2024年上半期(1~6月)の新エネルギー車(EV+PHEV)世界販売台数で、中国自動車メーカー最大手の比亜迪(BYD)が米テスラを抑えてトップとなった。「日本のBEV(純電気自動車)は中国に敵わない」との評価もある中、日本の自動車メーカーはどのような戦略で対抗しようとしているのか──。2024年5月、『クルマの未来で日本はどう戦うのか?』(星海社)を出版したモータージャーナリスト島下泰久氏は、「日本の自動車産業には、まだ勝機がある」と語る。2023年4月開催の上海モーターショーで中国メーカーの跳躍ぶりに衝撃を受け、1年近い取材を基に本書を綴った同氏に、日本の自動車メーカーの「現在地と勝機」について聞いた。(前編/全2回) 【画像】島下泰久『クルマの未来で日本はどう戦うのか?』(星海社) ■ 急速に進化する新興自動車メーカーの脅威 ──著書『クルマの未来で日本はどう戦うのか?』では、「中国