『バイオハザード』や『逆転裁判』シリーズをはじめ、数々の大ヒットゲームを世に送り出してきた三上真司(みかみ・しんじ/ @shinji_mikami )さん。カプコン退職後に創業したTango Gameworksで後進育成に力を注ぎながら、現在も『サイコブレイク』シリーズなどの開発に携わり、自身を「ものづくりをしていないと生きていけない人間」だと話します。 ゲームクリエイターとして世界中からリスペクトを集める三上さんを、現代の成功者だと認識している人も多いのではないでしょうか。しかしその半生を追いかけていくと、ものづくりに没頭するための場所を探し求め、時には大きな失望を抱えながら前に進み続けてきた姿が浮かび上がります。その裏側には、地位にも安定性にも、過去のヒット作にも縛られることのない三上さんの信念がありました。 三上真司さん:Tango Gameworks(@tango_jpn)代表、エ
第二版 HappyHacking keyboard前史を追記します。 はじめに 現在、多くの方に支持頂いてロングセラーキーボードとなったHappyHacking keyboard(以下、HHkeyboard)ですが、初期の開発について記録を残しておく必要があると考え、主に技術的な側面での検討内容について文章を残したいと思います。 筆者は初代HHkeyboardからLite2までは企画・開発・製造・販売を担当、Proでは企画までを担当していました。 時代背景 和田英一先生とそのお仲間がHHkeyboardのアイディアを考案されたのは、PCがほぼIBM PC/ATの互換機に集約されつつあり、それにつれてキーボードもほぼIBM PC/AT配列(現在の一般的なキーボード)が標準になってきた時期になります。 SONYが撤退し、DECが消え、それまで研究用に使われていたワークステーションも段々と下火に
【エスプレイドΨ】エムツーは男どアホウシューティングだ──漫画家・井上淳哉ロングインタビュー 文 電撃PlayStation Ron、なかJ 公開日時 2019年09月06日(金) 12:15 これまでゲームファンから“家庭用ゲーム機への移植”を強く望まれていながらも、20年にも渡って実現しなかった不遇のタイトル──1998年に登場したアーケード用の縦スクロールシューティングゲーム『エスプレイド』が、21年の時を経て、エムツーの手により再び覚醒する。タイトルは『エスプレイドΨ(サイ)』。 思い返せば1998年当時のアーケードのシューティングゲームシーンは、ライジングの『アームドポリス バトライダー』や彩京の『ストライカーズ1945II』などが攻略されている最中で、格闘ゲームの勢いに押されつつも、ジャンルはまだまだ活況を呈していた。前年にケイブからリリースされた『怒首領蜂』によって、”弾幕シ
「アストロシティミニ」発売目前! Hiro師匠&光吉猛修氏に聞く,FM音源に彩られた1980〜1990年代セガ・サウンドの裏側 編集部:早苗月 ハンバーグ食べ男 カメラマン:永山 亘 12→ 2020年12月17日,セガトイズから「アストロシティミニ」が発売される。 本製品は,セガなどから1984〜1994年に発売されたアーケードゲーム36タイトルと,アストロシティのテスト用基板「ドットリクン」を収録したゲーム機だ。本体価格は1万2800円(税別),関連製品の「アストロシティミニ アーケードスティック」が1万2800円,「アストロシティミニ コントロールパッド」が2780円,「アストロシティミニ ゲームセンタースタイルキット」が3980円(各税別)。そのほかセガトイズ.com限定の「ピンクボタン限定バージョン」なども存在するので,詳しい製品形態および関連製品については公式サイトを参照してほ
芥見下々の『呪術廻戦』は『週刊少年ジャンプ』で連載されている「呪い」を題材にしたオカルトバトル漫画だ。 心霊現象(オカルト)研究会に所属する虎杖悠仁は、封印されていた特級呪物「両面宿儺の指」を偶然拾う。先輩が封印を解いてしまったことで、宿儺に引き寄せられた呪霊(呪い)に襲われる悠仁は、呪術士の伏黒恵と共に戦うことに。 絶体絶命の中、悠仁は「宿儺の指」を呑み込み、その呪力で呪霊を退ける。しかし、それと引き換えに史上最悪の特級呪霊・両面宿儺が悠仁の中で覚醒してしまう。 物語は宿儺を封印するために戦う悠仁が呪術師の学校(呪術高専)に転入し、同級生の伏黒恵、釘崎野薔薇、教師の五条悟たちと共に、呪霊と戦う中で成長していく姿を描く。 『BLEACH』、『NARUTO -ナルト-』、『HUNTER×HUNTER』、『幽遊白書』(以下、『幽白』)、『るろうに剣心』といった過去のジャンプ漫画の影響が強く伺え
FF2を遊びました。 私は今年の4月頃にFF7Rをクリアしてからというもの、ずっとFFばかり遊んでいる。 その数なんと15本。15本も!? たったの5ヶ月で15本も私はゲームをクリアしたのか!? 実際に数えてみよう。 FF2 FF3 FF4 FF5 FF6 FF7 FF7R FF8 FF9 FFX FFX-2 FF12 FFCC FFT ディシディア ………ホ、ホントに15本もやっている! 高校時代に3年間で2回も部活を辞めた継続性の欠片もない俺が5ヶ月で同じシリーズのゲームを15本もクリアしている! 自分はこんなに継続性のある人間だったのか……と己の隠された力に驚きつつも「何故こんなにFFばっか遊んでて飽きが来ないのか?」と考えました。 まあ考えつく所では「毎回世界観が違う」とか「ファイナルファンタジーは国民的RPGだから純粋にゲームとして面白い」とか色々あるのですが、今回はFFの「毎回
