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2015年7月27日のブックマーク (4件)

  • デッサン10か条 | はしもとみおのナマケモノ日記

    デッサン10ヶ条 1まるごとを見よ モチーフを取り囲む空間のすべてを見ろ。 どこか一部にとらわれるのでなく、 また、見ないようにするのでもなく、 極小の細部から、まるごとの空気まで、 全てを一度に見よ。 2、描き方を忘れよ モチーフを目の前にしたら、 自分が描いてきた歴史を忘れよ。 未知のものを描く緊張感でモチーフを見よ。 鮮度は、全ての技術の上を行く。 3、力を込めよ 描く道具は手と一体に 手は自然と天地と一体に 力を込めれば、力は道具に伝わり、 紙に伝わり、見る側に伝わる。 感動を絵に込めよ。 4、絶えず前進せよ 描けないものはない 作れない形はない。 描かないだけだ。 作らないだけだ。 進め。前進にはスピードを出せ。 5、重みを描け 重みに次元が存在する。 生物の水の重みを 空気の軽さを描け モチーフの、重みを描け。 地球の重力を感じろ。 6、何度でも失敗せよ 自分の失敗など、思い込

    デッサン10か条 | はしもとみおのナマケモノ日記
  • はたらく | はしもとみおのナマケモノ日記

    彫刻で仕事を続けてきて、もうずいぶんと経ちました。 彫刻以外の仕事では、私は生活したことがありません。 それなので、会社勤めの苦労や、彫刻がしたいのに制作の時間がない、というような苦悩は、感じたことがありませんが、それとひきかえに、彫刻をとったら何も残らないぬけがらの自分になりました。 美術で仕事をしていくことに、始める前の私はずいぶんと誤解を持っていました。 過去の話を聞き、売れない画家でもいい絵を描くんだとゴッホを賞賛したり、ただ没頭すればいいんだと若冲を賞賛したり、 もちろん美術には、限りない方法があるので、それぞれの個人の方法で、いいものを残していくには、変わりないのですが、 自分の好きなものを好きなだけ作って、売れないなら売れないでいい、というのは、ほんとうにおおきな間違いでした。 それは、仕事を始めてみて、続けてみて、わかった大切なことでした。 自分のいいと思ったもので、ひとも

    はたらく | はしもとみおのナマケモノ日記
  • 一生 | はしもとみおのナマケモノ日記

    28のときにたいせつな友人をこの世界から失って、それからは止まり木を失った鳥のように飛び続けてきました。 残されたものにできることは、ほとんど何もなくて、 ただ、ひたすらに生きることしか、できませんでした。 そのころからいつも、私は自分の一生を、外側から見ているような感覚で暮らしています。 ひとつの生は、生まれた時に、もう死への時を刻んでいて、 それは彫刻の始まりのように、いつかは形をこの世界に残して、そして失われていくのでしょう。 私より、彫刻の方が長く、この世界に暮らしていくでしょう、 自分がいなくなった時、どうかこの世界を汚さないようにと、 のこしてきた人たちに、この世界の美しさのかけらでも、伝えられたらと、 現実のそのままのかたちを、自然素材の木というもので、作る具象彫刻家になりました。 私は自分の彫刻には表現など何もなくて、つたえたいことは、ひとつだけ、 現実のそのままが、この世

    一生 | はしもとみおのナマケモノ日記
  • 観察 | はしもとみおのナマケモノ日記

    モデルとなる動物たちを、観察できる時間は、私にとっては何よりも貴重な時間です。 見る時間、触れ合う時間の長い短いは関係なく、よくみて、よく覚えておく、体にその子の形まるごとの印象を、焼き付けるような、そんな観察ができると一番いいものが作れます。 具象彫刻は、現実を見た、触れた時の感動から、生まれます。 いまは、インターネットやで簡単に写真資料が手に入れられる時代で、 誰かの撮ったいい感じの写真をもとに、制作したりしてしまう美術家も多くいると思います。 だけど、当に大切なことは、 自分の目で見て、空気を肌で感じ、手で触れる、そんな実体験のある観察の描写です。 わたしたち美術家こそ、日々の観察こそいちばんたいせつにしなければならないと感じます。 仕事でどうしても死んでしまった子の写真だけをもとに復元彫刻をすることもあるのですが、 その仕事をするときは、必ず前後に、現実を観察して彫刻する研究

    観察 | はしもとみおのナマケモノ日記