退職金に1人当たり1600万円程度上乗せリコーは10月1日から本社とグループ会社の一部において、年齢や勤続年数などの条件を満たす社員の早期退職者を募集する。 早期割増退職金として、今期に160億円を一括計上する予定だ。規定の退職金に1人当たり1600万円程度上乗せされる計算である。 この大規模な人員削減で、来期は90億円程度の固定費削減が見込めるというが、リコーが負担している社会保険料や経費などを勘案すると、年収600~700万円クラスの人員が1000人程度抜けることになる。 この人員削減策はリコーが推し進める企業価値向上プロジェクトの一環だ。研究開発や事業の選択と集中、販売・サービス体制の見直しなどを進め、600億円超の固定費削減を目指すというものである。 しかし、PBRを見ると、リコーに対する市場の評価の低さが際立つ。 9月末時点でPBRは0.85倍。競合のキヤノンが1.25倍、富士フ