四天王寺の東側、大阪市天王寺区勝山の住宅地に大阪 関帝廟こと、黄檗宗白駒山 清寿院(通称:南京寺)が鎮座する。関帝廟ということで、本尊は例にもれず関帝像である。その左右は関平と周倉が侍る。 清寿院の関帝像は古く、おそらく清寿院が浄土宗から黄檗宗に改宗し、中興開山した明和元年(1764)以降のタイミングで将来し、祀られたものだと思われる。清寿院の歴史を調べる上で縁起は必読である。 暁鐘成 著,松川半山・浦川公佐 画『攝津名所圖會大成』卷之六に清寿院の縁起は記録される。今回はそれに記される該当箇所(清寿院に関するもの)を以下に翻刻していきたい。 關帝堂 右同所の北淸壽院ニあり當寺開山大成和尚唐土より將來の靈像なりとぞ 且什寶に聖德太子御自作の十一面観觀世音あり長凡六寸五分許 本尊 關聖帝君 長凡二尺餘唐作一木を以て彫刻する所なりト云 例年五月十三日祭祀執行伶倫奉納の音樂あり 額 頂下有赫大成筆