ハフポスト日本版 編集長, HuffPost Japan EIC yuriko.izutani@huffpost.jp Twitter:@IzutaniYuriko
衆議院選挙を間近に控えて、自民党の憲法改正案が話題になっています。 その中で、自民党の参議院議員片山さつき氏の次の発言が特に問題になりました。 国民が権利は天から付与される、義務は果たさなくていいと思ってしまうような天賦人権論をとるのは止めよう、というのが私たちの基本的考え方です。国があなたに何をしてくれるか、ではなくて国を維持するには自分に何ができるか、を皆が考えるような前文にしました! 片山さつき on Twitter これに対し、「天賦人権論の否定なんて言語道断だ」という反応がある一方で、「天賦人権論なんておかしい、片山議員は正しい」という反論も複数出てきました。Twitter上での議論は既にかなりの量に上っています。以下のリストは私の目に付いたTogetterによる議論まとめを列挙したものですが、全部を網羅できてはいません。 自民党が公式に国民の基本的人権を否定し、さらに改憲案で日
以前SYNODOSで、FGM(女性性器切除)とは何か、紹介する機会をいただきました。 FGMとは何か、なぜ問題なのか、ということを話すときに、キーワードとして「FGMをめぐる言説」があります。1990年代以降FGMをめぐる議論が活発化しますが、そのきっかけとなったのは、アフリカ系アメリカ人作家のアリス・ウォーカーによる「喜びの秘密(Possessing the Secret of Joy)」(1992年)でした。欧米諸国を中心に、この小説におけるFGMの表現およびFGMをめぐる議論について学際的な議論が発生しています。 しかしなぜFGMはここまで語られるのか? 私には、FGMそのものが単純に女性への暴力と言い切れない、実施地域・国での社会的・文化的・宗教的な背景への理解なしには、問題を理解することは難しいと感じられます。 そもそもFGMが国際社会で問題とされたのは、リプロダクティブ・ヘルス
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