、ときおり遊びで好きな曲を弾く程度のアマチュア・ヴァイオリン奏者だったけれど、長期滞在のあいだにエジプトでも何かしら演奏の機会があるかもしれないと考えて、留学先に抱えていくことにしたのだった。それまでのわたしにとって、ヴァイオリンとは西洋クラシック音楽を演奏するための楽器であり、ヤッシャ・ハイフェッツ(20世紀を代表するロシア出身のヴァイオリニスト)の演奏がヴァイオリン演奏の最高峰だと考えていた。西洋クラシック音楽以外のヴァイオリン演奏を聴くことは普段の生活ではほとんどなかった。 ラジオから流れてきた歌のバック

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  • 携帯電話を手にしたアフリカ牧畜民、その光と影/湖中真哉 - SYNODOS

    携帯電話を手にしたアフリカ牧畜民、その光と影 湖中真哉 アフリカ地域研究 / 人類学 / グローバリゼーション研究 国際 #アフリカ#牧畜民#携帯電話 サヴァンナに屹立し、携帯電話で通話する牧畜民(遊牧民)マーサイの美しい戦士が描かれた巨大な看板。ケニアの首都ナイロビの路上で、それを目にするようになったのはここ数年のことである。おそらくは、「我が社の通信網ではこんな僻地でも圏内ですよ」ということを強調するための携帯電話会社の広告なのだが、たしかに印象的ではある。 近年、国内外で、アフリカ牧畜民の携帯電話利用を扱った報道をよく目にするようになった。しかし、まさか、BBCや朝日新聞でもとりあげられるようになるとは、筆者も夢にも思っていなかった。携帯電話を利用するアフリカの牧畜民、とくにマーサイの姿は、相当印象的に見えるらしく、いまや世界中の注目を集めている。筆者も、グローバリゼーションの典型例

    携帯電話を手にしたアフリカ牧畜民、その光と影/湖中真哉 - SYNODOS