検証チームの議事録などの写し。指導した幹部の「不適切とは言っていない」「否定する意図はなかった」などの主張が並ぶ 兵庫県尼崎市保健所に勤めていたバイセクシュアル(両性愛者)の男性職員が、幹部らから公務中のカミングアウトを控えるよう指導され退職した問題で、市は幹部らの対応を、極めて不適切で人権侵害に当たると認めた。取材からは、悪意のない言動に「無自覚な差別」が潜んでいたことが浮かび上がる。組織や、私たちの社会に足りなかいものは何か。当事者を取り巻く現状から多様な性のあり方を考えたい。(広畑千春) 「幹部を辞めさせろ」 2021年12月、神戸新聞が問題を報じると、全国から市に批判の電話やメールが相次いだ。組織にとっては想像外の展開だった。 さかのぼること3カ月前の9月、実は市議会の一般質問で議員の一人が問題を取り上げていた。 「(職員は性的指向を)話したくて話したんじゃない。(職務でもめていた
![性告白を否定「幹部辞めさせろ」全国から批判〈悪意はなくても~尼崎市アウティング問題から〉(1)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7dc215f9af15c912824fa99bee2a0518c4e88d59/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.kobe-np.co.jp%2Fnews%2Fsougou%2F202205%2Fimg%2Fb_15324970.jpg)