多重比較(対比較)について −英語教育学研究におけるよりよい統計処理のために− キーワード 3つ以上の平均(や分布や比率)の有意差検定 分散分析 クラスカル・ウォリスの順位和検定 独立性の検定 多重比較 対比較 ライアンの方法 ボンフェローニの方法 Revised 2002.10.30. 0. はじめに 3つ以上の平均(や分布や比率)の有意差検定をしようとする場合、あるといえばあります。パラメトリックに平均の差の検定をする場合には、分散分析→多重比較という手順が一般的でわかりやすいようでありながら、実は厄介だったりします。なので、分散分析→多重比較、をメインにして話を進めます。 もちろん、後述する有意水準調整タイプは、ノンパラメトリックでも可能です。 1. 分散分析 分散分析で3つ以上の平均の差を検定した場合には、検出されるのはあくまで「どれかの平均とどれかの平均の間に有意差がある(細かく