2020年8月29日紙版発売 2020年8月29日電子版発売 松浦健一郎,司ゆき 著 四六判/400ページ 定価2,178円(本体1,980円+税10%) ISBN 978-4-297-11554-8 Gihyo Direct Amazon 楽天ブックス ヨドバシ.com 電子版 Gihyo Digital Publishing Amazon Kindle ブックライブ 楽天kobo honto この本の概要 “匠の技術”で振り返るビデオゲーム年代記 1971-1989! 本書「はじめに」より 本書は,1970年代と1980年代のアーケードビデオゲームを支える,さまざまな技術を紹介します。ゲームの内容にも触れますが,ゲームデザインに関する議論や,ゲームの攻略情報については踏み込みません。アーケードゲームのハードウェアとソフトウェアに関して,仕組みが面白い技術,ゲームの世界に進化をもたらした
究極の体感ゲーム筐体「R360」の開発メンバーが次代に託すセガの遺伝子。ビデオゲームの語り部たち 第19部 ライター:黒川文雄 カメラマン:愛甲武司 2020年6月3日,セガは設立60周年(※),人であれば“還暦”を迎えた。 ※前身となる日本娯楽物産が登記された1960年6月3日を起点としている この60年間,セガはさまざまなゲームをリリースしてきた。とくにアーケードゲームの分野では,ハイエンドチップを惜しみなく使った基板や,大型の可動筐体,それらを存分に活用するソフトウェアなどで,時代の最先端を行くエンターテイメントを提供してきたと言っていいだろう。 VRヘッドマウントディスプレイを使ったアトラクション「VR-1」を1990年代に稼働させていたことからも,セガが常に未来を見据えていたことが分かる。 自動車・二輪車メーカーのホンダ(本田技研工業)は,レース活動を「走る実験室」と位置づけ,古
スマートフォンやタブレット向けのアクセサリー類を販売するSpigen(シュピゲン)が、AirPods ProをiPod Shuffle風にするカバー「クラシック・シャッフル」を販売している。AirPods Proのケースを保護しながら、レトロな見た目を再現できる、面白いアクセサリーだ。6月4日現在、Amazon.co.jpでは3490円(税込み)で販売されている。 実際に装着してみよう。 →iPod shuffle風のAirPods Pro用ケース「クラシック・シャッフル」 Spigenから AirPods Proケースの“弱点”をカバーしてくれる AirPods Proは、Appleの完全ワイヤレスイヤフォン「AirPods」の上位モデルだ。AirPodsシリーズは、ケースのふたを開けて耳に装着すると、ペアリング(ひも付け)済みのAppleデバイスに自動接続できるので、ポケットからサッと
PC Engine mini, PC Engine Core Grafx mini, TurboGrafx-16 mini Official Website ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc. ©SEGA ©RED ©Nihon Falcom Corporation. All rights reserved. ©TAITO CORPORATION 1986, 1990, 1991 ALL RIGHTS RESERVED. ©CAPCOM CO., LTD. 1988, 2019 ALL RIGHTS RESERVED. ©さくまあきら ©1988 KOEI TECMO GAMES Co.,Ltd. All rights reserved. ©extreme ©IREM SOFTWARE ENGINEERING INC. ©Konami Digital Ente
“世界で最も売れなかったゲーム機”ピピンアットマークの真実とは。「黒川塾 七十六(76)」聴講レポート ライター:大陸新秩序 2020年5月30日,トークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾 七十六(76)」が,OPENREC.tvの黒川塾チャンネルにて配信された。このイベントは,メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏がホストを務め,招いたゲストとともに,ゲームを含むエンターテイメントのあるべき姿をポジティブに考えるというものである。 今回のテーマは「世界一売れなかったゲームハード・ピピンアットマーク!」で,1996年3月にバンダイ(当時)の子会社であったバンダイ・デジタル・エンタテイメント(1998年解散)から発売された「ピピンアットマーク」を取り上げた。 ゲストは,当時プロデュースに関わったF2(エフツウ)の代表取締役社長を務める黒川文雄氏(以下,黒川社長)。ホストの黒川
