医療機器がコンピュータ・ウイルス感染の危機に晒されている!? 従来、医療の現場で使われる機材は、その専門性の高さからIT化が遅れがちだと言われていた。しかし、最近では電子カルテに代表されるように、患者の診療情報や薬剤の情報、医学研究情報などの電子化が進んでおり、すでに以上現場でもITシステムが不可欠な状況になっている。そこで課題になるのがセキュリティの確保である。近年、特に医療現場のITシステムの安全性を脅かしている存在のひとつが、医療機器のコンピュータ・ウイルス(以下、単に"ウイルス"と表記する)感染だ。そこで今回は、実際の医療現場で起こりうる危機を、取材をベースにした仮想事例の形でまとめた。 ダイジェスト--医療現場をおびやかすUSBデバイスの脅威 『閉じたネットワークでなぜ?医療用機器がウイルスに院内感染』 院内ネットワークが遅い!?調べてみると大量の不審なパケットが飛び交い、帯域の