肺がんなど呼吸器疾患を引き起こすとされる微小粒子状物質「PM2・5」による大気汚染が深刻な社会問題となりつつある中国。このPM2・5を多量に含んだ空気の缶詰がいま日本で注目を浴びている。関心の高さもあってか、用意した1千缶が即日完売するほどの人気ぶりだ。 「北京の美味しいの空気」(630円)と名づけられたこの空気缶を出荷・販売しているのは、中国の元郷鎮企業・上海電波有限公司(本社・北京市)。大気汚染が深刻な市内で、日本製の空気清浄機やマスク、きれいな空気の缶詰めが人気を集めているところに逆ベクトルで目をつけた。 缶詰内の空気は現在市内に建設中の高層ビル「中国尊」(高さ510メートル)の最高地点から採取。解析したところ、PM2・5の含有量は日本の基準値の100倍を超えた。専門家によると「一息吸うだけで口蓋垂(のどちんこ)が男女問わず縮み上がるレベル」だという。 同社では、この空気を詰めた缶を