SEGA AGES企画 第1回:すべてはお金が解決!? “コインによるパワーアップ”が斬新だった「ファンタジーゾーン」を回顧する ライター:稲元徹也 セガの名作タイトルを現代に蘇らせるブランドとして,多くのゲーマーに支持されてきた「SEGA AGES(セガエイジス)」シリーズ。Nintendo Switch向けのプロジェクトでは,全19タイトルのラインナップが予定されている(18タイトルが配信中)。 今回,4Gamerでは“セガっ子”なライター陣に「心に残るゲーム」について,その思いを綴ってもらった。第1回は稲元徹也氏が選ぶ「ファンタジーゾーン」だ。 「SEGA AGES ファンタジーゾーン」タイトル画面 2019年11月28日よりNintendo Switch向けに配信された「SEGA AGES ファンタジーゾーン」は,セガが1986年に稼動したアーケード用シューティングゲームを移植した
昨日ツイッターで、昔のドット絵はブラウン管のにじみを考慮して描かれていてすごい! という内容のツイートを見かけた。 ドット絵が好きなんですが資料のとおりマネして打っても何か違う出来になる・・・。なんでかなと思ったらブラウン管のにじみで綺麗になるように考えられていたのが目からうろこ。ウィザードリィのグラフィックがすごいのは思い出補正だけじゃなかった。やっぱり当時のクリエイターの方はすごいなあ。 pic.twitter.com/648PsuRcJK — かてきん (@tinpet002) May 19, 2020 だいぶ反響があったツイートらしく、TLでも話題になっていた。 様々な意見はあるようだが、僕自身はドット絵は何が何でもくっきりしていてほしい。長い間ゲームをやってきて、RF出力からビデオ端子、S端子、D端子、HDMIと移行してきた中で、いつも思っていたのは「新しい出力方法はきれいだなあ
ベルトスクロールアクションの元祖としてジャンル史に名を残し、暴力沙汰と乱闘騒ぎが絶えないイメージの「くにおくん」。意外なことに、思ったほどケンカをしていない。シリーズを俯瞰すると系統があり、それぞれで路線がちがう。アーケードライクな『熱血硬派くにおくん』。アクションRPGの『ダウンタウン熱血物語』。そしてドッジボール、サッカー、大運動会など、対戦要素で人気を博したスポーツ系だ。今世紀のリメイク作を除けば、ストーリー重視の前者2系統はすくない。ここまでの話はシリーズ公式サイトのとおりだ。 熱血高校とRiver City High Schoolが融合した、「もしも」のくにおバース それでも、くにおくんのイメージはゆるがない。全員同じ体格のドット絵。コンパクトなモーションと、ぶっとびアクションのコントラスト。流血ナシでコメディタッチの、明るく楽しい大乱闘。そして80年代冒頭の勧善懲悪モノ「正義の
これは普遍的な真理なんですが、全人類は3つのカテゴリーに分類できます。ガンダムを見たことがある人類、ガンダムを見たことがない人類、ガンダムを見たことがないがガンダムゲーをやったことはある人類です。あなたはどの人類でしょう? ライター:しんざき SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ、三児の父。ダライアス外伝をこよなく愛する横シューターであり、今でも度々鯨ルートに挑んではシャコのばらまき弾にブチ切れている。好きなイーアルカンフーの敵キャラはタオ。 Twitter:@shinzaki 今さらいちいち言うまでもなく、「機動戦士ガンダム」はロボット系コンテンツの国民的な金字塔であって、世界には数知れない「ガンダム」ファンがいます。タイトル自体非常に歴史が深いため、シリーズのどれがガンダムであってどれはガンダムではないとか、これはガンダムとは認められないとか、ガンダムを見るならこの作品は押さえておか
「ロマンシング サガ3」開発者インタビュー。24年を経てHDリマスターされた本作は,遊びやすくしながらも,当時の体験を尊重したものに ライター:稲元徹也 カメラマン:佐々木秀二 スクウェア・エニックスから本日(2019年11月11日)発売となった「ロマンシング サガ3」(PC/PS4/Switch/Xbox One/PS Vita/iOS/Android)。これまでWiiやWii Uのバーチャルコンソールに移植されただけだった本作が待望のHDリマスター化され,スマートフォンを含む現行のハードで世界同時発売となる。 発売にあたり,オリジナルのスーパーファミコン版にディレクター,ゲームデザイナー,シナリオライターとして携わり,現在はサガシリーズ総合ディレクターである河津秋敏氏と,本作プロデューサーの市川雅統氏に,本作の魅力やHDリマスターのポイント,当時の開発秘話などを聞いた。 コンセプトは,
テクモのゲームの最大の特徴はとにかく面白いことです。 今から皆さんと一緒に、ファミコン史前半におけるテクモの良ゲーメーカーっぷりとその恐るべき存在感について考えてみたいと思います。ちょっと古い話から始まりますがご勘弁ください。 ライター:しんざき SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ、三児の父。ダライアス外伝をこよなく愛する横シューターであり、今でも度々鯨ルートに挑んではシャコのばらまき弾にブチ切れている。好きなイーアルカンフーの敵キャラはタオ。 Twitter:@shinzaki 現在はコーエーテクモ、古くは帝国管財改めテーカンと号されたテクモは、当初はゲームセンターに良質なアクションゲーム・シューティングゲームを提供する佳作メーカーであって、そのアレンジ移植からファミコンでの歩みを始めました。 ファミコンにおけるテクモゲー第1作は、「ボンジャック」を絶妙にファミコンにマッチした形にア
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