<親日家だったスリランカ人女性ウィシュマさんが名古屋入管で死亡した事件の最終報告書は、まだすべてを語っていない> 激しい嘔吐と吐血を繰り返し、体重が20キロも激減するなど、著しく健康状態が悪化したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)を入院させることなく、今年3月に死なせてしまった名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)。8月10日、法務省及び出入国在留管理庁(入管庁)は、ウィシュマさんの事件についての最終報告と、名古屋入管の局長などの処分を発表した。 しかし最終報告も、ウィシュマさんを死なせてしまったことへの追及が甘い上、人が一人死んだ事件にしては処分もあまりに軽く、しかも対象は名古屋入管の局長らだけで入管庁本庁や上川陽子法務大臣自身が具体的に責任を問われるものではなかった。来日中の遺族は「上川法相自身が責任を取るべきではないか」と訴えた。 トカゲのしっぽ切り ウィシュマさ