45歳のとき、20年勤めた大企業・デンソーを早期退職した畔柳茂樹さん。ブルーベリー農園『ブルーベリーファームおかざき』を開業し、売上5000万円達成。今では、ひと夏に1万人が訪れる地域を代表する観光スポットとなっている。 そんな畔柳さんは、なぜ大企業を辞める決意をしたのか。会社員時代、どんな苦悩や葛藤を抱えていたのだろうか。ここでは、畔柳さんの著書『会社から逃げる勇気 - デンソーと農園経営から得た教訓 -』(ワニブックス)より一部を抜粋して紹介する。(全2回の2回目/1回目から続く) うつ病を身近に感じる 事態はますます深刻になった。自分の体に起きた変調は、眠れないことだけにとどまらなかった。自分の不甲斐なさや将来の見通しが立たないことへのやり切れなさを強く感じるようになり、気持ちがどんどん自分の内側に向き始め、「なんてダメな自分なんだ」と自分で自分を責めるようなった。自宅から最寄りの駅