西川珠美さんの「その後」を記すためには、当然のことだが、1回目(2016年1月27日)のインタビューの内容のインタビューの内容をまとめておく必要がある。 西川さんはすでに述べた通り、東京都市大学(旧・武蔵工業大学)工学部の環境エネルギー工学科(現在は学科が再編されている)を卒業している。この学科は太陽光発電、燃料電池、原子力などエネルギー全般について学べる学科であり、西川さんはさまざまなエネルギー分野の中から、原子力を選択している。 「当時は、原子力って面白いと思っていたのです。火力発電よりも環境に対する負荷が少ないクリーンエネルギーだっていうイメージがあったし、実際、そういう論調が多かったのです。いずれ、原子力の世界で働きたいと思っていました」 就職先の第1志望は東京電力だった。大学3年生の春休み(2011年2月)には、東電に就職を希望する学生を対象にした福島第1原発の施設見学会にも参加