少女たちが次々と銃を取った理由 ノビナという名の女性兵士に出会ったのは、いまから15年前のことだ。 彼女はネパール共産党毛沢東主義派、通称「マオイスト」の兵士だった。2001年当時、マオイストは経済発展から取り残された西ネパールの山村を拠点として、政府との血なまぐさい武装闘争を繰り広げていた。 ノビナは初めて私が取材した兵士だったが、取材の翌年、政府軍との戦闘で呆気なく戦死してしまった。年齢は18歳だった。彼女がなぜ兵士になったのか、深く取材したい思いが強くなり、私はその後10年以上にわたってネパールに通い詰めることになった。 主に私が歩いたのは、マオイストが拠点とし、ノビナの故郷でもあった西ネパールだった。彼女の村は、電気も水道も通っておらず、病人が出たら3日は歩かなければならないほど、ネパールの都市部では普通に享受できているものが得られない土地だった。 土地は痩せていて、米はとれず、ト